EQテストが用いられる背景とは?攻略ポイントを徹底解説

採用選考の一環として、EQテストを実施する企業が年々増加傾向にあります。そこで今回は、EQテストがこれほどまでに注目を浴びている背景や、EQテストの攻略ポイントについて網羅的に解説します。これからEQテストを受験する予定のある方は、ぜひ参考にしてください。

 

EQテストとは

EQテストとは、「Emotional Intelligence Quotient」の略称で、心の知能指数を測定する指標として用いられています。EQテストを実施することで個人の「強み」と「弱み」を正しく把握し、「あるべき姿」と「現状」のギャップを理解して、育成ポイントを見極めることが可能になります。

 

テスト内容

EQテストの内容は、EQ理論をベースに「3つの知性」とそれを支える「8つの能力」、その能力を生み出す「24の素養」により構成されています。検査結果は、レーダーチャートで示され、「現在の行動特性=行動のクセ」を測定し、この結果から個人の強み、弱みを把握することで、組織風土の客観的な分析を促します。

 

EQテストの平均点

EQテストは一般的に「200点」を満点としており、平均値の点数は「100点」とされています。つまり「100点を基準にするうえで、その前後高低によって心の知能指数の高低が測定される」という流れになります。

 

【EQテストの点数が60点だった場合】

60点は、かなり低い心の知能指数の数値・点数です。特にこの場合、「感情のコントロールができないこと」や「自己中心的な言動があまりに多いこと」が目立つため、まずは自己分析をしながら「自我(エゴ)を抑える訓練」が必要とされます。

 

【EQテストの点数が80点だった場合】

80点は、心の知能指数としてはやや低い数値・点数といえます。そのため、この場合も「感情コントロールを上手くすること」や「協調性をもう少し持つこと」が重要となってきます。

 

【EQテストの点数が150点だった場合】

150点は、非常に心の知能指数が高い人になります。150点というのは一般的に「他人の心境と共鳴し合うことを、得手とするスキルを持っている」と見なされる点数です。心の知能指数の基準が100点であることからも、この150点というのがいかに高い点数であるかがわかります。

 

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EQテストで評価される4つの項目

EQは4つの能力で構成されており、EQテストで高評価を獲得するためには、それぞれの能力が相互にバランスよく発揮されなければなりません。ここでは、EQテストで評価される4つの項目について解説します。

 

自己認識

自己認識とは、自分の感情を正しく把握し、次にどのような行動を取る傾向があるかを理解する能力のことです。自己認識を正しく行うためには、まずは自分の行動特性を正確に知ることが欠かせません。

 

自己管理

自己管理とは、自分の感情を適切な状態やポジティブな方向にもっていく能力のことです。仕事で結果を出すためにも、精神面の安定性は必要不可欠な要素になります。

 

社会的認識

社会的認識とは、他者の感情を読み取り、相手の心情にどのような変化が起きているかを理解する能力のことです。社会的認識を強めるためには、相手の立場になって物事を考えることが重要になります。

 

人間関係管理

人間関係管理とは、自分と他人の感情を理解して適切に管理する能力のことです。人間関係を適切に管理するためには、「自己認識」「自己管理」「社会的認識」の3能力が不可欠であると考えられています。そのため、人間関係管理力が高い人は、他者との良好な関係を築くのが得意といえます。

 

企業の採用活動でEQテストが用いられる背景

仕事をするうえでは、スキルや知識のみならず、「周囲との関係性を良好に築けるか」、「自分を律して感情的にならないか」などの人間性も重要です。そのため、EQテストは企業側が応募者の多面的な知能を見て判断したい場合に利用されることもあります。ここでは、企業の採用活動でEQテストが用いられる背景について説明します。

 

1.協調性をはかることができる

EQが高い人は、怒りなどの感情を自主的にコントロールでき、困難に立ち向かっていける強いメンタルを持っているといえます。また柔軟性があり、困難な状況でも別の解決法を自分で見つけ出すことができます。このような特徴を持っている人は組織に良い影響をもたらすため、EQテストで積極的に測定したいと考える企業が多いのです。

 

2.メンタルが安定している人材を見つけられる

昨今は、若年層のメンタルヘルス不調による休職・離職が増えています。EQテストは、一般的なストレス検査とは異なり、受検者のストレスに関する気質・対処能力から現在のストレス状態までを適切に測ることが可能です。これにより、メンタルが安定している人材を見つけ出すことが容易となり、ハラスメントに関するトラブルの未然防止に役立ちます。

