オファー面談後に内定取り消しになることはある?事例や注意点について解説

転職内定後に、企業からオファー面談の通知が届くことがあります。「オファー面談で失敗して内定取り消しにでもなったら…」と不安になっている方も多いのでは?そこで今回、オファー面談後に内定取り消しになるケースや、内定取り消しにならないための注意点について解説します。

オファー面談後に内定取り消しになることもある?


最終面接にパスして喜んだのも束の間、内定をもらった企業からオファー面談の通知が来て、「また面談?内定取り消しになったらどうしよう…」と鬱々たる気持ちになっていませんか?ですが、結論、オファー面談後に内定取り消しとなることはほとんどありません。

オファー面談で内定取り消しにならないのはどうしてか、オファー面談の目的とあわせて解説していきましょう。

オファー面談は企業と就職内定者のミスマッチを防ぐためのもの

オファー面談とは、企業と就職内定者とが雇用条件などについて最終的に確認するための面談の場のこと。つまり、企業側が内定取り消しを検討したり、就職内定者をもう一度選考し直したりするためのものではありません。

あくまで企業と就職内定者のミスマッチが入社後になって判明する事態を防ぐためのものなので、例外を除き、オファー面談後に内定取り消しとなることはないと思っていただいて大丈夫です。

内定が出された時点で、企業と内定者との間には、労働契約が成立した状態にあるとみなされます。わかりやすくいうと、原則として、企業は内定者の合意なくして、内定取り消しをすることはできないということ。

もしオファー面談後に内定取り消しされるようなら、それはいわば解雇された状態です。解雇に合理的な理由が認められない場合、権利濫用とみなされ無効となると規定されており、合理的な理由がある場合、企業はそれをきちんと証明しなくてはなりません。

参考:「労働契約法」/e-Govポータル

オファー面談で話される主なトピックとは?

オファー面談に対する不安を解消するためにも、またせっかくの面談の機会を有効に活用するためにも、オファー面談の目的についてきちんと理解しておきましょう。

オファー面談では、次の3つのことが主題となるのが一般的です。

      • 労働条件の擦り合わせ
      • 業務内容や配属部署の確認
      • 入社の意思確認と入社に向けた話し合い

まずは、給与や就業する場所や時間、休暇に関することなどの労働条件・利用可能な制度について確認されます。もし、説明内容に当初聞いていたことと違う点があれば、遠慮せずに質問しておきましょう。

また、たとえば給与については、年収だけでなく、残業手当やボーナス、交通費の取り扱いなどについてもクリアにしておくとよいですね。交渉することで雇用条件が変更になる可能性もあるので、積極的に擦り合わせましょう。

つづいて、配属予定となる部署の社員から業務内容について説明されます。どんな職場で働くことになるか、気になっている方も多いのではないでしょうか?言葉による説明では理解が深まらないときは、オフィスの見学をお願いしたり、従業員とのミーティングを依頼したりしてもOK。入社後のミスマッチを防ぎたいのは企業側も同じなので、対応してもらえることが多いでしょう。

以上でオファー面談が終了となるケースもありますが、入社の意思確認と入社に向けて具体的な確認が行われることもあります。他社の内定状況を聞かれることもあるので、準備しておきたいところです。入社する意思が固まっている場合、入社日について話し合うこともあります。転職者の場合は、退職する日も考え合わせ、無理のないように日程調整してください。

上記の通り、オファー面談は選考のために実施されるわけではないことをおわかりいただけたでしょうか。面談中の態度や会話の内容を理由に内定取り消しになることを心配するよりも、入社後のことにフォーカスし、有意義な時間としてください。

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オファー面談後に内定取り消しになるケース


とはいえ、オファー面談後に内定取り消しになるケースがゼロというわけではありません。どんなときにオファー面談後に内定取り消しになるのでしょうか?

以下では、オファー面談後に内定取り消しとなる例外的なケースについて、内定者都合の場合と企業都合の場合の2種類にわけて解説しましょう。

履歴書への虚偽の記載が明らかになる

履歴書に虚偽の記載をしていたことが明らかになれば、オファー面談後でも内定取り消しとなります。とくに注意したいのが、重大な経歴詐称です。

TOEICの点数を盛る、仕事をする上で欠かせない資格を取得していないなど、本来の基準を満たしていないケースや、学歴詐称があるケース。これらは軽犯罪法に抵触する違法行為です。隠していた犯罪歴が発覚するのもこれに該当します。

嘘はいずれ明るみに出るもの。内定取り消しとなるだけでなく、社会的な信用も失うことになります。等身大の自分で勝負しましょう。

SNSでの不適切投稿が見つかる

ツイッターやインスタグラムといったSNSへの不適切な投稿が原因で、オファー面談後に内定取り消しとなる場合も

ここでいう「不適切な内容」には、たとえば未成年に飲酒をさせるなどの迷惑行為だけでなく、暴力行為を容認したり、マイノリティを差別したりするような発言、特定の人物・団体に対する誹謗中傷なども含まれます。

