転職後1か月で辞めたくなるのはなぜ?理由と対策を詳しく解説

厳しい転職活動の末に転職した企業でも、転職後1か月で仕事を辞めたいと思うこともあります。本記事では、転職後1か月で辞めたいと思う理由や、辞めることのデメリット、辞めても問題ないケースを紹介しています。転職先企業の退社を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

転職して1か月で辞めたいと感じるのはなぜ?


自分の納得のいく形で転職活動を終えられた人でも、転職先の企業で1か月もたたずに仕事を辞めたいと思うことはあるものです。その背景には具体的にどのような理由があるのか、詳しく見ていきます。

 

1.人間関係がうまく構築できない

転職先の職場での人間関係をうまく構築できないことが、転職後1か月で辞めたくなる理由のひとつです。

多くの仕事においては、同僚や部下、上司など、社内のさまざまな人と協力しながら業務遂行する必要があります。転職先の職場では、社員のほぼすべての人と初対面であるため、相手の性格や行動パターンを探りながらコミュニケーションを取らなければいけません。そのなかには、自分の考えや価値観と合わずにうまく関係構築ができない人もいるでしょう。

 

コミュニケーションを取るのが得意な人は、新しい職場での人間関係構築もスムーズに行えるかもしれません。しかし、そうではない人の場合、うまく人間関係を構築できずに悩んでしまうことも。職場内の人間関係は、仕事をスムーズに行う上で欠かせないものであるため、人間関係構築ができなければ日々の業務も滞ってしまいます。

このように、転職先での人間関係がうまく構築できないと、孤独感を覚えるうえに仕事にも支障が出て、転職後1か月で仕事を辞めたいと感じてしまうのです。

 

2.仕事内容が思っていたものと違っていた

転職先企業で働いてみると、転職エージェントが紹介する内容や転職情報サイトの掲載情報と、実際の仕事内容が異なると感じることもあるものです。

 

例えば、事務部門の仕事ができると思って転職したものの、転職後は営業部門に配属されて、転職前のイメージとは異なる仕事をしているケースが挙げられます。また、これまでのキャリアを活かせる仕事に就いたのに、ふたを開けてみると過去に経験したことのない仕事ばかりが回ってくるといったケースも。

 

もちろん、新たな職場でまずはさまざまな仕事を経験して慣れてから、希望の業務を担当させる考えの企業もあります。しかし、転職前に思い描いていた内容とあまりにかけ離れた仕事をさせられて、将来のキャリアビジョンも見えないようでは、転職した意味もわからなくなってしまいます。

 

このような状況で、思っていたものと違う仕事を続けることに意味を見出せず、将来が不安になってしまい、転職先の仕事を辞めたいと感じてしまうのです。

 

3.社風になじめない

企業はそれぞれ、仕事の進め方やルールに関する独自のルールを醸成し、ほかの企業とは異なる社風を持っているものです。

 

転職してきた人は、前の職場の社風と転職先の社風とのギャップを大きく感じて、なじめないと思うこともあります。前の職場にある程度長い期間勤めていた場合はなおさら、新たな社風やルールを受け入れられないと感じるでしょう。

 

職場における人間関係の構築や日々の業務は、その職場で醸成される社風に大きく影響されます。そのため、社風になじめなければ、転職先での人間関係構築や業務遂行がうまくいかずに悩んでしまいます。

 

日々仕事をしているうちに、その企業の社風に自然となじんでいくものですが、それまでの間が辛く、仕事を辞めたいと感じる人もいるでしょう。

 

多くの人が転職後1か月で辞めたいと思っている

転職のリクルートエージェントが2020年4月に公表したアンケート調査結果によると、転職先企業を辞めたいと思った人のうち、46%もの人が「3か月未満で仕事を辞めたい」と感じています。このデータでは、仕事を辞めたい人のふたりにひとりが、3か月未満という短い期間で退職を考えていることになります。

また同調査によると、仕事を辞めたいと思う理由の第一位が75.1%で「上司・同僚との人間関係」、第二位が45.3%で「仕事の進め方」、第三位が40.8%で「社風」です。新たな職場での社風や人間関係にうまくなじめず、転職先企業を辞めたいと思う人が多いようです。

