経理職には未経験でも転職できる?成功する転職のコツとは

経理の業務内容はさまざま

経理の仕事は、「現金・預金や手形などの管理」「買掛金管理や売掛金管理」「伝票作成やデータ入力」「領収書の整理」「請求書作成」「給与台帳の作成」「固定資産や減価償却の管理」「決算書の作成」「法人税の納付」などなどさまざまです。まずは、企業規模による経理の業務内容の違いと、業種による経理の業務内容の違いをそれぞれ見ていきましょう。

 

企業規模による違い

企業ごとに経理担当者が担当する業務は異なります。

 

【大企業】

大企業は、部署として経理が独立しているケースがほとんどです。帳票の作成や決算書の作成など、経理の仕事を専業として行います。特に、大企業の中でも、上場企業など金融商品取引法の適用対象となる企業では、四半期財務諸表の作成、キャッシュ・フロー計算書の作成、有価証券報告書などの提出も必要になります。大企業において、経理部門が専業で設けられていることが多いのは、このように膨大な処理が必要となるためです。

 

【中小企業】

会社法が適用される中小企業では、上場企業などの大企業ほど厳密な会計を要求されてはいません。決算も年次で行われることが多く、業務内容が大企業のように複雑ではありません。そのため、経理業務のほかに、給与計算や社会保険関連の手続きなど総務や労務にかかわる業務、備品管理や来客、顧客対応を行うこともあります。

 

業種による違い

業種によっても、経理担当者が担当する業務に違いがあります。

 

【小売業】

小売業では、経理担当者が仕入れ管理や実地棚卸しを業務として行うケースもあります。ポイントや商品券にかかわる会計処理が発生する点も、小売業における経理部門の特徴です。

 

【建設業】

建設業では、工事会計基準が適用されます。コストの計算は原価計算と似た部分がありますが、工事の完了、あるいは進行度合いに合わせて収益を認識するなどの定めがあり、独自の会計処理が必要になります。

 

【不動産業】

取引価額が高額な不動産の会計処理は、処理の選択ひとつでも損益計算に大きな影響を与えます。また、不動産の売買や賃貸にかかわる税金が多く、税金にかかわる経理処理が多い点も特徴に挙げられます。

 

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経理職への転職前に知っておきたい4つの事項

 

経理職への転職前には、いくつかのポイントを理解しておくことが重要です。ここでは、経理職への転職前に知っておきたい4つの事項を説明します。

 

1.経理職の求人は管理部門の中でも少ない

どのような業種・規模であっても必ず存在する部門である経理は、景気の動向に左右されず比較的安定した職業とされています。加えて、経理職は経営状況に関する重要な情報を扱う職種であることから、「信頼できる人材だけに任せたい」と考える経営者が多くいます。こうした事情から経理職はもともとの人員数が少なく、募集をかけるにしても欠員募集か増員募集が中心となり、なかなか求人数が増えないのです。

 

2.転職組には一定の経理スキルが求められる

経理における大半の中途採用は、基本的に即戦力が求められます。経理として即戦力であると認められるためには、「簿記2級程度の知識があること」もしくは、「2〜3年の実務経験があること」が条件です。反対に、実務経験が2年にも満たない場合には、決算業務などの重要な業務に携わっていないと見られがちで、転職活動では不利に働きます。特に未経験の場合は、採用率が大幅に低下するおそれがあるため、客観的な指標として資格の取得が必須になります。

 

3.人間関係のトラブルが起こることも

経理部署は少人数で業務を担っているため、部署内のメンバーが変わることが少ないと言えます。部署内の人間関係が良好であれば長く勤めることもできますが、相性が悪い相手がいるとトラブルに発展するリスクが高まります。

 

4.繁忙期には残業が発生する

年間のスケジュールがある程度定まっており、日々の業務のスケジュール管理もしやすいイメージがある経理の仕事ですが、決算期はとても忙しくなります。厳しく期限が決まっている経理の仕事では、仕事が終わらなければ残業を免れないということもたびたび発生します。

 

経理職への転職が向いている人の特徴

経理職への転職が向いている人には、いくつかの共通点が存在します。下記では、経理事務に向いている人の特徴を紹介しますので、当てはまる項目があるかどうか確認してみてください。

 

1.数字の管理に抵抗がない

経理の仕事では、当然のことながらほとんど毎日数字を見ることになります。また、経理を行ううえでは、請求書や資料などから必要な数字を正確に読み取ることも欠かせません。そのため、「数字の管理に抵抗がない」ということが経理職の最低条件となります。

 

2.コミュニケーション能力が高い

経理は一人でコツコツ行う作業がある一方、チームで協力して作業を進める機会も多いものです。部署内だけではなく、他部署からあがってくる数字を取りまとめたり、確認のために当該社員へコミュニケーションを取ることもあります。このような業務を滞りなく進めるには、相手の意図していることを汲み取ったり、自分の意図していることを正確に伝えたりするコミュニケーション能力が必須です。