また、採用面接の様子について報告したり、面接官の態度や容姿についてネガティブなコメントを投稿したりするのもNG。面接官だった人事部長のルックスをからかう内容をSNSに書いていた人が内定取り消しになった内定者も過去にいるようなので、注意したいですね。

最近は、企業の人事担当や直属の上司となる社員らが、内定者のSNSをチェックするようになってきています。社員によるSNS上の投稿内容が原因で企業が対応に追われるケースもあることから、SNS対策の部署を設けている企業もあるようです。

転職活動中だけでなく過去の投稿にまでさかのぼってチェックされることもあるので、該当するような投稿がある場合は投稿を消したり、アカウントを非公開にしたりなどの対策をとるのがよいでしょう。

健康状態の変化・悪化

オファー面談後に、内定者が就業が困難になるほど大きな病気もしくはケガをした場合も、内定取り消しとなってしまうようです。突然、健康状態が悪化したときだけでなく、健康に問題があることがわかっていたにもかかわらず、「健康である」とうそをついていて、それがオファー面談後に明らかになった場合も含まれるのでご注意を。

また、オファー面談後に妊娠が発覚しても、内定取り消しになる可能性があります。たとえば、妊娠していることで業務に耐えられないことがわかっているとき、客観的に合理的な理由だとみなされれば、企業側は内定取り消しできる可能性があります。

ただし、上記のようなときでも、両者で相談することで内定取り消しを避けられることもあるので、転職先との相談ということになりますね。

内定者と連絡が取れなくなる

オファー面談をすませ、あとは入社日をむかえるだけという状態だとしても、内定者との連絡がつかなくなってしまった場合、内定取り消しとすることもあります。

本人の連絡先だけでなく、大学や緊急連絡先などを経由してもなお連絡がつかない場合、解雇予告通知が届くことがあります。とくに、内定承諾証などに音信不通のさいの対策として内定取り消しが明記されている場合は注意してください。

入社前に旅行に出かけるときなど、企業からの連絡に対応できる手はずを整えておくようにしましょう。

経営の悪化

上記は内定者都合による内定取り消しですが、企業都合によってオファー面談後に内定取り消しとなるケースもあります。

企業側は、以下の4つのことを満たした場合、内定取り消しをすることができるとされています。ぜひチェックしておきましょう。

    • 経営難のため、整理解雇しなくてはならないとき
    • 整理解雇を回避するためにできる対策をすべて講じたとき
    • 解雇するにあたり、対象者を選ぶための客観的・合理的な基準を設け、これを適正に運用したとき
    • 解雇するにあたり、対象者、労働組合との間で誠実な協議を十分に行ったとき

逆のいい方をすると、上記の基準を満たさない内定取り消しは無効ということになりますね。たとえば、大手コンピューター会社に勤務していた人が別会社に転職しようとしたさい、採用内定後に、経営悪化のため内定を取り消されましたが、転職者への対応が不誠実であったことなどを理由に、内定取り消しが違法と認められたケースがあります。

オファー面談で内定取り消しにならないためのの注意点


オファー面談の内容次第で内容取り消しになることはないにしても、企業の担当者にはできるだけネガティブな印象を与えたくないものですよね。オファー面談当日に注意したい点についてご紹介します。

交渉する場合はどうしても譲歩できない条件だけを

オファー面談では、どうしても譲歩できない点だけ交渉してくださいオファー面談で出された労働条件のすべてが、理想とするものとは限りません。そんなとき、すべての点について希望に合うように交渉するのは避けましょう。給与(交通費なども含む)・福利厚生・役職・勤務地など、自分にとって譲歩できない条件をあらかじめ決めておき、優先的に交渉するのがおすすめです。「要望ばかりだ」と思われると、印象を悪くしかねません。

また、主張内容が理にかなったものであることも大切です。労働条件通知書や募集要項の内容を引き合いに出すなどして、根拠をきちんと伝えるのがよいでしょう。正当な主張はむしろ高評価につながるかもしれませんね。

内定承諾の回答期限を厳守する

入社を決めていて、オファー面談の内容に問題がないときでも、その場で承諾するのはおすすめできませんいったんひとりになって見直してから最終決断するようにしてください。客観的な判断ができていないかもしれないので、自分以外の誰かに相談するのもよいでしょう。

また、内定承諾の回答期限はきちんとまもってください。期限をすぎても回答がないとき、内定取り消しとなることもあります。

最後に

この記事で説明してきた内容をまとめると以下の通りです。

    • オファー面談後に内定取り消しとなることはほとんどない
    • オファー面談では、労働条件の擦り合わせ/業務内容の確認/入社の意思確認がおこなわれる
    • 履歴書に虚偽の記載やSNSでの不適切投稿など、オファー面談後に内定取り消しになるケースもある
    • オファー面談で交渉する場合は、どうしても譲歩できない条件だけに絞る

オファー面談後に内定取り消しとなる可能性はきわめて低いといえますが、まれにオファー面談後に内定取り消しとなることがあります。自分が該当するケースがないかよく確認し、しかるべき対策をとるようにしましょう。

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