参考:https://www.r-agent.com/guide/article6894/

 

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転職後1か月で辞めるデメリットとは


もちろん転職後1か月で仕事を辞めても問題ケースもありますが、辞めることのデメリットがいくつか存在します。そのときの勢いや感情だけで転職先を辞めてしまうと、辞めた後に後悔することも。転職後1か月で仕事を辞めるデメリットを踏まえた上で、慎重に検討するのがおすすめです。

 

1.すぐに辞める癖がついてしまう

一度早期退職を経験すると、退職のハードルが下がって、ほかの勤め先でもすぐに辞める癖がついてしまうおそれがあります。仕事をしていて何か悩みや不安、嫌なことがあったときや壁にぶつかったときに、問題を根本的に解決しようとせず、転職に逃げるようになってしまうのです。

 

その結果、ひとつの企業で長く仕事経験を積めず、自分のキャリアアップが実現しなくなってしまいます。また、何度も転職を繰り返しているようでは、採用選考時に「辞め癖がついた人」という印象を抱かれて、新たな転職先を探すのが難しくなることもあります。

 

2.選考時点でマイナスイメージがつき不利になる

中途採用の選考では、職務経歴書に沿って採用候補者の過去の職歴を確認します。もし、前の職場を短期で辞めている場合、「次の職場もすぐに辞めてしまうのではないか」「根気がない人材なのではないか」とマイナスな印象を抱かれてしまうのです。

 

採用や人材育成には多くのコストがかかるため、企業はできるだけ長く続けてくれる人材を求めています。そのため、短期で辞める人材という印象を面接官に与えてしまうと、選考時点でほかの候補者よりも不利になるおそれがあります。

 

3.アピールできるスキルが持てなくなる

転職後1か月という短い期間では、転職先の仕事に慣れるまで精一杯で新たなスキルや技術はほとんど身に付きません。転職後1か月で仕事を辞めてしまうと、スキルや技術が何も身に付かずに次の転職先を探すことになります。そのような状態では、転職活動時にアピールできるスキルが少なくなり、採用選考で不利になります。

 

一度転職したからには、できるだけ長く勤めてスキルや技術を習得し、今後の仕事や転職活動に活かせるようにするのが良いでしょう。

 

転職後1か月でも辞めて問題ないケースとは?


転職後1か月で辞めることにはデメリットがありますが、一方で劣悪な労働環境がある場合や、採用時の条件とまったく異なる業務内容である場合には、辞めても問題ありません。ここでは、転職後1か月で辞めて問題ないケースを5つ紹介していきます。

 

1.採用時の条件とまったく異なる業務内容である場合

就業時間や入社後の担当業務など、採用時に書面や口頭で約束を交わした条件が、実際の業務内容や労働環境とは大きく異なる場合には辞めても問題ありません。例えば、日々の労働時間や残業時間が事前の説明よりもかなり長いケースや、事務職採用のはずなのに営業担当にされるケースが挙げられます。

 

このように、書面であれ口頭であれ、採用時に合意した条件と実際の業務内容がまったく異なるような企業は、経営姿勢や労働環境の管理に問題があると考えられます。その結果、今後の業務やキャリア形成も厳しいものになる可能性があります。

 

こうしたケースでは、求人紹介を行った転職エージェントへ相談をして、業務内容や労働条件の交渉をしてもらいましょう。その結果、業務内容や労働環境が改善されなければ、ほかの企業への転職を検討するのがおすすめです。

 

2.長時間残業が常習化している場合

転職後すぐに長時間残業があったり、休日出勤を要請されたりといった企業では、長時間残業が常習化している可能性が高いです。そのような企業においては、今後も長時間残業や休日労働を命令されるおそれがあります。

 

なるべく長い時間働いて稼ぎたい人は構わないかもしれませんが、私生活も大切にしてワークライフバランスを実現したい人にはおすすめできない企業です。そのような場合には、早めに見切りをつけてほかの企業へ転職するのが良いでしょう。

 

