転職での面接の質問対策5選|押さえておきたいポイントを解説

面接における質問のポイント

会社に合っているかや活躍してくれそうか、やめないかといった視点で人事は面接を行っています。そのため面接では、質問を繰り返し回答してもらうことで、入社希望者に内定を出すか判断しています。特に、質問の意図を理解して回答できれば採用担当者が知りたかったことを伝えられるため、面接を通過できる可能性が高くなるでしょう。面接における質問のポイントについては以下の3つのポイントです。

<質問のポイント>

  • 人となりを知りたい
  • 素直な意見を聞きたい
  • 質問の意図をとらえる

人となりを知りたい

面接では人となりを知りたいと採用担当者は考えています。

企業の社風や働きかたなどが自社と合うかどうかを検討するためです。

もし仮に人となりを知らないまま入社した場合、うまくなじめなかったことが原因で早期に退職してしまう可能性があります。

スキルや経験ももちろん大切ですが、企業と転職希望者が合うか合わないかもそれらと同じくらい大切だと言えます。

率直な意見を聞きたい

面接対策で質問を想定してきていることはわかっているので、本当の転職理由や目的などの率直な意見を聞きたいと採用担当者は考えています。

なぜなら、同じ理由でまた転職されたり、無理して働くことになってしまったりする場合があるからです。特に転職理由についてはネガティブな部分である可能性が高いため、転職後のミスマッチを防ぐためにも率直な意見を言っておくことをおすすめします。 

質問の意図をとらえる

質問の意図をとらえることで、採用担当者が知りたい答えを用意できます。

採用担当者が知りたいと考えている答えを用意する理由は、人事担当として知らなければならないことが限定されているからです。そのため、面接での質問内容はさまざまな聞き方で質問される一方で、知りたい情報はそれほど多くありません。「この質問はなにを聞きたいのだろうか」という視点を持ちながら面接にのぞみましょう。

 

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今までのキャリアについて

今までのキャリアについての質問については、比較的わかりやすい表現で質問されます。

聞かれたことに素直に答えるようにしましょう。特に、自己紹介をしてくださいと言われた場合はただ名前を言うだけではなく、これまでの経歴を簡単に要約して伝えてください。また、受け答えの第一印象を良くするためにも面接官一人ひとりに向けてアイコンタクトを取りながらはっきりと話すことを意識すると良いでしょう。

質問例・回答例

<質問例>

「これまでの経歴も含め、簡単に自己紹介をお願いします。」

 

<回答例>

〇〇と申します。本日は面接の機会を設けていただき、ありがとうございます。私は〇〇大学を卒業後、〇〇という会社で法人に対して営業を3年間担当し、コミュニケーション能力を磨いたり、目標達成に対する意欲を高めたりしてきました。この経験を御社の発展に役立てたいと考え、応募いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。

ポイント

自己紹介なので、長すぎるのは禁物です。面接は対話をする場なので、一人で長く話しすぎないように注意しましょう。目安は1〜2分程度で、簡潔にまとめて伝えてください。

長所・短所について

長所と短所について聞かれるのは、具体的に応募先の企業でどのように活躍できそうかイメージをふくらませるためです。現職でできていることを転職先でもできるかどうかを判断するためには、現職での活躍を具体的に伝える必要があります。そのためには、成功や失敗した経験とともに、どのように考え、行動したかをより具体的に伝えましょう。具体的に伝えれば伝えるほど企業での活躍をイメージできるようになります。

そのときの注意点としては、企業がほしがっているスキルや経験から自分が当てはまっているか考えることです。自分が現職で苦労したことや頑張ったことに目がいきがちですが、大切なのは応募先の企業での再現性です。業務内容や求める人物像などの部分をよく求人票で確認してから伝え方を考えましょう。

質問例・回答例

<質問例>

「あなたの強み(長所)と弱み(短所)を教えてください。」

 

<回答例>

強みについては、企画業務の3年間で培った発想力です。顧客にとって最も良い商品開発を誰よりも早く、高品質に企画した経験があります。御社の企画業務においても私の強みを発揮し、御社の発展に貢献したいです。

弱みについては、前職では有形の商品が中心だったため、無形の商材企画の経験がないことです。今後は有形商材の企画の経験を活かして、無形ならではのプロセスやノウハウを意識的に取得し経験のない部分を補い対処しようと考えております。

ポイント

強みのポイントは、なにが強みなのかをはっきり主張することです。また、それを裏付けるエピソードを持ち合わせていることを伝えてください。その経験を活かしてどのように応募先の企業に貢献できるかを想像してもらうようにしましょう。

弱みのポイントは、弱みを言うだけではなく、その弱みに対してどのように対処しているかや今後はどのようにしていくかという方針を伝えるなど、前向きな姿勢を見せることが重要です。

 

