外資系企業の面接の流れとは?押さえておきたいポイントを解説

外資系企業における採用面接はさまざまな点で日本企業とは異なり、一定レベルの英語力も求められます。本記事では、外資系企業と日本企業の採用面接の違い、求められる英語レベルや頻出の質問例を紹介しています。外資系企業への転職希望者は、ぜひ本記事を参考にしてください。

外資系企業と日本企業の採用面接の違い

外資系企業への転職を検討している人の中には、採用面接における日本企業との違いを不安に感じている人もいるでしょう。大きな違いとしては、一般的に外資系企業の方が面接数が多いことが挙げられます。一方で、質問の内容自体は日本企業とほとんど同じであるという特徴も存在します。それでは、外資系企業と日本企業における採用面接の違いや類似点を探っていきます。

 

1.外資系企業は面接の数が多い

外資系企業の採用面接においては、実施される面接数が日本企業の場合と比較して多い傾向にあります。1回だけの面接で選考が終了することはほとんどなく、少なくても2回、多くて5回ほど面接が実施されると言われています。また、採用候補者が多ければ多いほど、面接の回数も増える傾向にあります。

1回目の面接では人事担当者が、2回目は担当部署の部長や課長が、最終の3回目では役員や重役が面接を担当する例が多く見られます。重要なポストへの採用の場合には、海外の本国にいる本社のトップや重役とオンライン面接を行うこともあります。

このように、面接を担当する人は毎回違っても、外資系企業では採用までの面接回数が多い傾向にあるのです。

 

2.質問内容は外資系も日本企業もほぼ同じ

実は、採用面接全体の流れやよく聞かれる質問内容は、外資系企業も日本企業もほとんど変わらないと言われています。簡単な雑談をした後に、自己PRや志望動機を質問され、自分の強みや性格をアピールします。また、企業とのミスマッチが起こらないよう、企業の方針や求めている人物像について、面接担当者から話を聞く場面もあります。

一方で、面接が英語で行われる場合、握手を求められることが多い点に注意が必要です。握手をする際には、必ず相手の目を見て笑顔で応じるようにしてください。英語圏のビジネスにおいては、握手とアイコンタクト、そして笑顔が大変重要です。このようなシチュエーションに即座に対応できるよう、握手を想定した面接練習を行っておきましょう。

 

3.面接官が必ずしも外国人とは限らない

一口に外資系企業と言っても、採用面接の面接官が必ず英語を話す外国人とは限りません。社内公用語が英語でかつ仕事に英語が必須という企業もありますが、社内で主に日本語を使用する企業では、面接は日本語で行われることが多いです。

一方で、従業員や顧客に英語を話す人が多い企業では、英語で面接が行われる可能性が高くなります。そのため、企業側が提示している募集要項をよく読んだり、転職エージェントにしっかり確認したりといった準備が必要です。

 

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外資系企業の面接で求められる英語のレベル

社内公用語が英語であるかどうか、また顧客や取引先に外国人が多いかどうかといった違いから、採用面接で求められる英語のレベルは企業によって異なります。しかし、一般的にビジネスレベル以上の英語力に達していることが理想的で、読み書き両方の英語力が求められると言われています。ここでは、外資系企業の面接で求められる英語のレベルについて詳しく見ていきます。

 

1.ビジネスレベル以上の英語力が理想的

外資系企業の採用面接では、ビジネスレベル以上の英語力が理想的とされます。ビジネスレベルの英語力とは、ビジネスシーンに応じた英語表現を使用してコミュニケーションを取ることができ、業務で必要な英語を使ってひとりで業務遂行できるレベルの英語力です。

 

例えば、メールや電話、社内での会話や会議において、英語を読み書きし話せる英語力が必要となります。また、転職先の企業の業種や職種に応じた、専門用語の勉強も重要です。社内公用語が英語である外資系企業の面接では、日常英会話にとどまらない高いレベルの英語力が欠かせません。英語のネイティブスピーカーであることを求められる場面はほとんどなく、自分の意思や考えを英語で相手に伝えられるかどうかがカギとなります。

 

2.TOEICスコアは700点以上が目安

外資系企業の面接では、採用基準のTOEICスコアは700点以上となっていることが多いです。TOEICスコアが700点以上であると、業務上や日常会話での英会話をスムーズに進められると認められ、ビジネスシーンで必要な英語力が身についていると評価されます。また、TOEICスコアが800点以上の場合、ビジネス英語や英語長文を理解でき、ネイティブスピーカーとの議論もしっかり行えます。

 

TOEICスコアは高いに越したことはありませんが、一般的に700点以上あれば、外資系企業で必要とされる最低限の英語レベルをクリアしていると評価されるはずです。TOEICスコアが700点から795点までの人材は、採用後にまだまだ英語力を向上させる必要はありますが、今後の伸びしろも見越して採用される可能性があります。

 

3.読み書き両方の英語力が求められる

外資系企業の業務においては、メールや書類の作成で英語を読むだけではなく、自ら英語を書く必要があります。そのため、外資系企業の面接では読み書き両方の英語力が求められるのです。自分が考えていることをきちんと英語に落とし込める能力を習得するよう、ビジネス英語に特化したスクールで学習することをおすすめします。