3.給与の未払いや遅延がある場合

転職後、決まった日に給与がきちんと支払われない、もしくは遅れて支払われるといった場合、その企業の経営状態がとても不安定であると言えます。このようなケースは自分の努力次第で改善できるわけもなく、その企業にそのままいると倒産に巻き込まれてしまうおそれも。給与の未払いや遅延がある、また経営状態がとても厳しい状態であるような場合には、なるべく早く転職を検討するのがおすすめです。

 

4.パワハラやセクハラが明らかである場合

業務の範疇を超えて身体的や精神的に攻撃されるパワハラや、あるいは性的な言動を受けるセクハラが明らかに行われている場合も、注意が必要です。転職当初に自分はパワハラ・セクハラを受けていなくても、いずれ自分がその標的になってしまい精神を病んでしまうおそれがあります。

 

このようなケースでは、まずは社内の相談窓口や人事担当に相談をし、対処してもらいましょう。その結果、パワハラ・セクハラがその企業で常態化しているようであれば、健全な職場とは言えないため早めに退職するのがおすすめです。

 

5.業務内容がモラルに反している場合

詐欺まがいの営業や、取引先に提示するデータの改ざんを強要されるなど、転職先での業務内容がモラルに反している場合も早めに退職すべきと言えます。

 

このような場合、最悪のケースでは刑事事件に発展し、悪事に加担した従業員も責任を追及されてしまいます。また刑事事件にまで発展しなくても、大きなストレスを感じながら仕事をすることになるため、精神衛生上、早急に次の転職先を探すべきです。

 

転職後1か月を超えて働くために心がけたいこととは?

転職後1か月で辞めても問題ないケースを除いて、できるだけ長く転職先企業に勤め続けるのが望ましいと言えます。転職後1か月を超えて長く働くためには、どのようなことを心がけていけばよいのか、解説していきます。

 

1.積極的にコミュニケーションをとる

転職後に短期間で仕事を辞める理由の第一位が「人間関係がうまくいかない」ことであるように、転職先では職場の人との関係性を円滑にしていくことが重要です。そのためには、職場の人たちとできるだけ多くのコミュニケーションを取って、自分を知ってもらい相手を理解する姿勢が欠かせません。

 

具体的には、「明るく笑顔であいさつをする」「積極的に色々な人に話しかけて自分の顔を覚えてもらう」「自主的に周囲の手伝いをする」といった方法が、コミュニケーションの一環としておすすめです。また、報告・連絡・相談といった「業務のホウレンソウ」を大切にして、周囲としっかり連携していくことも忘れないようにしてください。

 

2.わからないことをそのままにしない

転職当初は、仕事に関してわからないことだらけなのは当然です。わからないことを質問せずそのままにしてしまうと、後々質問がしにくくなるうえに理解できないまま仕事をしなければいけません。その結果、仕事で間違いを繰り返してしまったり、円滑に業務を行えなかったりと職場に居づらくなってしまいます。

 

そのため、仕事に関して疑問点や不安なことがあれば、すぐに周囲の人に質問して教えてもらい、しっかり業務内容を理解することが重要です。

 

3.新しい職場のルールを覚える

転職先にいち早くなじむためには、新しい職場のルールや仕事の進め方を覚える必要があります。職場の人たちへあいさつ回りを行う際、社内のルールや慣習を教えてもらい、まずはその企業の社風を理解するようにしましょう。くれぐれも、前の職場のルールや社風を持ち出して、比較するような話はしないよう注意してください。

 

最後に

転職して新しい職場に来てすぐは、誰でも人間関係や社風、業務内容について不安や悩みを抱えるものです。早期退職をおすすめするケースももちろんありますが、たいていの場合には早期退職せずになるべく長く勤めるのが望ましいと言えます。

 

新しい職場では、あいさつなどコミュニケーションを積極的に取って、仕事で困ったことがあれば周囲に助けてもらえるようにしてください。また、そのなかでは転職先の企業の社風やルールをしっかり理解して、いち早くなじめるようにしましょう。

 

転職してすぐに仕事を辞めたいと思うのは当然のことで、その先でどのように対処をしていくかが重要です。

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この記事を書いた人

みんなのエージェント 編集部

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