転職や退職の理由について

転職や退職の理由について伺うのは、採用してもすぐに辞めないかやストレス耐性などを判断しようと考えているからです。少なからず前職に対して不満があったから転職を希望しているのは面接官も理解しているので、やむを得ない理由や、やりたいことがあるなどの前向きな理由を回答するのが良いでしょう。

質問例・回答例

<質問例>

「今回転職をしようと思ったきっかけはありますか?」

 

<回答例>

今回転職しようと思ったきっかけは、営業職としてお客様と関わるうちに、自社商品の課題に気づいたことがきっかけです。その課題を解決するには、商品開発部門の業務でしか携われず、異動願を出したり上司に相談してみたりしたのですが、人事から困難であると回答されました。自身の興味やモチベーションが顧客の満足する商品を作る方へと変わったため、今後は商品企画部門でのキャリアを形成したいと考えております。営業での顧客折衝経験と観察力を活かして顧客の満足する商品開発の部門で活躍したいと考えております。

ポイント

きっかけについて聞かれている場合は、きっかけを先に答えましょう。そのうえで転職したい理由を知りたいと採用担当者は考えているため、転職理由も一緒に伝えてください。その際に、現職ではできないから転職を選択したという流れで話を進めるとスムーズに聞こえます。

また、前職が有る場合は、職場ごとに転職理由を求められるので、それぞれ用意しておきましょう。

志望動機について

志望動機についての質問は、どのくらい入社意欲があるかを確認するために聞いてきます。

ここで答えるべきなのは、なぜ応募先の企業でなければならないのかについてです。競合他社と比較し、その企業の良い点と自分が合う点などをアピールし、応募先の企業でしかできないことを伝えるようにしてください。

一次面接ではどのような会社なのかを確かめるために面接に伺うと考えている方もいるかもしれませんが、万全の準備をしてのぞむようにしましょう。

 

質問例・回答例

<質問例>

「数ある企業のなかで、どうして弊社なのでしょうか?」

<回答例>

御社の経営方針のひとつである「社員ひとりひとりが自律して働く」という言葉に仕事をするうえでの自由度を感じたためです。前職の組織体制として年功序列で自由度が少ない環境でした。そのため、責任のある立場を任せてもらえる機会が少なく、自己成長できる機会がないと感じていました。御社では、社員一人ひとりが自律して事業を担当していることからも、成長しやすく成果も反映されやすいと考えます。若い社員にも責任のあるポジションと機会を与え、企業の成長と個人の成長を考えてくれる企業は御社しかないと考え、志望しました。

ポイント

応募先企業でなければならない理由を伝えましょう。採用担当者が「それはうちの会社でなくてもできるな」と思われないように、事前にホームページや採用サイト、競合などを調べておき、応募先企業でなければならない唯一の理由を探してください。

逆質問について

面接の最後に逆質問する意味は、企業に興味を持っているか探るためです。この質問が選考を大きく左右するとは限りませんが、なにも返答しないと興味がない印象を与えてしまいます。おそらく、求人票や企業ホームページ、採用サイトなどで企業の研究をしていると、それらには書いていないことが多々あるでしょう。企業研究をしているときに小さな疑問でも構わないのでメモに残しておけば、逆質問の対策は十分です。

ただし、常識の範囲をこえる質問をするのは避けましょう。例えば、待遇や福利厚生などの仕事に直接関係がないことがあげられます。待遇や福利厚生は採用ホームページや求人票に載っている以上のことは基本的にはないので、どうしても気になる場合は、内定後の条件確認の際に質問するようにしましょう。

 

質問例・回答例

<質問例>

「さいごに、弊社について質問はありますか?」

<回答例>

御社の採用サイトを拝見したのですが、市場がコロナウイルスの関係で変化している中、旅行のあり方についても変化をしていることと思います。御社ではどのような施策を行う予定でしょうか。

ポイント

採用サイトを確認したと前置きがあることで、企業に興味があるという印象を持ってもらえます。また、採用サイトや企業のホームページに記載のない事項について確認することで、応募先の企業の経営方針などを確認できるので、自分の軸に企業が合っているのかを直接確認できる機会を有効に活用しましょう。

最後に

転職での面接の質問対策を、特に重要な5つの質問を選出し具体的な質問例と回答例をもとに、ポイントとともに解説しました。

面接における質問のポイントをおさらいしておくと、

  • 人となりを知りたい
  • 素直な意見を聞きたい
  • 質問の意図をとらえる

この3つを念頭に、質問に回答しましょう。

質問の意図を理解して回答することで採用担当者が知りたかったことを伝えることができるため、面接を通過できる可能性が高くなります。面接当日は入社に対する熱意を伝えることが一番重要なので、回答の用意の他にも熱意を伝える話し方の練習もしておくと良いでしょう。

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