 

外資系企業の面接でよく聞かれる質問例

外資系企業の面接でよく聞かれる質問は、一般的に日本企業とほとんど変わりません。日本でよく聞かれる質問は、英語ではどのような表現になるのでしょうか。それでは、外資系企業の面接で頻出の質問例やその返答例を紹介していきます。

 

1.応募者の自己紹介

外資系企業の面接では、日本企業の場合と同様にまずは応募者の自己紹介が行われます。ここでは、実際に面接で行われる会話のやり取りの例を英語で紹介します。

応募者:「Hi, my name is XX. Pleased to meet you.(私の名前はXXです。お会いできて光栄です。)」
応募者:「Thank you for giving me the opportunity to talk to you today(本日はお時間をいただきありがとうございます。)」

面接官:「Tell me about yourself.(あなた自身について教えてください。)」

応募者:「I’ve been working as a web developer for six years at A company.
At my current job, I developed more than 15 corporate websites for global companies.
(ウェブ開発者としてA社で6年間働いています。グローバル系企業のウェブサイトを15以上開発しました。)」

上記の会話例のように、簡単な挨拶や雑談が行われた後、面接官から自己紹介を求められるため、現在や直近の仕事内容を簡潔に説明します。

 

2.志望動機

志望動機に関する質問をされた後は、「転職を希望する企業に感じた魅力」「募集されている職種と自分がマッチしている理由」「過去の職歴をどのように活かせるか」を中心に返答してください。また、その企業や職種をしっかり事前調査していることをアピールできれば、面接官に好印象を持ってもらえるかもしれません。

 

面接官:「Why would you like to work for us?(なぜ弊社で働きたいのですか?)」
※もしくは「What interests you about this position?(このポジションのどこに惹かれましたか?)」など

応募者:「I’ve been a loyal user of your e-commerce website for five years.
I’m consistently impressed by the cutting edge technology and user-friendly features.
I’m confident that my technical abilities and experience as a loyal user contribute to the further success of this company.(私は、御社のEコマースサイトを5年愛用しています。
最先端の技術、そしてユーザーに寄り添ったサイトにはよく関心させられています。
私の技術とユーザーとしての経験を活かし、御社のさらなる発展に貢献できるのではないかと考えています。)」

このように、日本企業での採用面接と同様、自分が考えるその企業の魅力や、自分の能力をどのように仕事へ活かせるのかを伝えることが重要です。

 

3.キャリアイメージ

外資系企業でも日本企業でも、自社の企業理念や価値観に合った人材を採用したいと考えるものです。そのため、採用面接では、応募者の価値観や仕事への取り組み方を質問されることが多いです。その企業の理念や社風を考えた上で、過去の実績を例に挙げながら価値観や仕事観を伝えるようにしてください。

 

面接官:「How do you define success?(あなたにとっての成功とは、どのようなものですか?)」

応募者:「Success is the achievement of something that I have been trying to do.(成功とは、私がこれまで挑戦したきたことを達成できた結果のことです。)」

または、
応募者:「Success is the achievement of high position, makes a lot of money, or is admired a great deal.(成功とは、高い地位や多くのお金、たくさんの賞賛を得ることです。)」

 

知っておきたい外資系企業の面接事情

外資系企業の面接では、ビデオ面接になるケースや内定が出るまでに時間がかかることなど、知っておきたいポイントがいくつかあります。

 

1.ビデオ面接になるケースがある

採用担当者が海外にいる場合や、海外の本社にいる重役や役員と面接を行う場合、SkypeやZoomといったツールを使ってオンラインでの面接が行われます。その際には、こちらの現地時間で面接開始時刻を設定してもらい、時間のミスがないようにしましょう。また、英語圏のビジネスにおいては、アイコンタクトや笑顔が重要です。必ず、カメラはオンにしてお互いの表情がわかるようにしてください。

 

2.聞き取れなかった英語は聞き返しても良い

英語面接では、聞き取れない英語表現が時として出てくることもあります。こうした場面で内容を理解せずに話を進めてしまうと、最終的には話のつじつまが合わなくなってしまうため、聞き取れなかった英語は必ず聞き返すようにしましょう。「Just to make sure.」といった英語表現を使って、聞き取れなかった英語を聞き返すのがおすすめです。

 

3.内定が出るのに時間がかかる

外資系企業の採用選考では、海外にある本社で採用の最終決定がなされるため、内定が出るまでに時間がかかってしまいます。外資系企業の面接では、内定が出るまでに多くの時間を要することを念頭に置いた上で、他の求人にも目を向けて転職活動を続けるのがおすすめです。

 

最後に

外資系企業の面接は、回数が多く英語やオンラインで面接が行われることがある点が、日本企業とは異なります。しかし、面接でよく聞かれる質問の内容はほとんど同じであるため、日本企業の面接対策と同じように、自分の強みや企業理念の把握をしっかり行うことが重要です。本記事で紹介したポイントや質問例を参考にして、外資系企業の面接対策をぜひ行ってみてください。

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みんなのエージェント 編集部

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