 

3.コミュニケーション力を計ることができる

応募者のコミュニケーション能力の有無については、面接で受けた印象を元に判断を下すことが多いものです。しかし、その見極めがすべて正しいとは限らず、採用時の印象と入社後のイメージにギャップを感じるケースは決して少なくありません。採用活動という自分をよく見せようとする、非日常的なシチュエーションでのコミュニケーションを見て、判断することは非常に難しくもあります。

したがって、面接での判断に加えてEQテストによるコミュニケーション力を補足して確認することは、価値がある取り組みといえるでしょう。

 

4.モチベーションの高い人材を見つけ出せる

EQテストでは、見落としがちな対人能力を測れるほか、行動面からも成果を生む人材であるかどうかを見極められます。モチベーションの高い人材を入社前から見つけ出せることは、EQテストならではのメリットと考えられます。

 

EQテストに有効な対策

EQは、一度低い点数を出してしまったとしても努力次第で十分に改善できます。ここからは、EQテストに有効な6つの対策について紹介します。

 

1.自我を抑える訓練をする

EQが高い人は、周囲の人々の感情と自分自身の感情を知覚し、その感情が発生する原因を探ろうとします。感情の起伏の原因が分かれば、感情が高ぶる前に自身で対処できるため、うまく感情をコントロールしながら物事を良い方向に進められます。

また、行動に向けた意欲を高める感情のコントロールは、モチベーションの向上にもつながります。そのため、自分自身が困難なミッションを遂行しなければならない時は、それを達成した自分を具体的にイメージしましょう。 

 

2.協調性を高める訓練をする

相手を怒らせずに、言いたいことを上手く伝える力もEQの大切な能力のひとつです。協調性は、一見生まれ持った素質に感じられますが、こちらも努力で後天的に鍛えることが可能です。積極的に相手とコミュニケーションを取りながら、譲り合いの意識を忘れずに、協調性を高めることでEQを向上させられます。

 

3.相手の良い部分を見つける訓練をする

人と関わるうえで最も重要な点は、人を好きになることです。人の悪い点やネガティブな要素だけに目を向けていては、良好な関係を築くことはできません。その人の良いところやポジティブな面に目を向け、その人に感謝すべきことを思い描くことで、ホスピタリティを向上できるのです。

 

4.感謝したことを思い出す

EQの高い人は、他人の表情や感情を読み取り、他人の立場に立って行動できる思いやりの心を持っています。常日頃から、ちょっとしたことでも感謝の気持ちを言葉にして、伝えるようにしてみましょう。ポジティブな気持ちを常に持ち続けるのは、EQを高めるために欠かせないことです。

「これがダメ、あれも足りない」とダメ出しをするのではなく、ささやかなことでも嬉しいと感じ、感謝する気持ちを心掛けるだけで毎日を楽しく過ごせるはずです。

 

5.聴く姿勢を意識する

他人の話に意識を傾け、正しく聞く姿勢を養うことも重要です。相手の感情を理解するためには、相手の想いを言葉で直接聞くことが有効な手段になります。話を聴く際には、以下のようなことを考え、相手への興味関心を持ちましょう。

「相手はどのような気持ちだろう?」

「どのような言葉をかけてあげられるだろう?」

「かけるべきでない言葉とは何だろう?」

「聴くだけがベストかもしれない」

また、聴く姿勢に関する細かい部分では、

  • 適切な相づち
  • 理解を表す反復
  • 適度に相手の目を見る

なども取り入れてみると良いでしょう。

 

6.EQテストの問題集を解いてみる

EQテストは、パターンが決まっているため、対策することで解けるようになる問題が非常に多く存在します。また、問題自体の難易度はそれほど高くないものも少なくありません。どのような問題が頻出するのか、またどのように回答するのが適切であるのかといったことを把握するためにも、問題集を準備し、まずは一通り解いてみましょう。

 

最後に

今回は、EQテストの概要や、EQテストが注目を集める背景についてお伝えしました。EQテストは、企業が採用選考の際に、応募者についてより深く知るために実施するものです。EQテストは、新卒採用のために企業が行うテストと思われがちですが、最近では、中途採用でもEQテストを実施する企業が増えています。EQテストの内容や特徴、実施される目的などを把握することは試験突破に大きく寄与します。そのうえでポイントを押さえた対策をしておけば、後悔なく採用選考に臨めることでしょう。

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