 

3.守秘義務を守れる

経理が扱う情報は、ビジネスにおいて最も重要な「お金」に関する内部情報であり、企業の信用に直結する内容です。そのため、経理は口の堅い人でないと務まりません。反対に会社の情報について、社外では一切話さないという覚悟が持てる人は、経理に向いています。

 

4.責任感がある

経理はお金を取り扱う仕事のため、業務に関する適性の高さ以上に「責任感のある人柄」が求められます。経理の仕事には、お金の取り扱いに対する責任に伴う緊張感があります。そのため、仕事に対して妥協しないだけではなく、最後まできちんとやり遂げる姿勢がある人が求められます。

 

経理未経験者におすすめの資格

経理に関する資格にはさまざまなものがあります。ここでは、そのなかから特に実務に役立ち、就職や転職の際におすすめの資格を3つに厳選して紹介します。

 

1.日商簿記検定

経理未経験者であっても、簿記の資格を持っていると転職で有利に働くことがあります。簿記の資格があれば実務経験がないとはいえ、経理に関する知識を持っていると判断できるためです。簿記には

「全商簿記」「全経簿記」「日商簿記」の3種類があり、それぞれで難易度は異なります。日商簿記が最も難易度が高く、全商簿記1級が日商簿記の3級に該当します。経理未経験者が、転職のために資格取得したい場合は、日商簿記をおすすめします。

 

2.ファイナンシャルプランナー

金融機関の営業や、保険会社などで金融アドバイスを担当する人が取得することが多いファイナンシャルプランナーも、経理未経験者におすすめの資格のひとつです。ファイナンシャルプランナーでは、日常生活で役立つお金の知識を網羅的に学ぶことができるため、経理の業務にも活かすことができます。

 

3.給与計算検定

給与計算検定とは、内閣府認可一般財団法人職業技能振興会が認定する民間資格で、給与計算業務に関する知識と実務能力を測るための検定試験です。経理系資格のなかでは企業からの評価も高く、正確な知識を体系化して覚えられるため、転職の際に役立ちます。

 

経理職への転職を成功させるポイント

比較的求人が少なく、人気が高い経理への転職をスムーズに進めるためには、どのようにしたら良いのでしょうか。ここからは、未経験から経理への転職を成功させるためのポイントを紹介します。

 

1.応募する時期を見極める

経理への転職を成功させるためには、求人案件が多い1〜2月を選ぶのがポイントです。国内企業の多くは、3月末決算を採用しており、税務申告期限の5月末までの4月・5月が決算業務となります。求人案件が多い時期に狙いを定めて転職活動を行うことで、より希望に合った転職先を見つけられる確率が高くなります。

 

2.自分のキャリアを活かせる求人を探す

経理の求人案件は、多くの応募が集まる激戦となるため、企業側が求める人材像に合致するアピールが必要です。特に、未経験者の方がマーケティング職への転職活動を行う際には、過去のキャリアを活かせる業界を中心にして、アピールポイントを増やすようにしてください。

 

3.経理に役立つ資格を取る

上記で紹介したように、経理の実務経験がない場合でも、取得していれば転職に有利だといえる資格はいくつか存在します。資格さえあれば、必ずしも転職できるわけではありませんが、経理関連の資格を持っていることで、就職や転職に際して大きな武器になるのは確かです。資格取得によって、経理に必要なスキルや基本的な知識があることを客観的に証明でき、さらに必要な勉強を積み重ねるだけの勤勉さをアピールできます。

 

4.経理の求人に強い転職エージェントに登録する

転職エージェントとは、企業の紹介に加え、書類選考や面接に向けての対策、入社後のサポートなど、転職に関する内容をトータルでサポートする人材支援サービスです。転職エージェントは、それぞれ得意な分野を持っており、企業と提携してあらゆる情報を入手しています。

 

経理職に強い転職エージェントでは、これまでの経歴やスキルなどに合わせて、キャリアアドバイザーが適切な企業を紹介してくれます。利用は無料なので、「初めての転職で不安がある」「プロから直接アドバイスをもらいたい」という方は、ぜひ活用してみてください。

 

最後に

経理の業務内容や未経験から経理へ転職するコツについてお伝えしました。即戦力として活躍できる経理担当者を獲得するのが主な狙いである転職市場においては、専門的な知識や経験の有無が問われるため、経理未経験者は経験者以上に転職が難航しやすいと言えます。そのため、経理未経験者は経験の少なさをいかにカバーして、自己アピールできるかが転職を成功に導く肝となります。ぜひ、本記事を参考に経理に対する理解を深め、転職市場を勝ち抜いてください。

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