
40代後半、転職すべきか?キャリアの“踊り場”に立ったときの考え方
Q:
私は40代後半の男性で、現在は上場企業で部長職に就いています。組織の中では安定したポジションにありますが、ここ数年やりがいを感じられず、転職すべきか悩んでいます。年齢的にも次の一手をどう描くべきか、不安を感じています。どのように判断すれば良いでしょうか?
A:
まず、「モヤモヤしている」という感情は、キャリアの転機を迎えているサインです。年齢や役職を問わず、多くの方がこの“踊り場”に立ち止まります。焦る必要はありません。
40代後半は、経験と人脈が豊かになり、同時に次のステージを見据えた選択を迫られる時期です。ポイントは、「転職ありき」ではなく、「これからの10年をどう生きたいか」という視点でキャリアを考えることです。
❖ まず、“踊り場”に立つことは悪いことではありません。
むしろそれは「次のステージへ進むための助走期間」。
誰しも、キャリアの中で“立ち止まること”がある。でも、それって「終わり」じゃなくて「問い直す時間」なんです。
私はこれを「キャリアの定点観測」と呼んでいます
過去に歩んできた道と、これから向かう道。その交差点に立ったとき、こう問いかけてみてください。
❖ 自問すべき5つの問いかけ
1. 今の仕事に「心が動く瞬間」はあるか?
2. 10年後、このままの自分に納得できるか?
3. 今の仕事で、自分の“強み”を活かせているか?
4. 「成長実感」が得られているか?
5. この会社にいなくなったとき、何を残せたと言えるか?
この問いに対して“YES”が少なかったなら、変化のサインかもしれません。
❖ 40代後半の転職、"遅い"どころか"最もバリューがある"
実は、企業が求めるのは“経験×人間力”という総合力。
40代後半は、まさに“ヒト”としての深みが出るタイミング。
リーダーシップ・マネジメント・意思決定、これまで培った財産を次世代にどう還元できるかが問われます。
「私は何者として、これから社会に価値提供していくのか」
この問いに、自分なりの答えが見えてきたら、転職という選択は“逃げ”ではなく、“戦略”になります。
キャリアを動かすときに必要なのは、「今の会社が嫌」じゃなく、「自分の価値を、より発揮できる場所かどうか」。
❖ 最後に:転職ありきではなく、“自律”の第一歩を。
転職は手段。目的は、「あなたらしい未来の実現」。
キャリアの航路に迷ったら、ぜひ一度、誰かに思いを話してみてください。