転職活動を行っていても、思うような結果が出なかったり行き詰まったりすると、辛いと感じるものです。転職活動が辛いときには、自分の能力や転職の目的を再確認することが大切です。本記事では、転職活動で辛いときに取るべき対策を解説します。
転職活動が辛いと感じる理由とは?
転職活動は、常に前向きな気持ちで行うのが理想です。しかし、さまざまな理由で前向きな気持ちになれず、辛いと感じることがあります。あまりにも辛い気持ちが長期間続くと、転職そのものを断念する結果にもなりかねません。転職活動が辛いと感じるのは、どのようなタイミングなのでしょうか。
1.活動期間の長期化
希望条件によって異なるものの、一般的に転職活動にかかる期間は3か月から半年ほどが目安です。全ての転職希望者がこの期間内に転職できるとは限らず、半年以上かかるケースも珍しくありません。
年齢によっても転職活動の期間に違いがみられ、年齢が上がるにつれ期間が長引く傾向が見られ、次第に辛いと感じるようになってしまいます。年齢が高いと、即戦力としてのスキルが重視され、選考が慎重に行われるためです。求人数そのものも少なくなることから、年齢による転職のハードルはかなり高いと感じるでしょう。
転職活動期間の中で最も期間がかかるのは、書類選考から内定までの期間だと言われており、およそ6週間を要します。この期間を転職成功につなげるには、職務経歴書をきちんと作りこんでおく工程が重要です。
2.必要経費がかさむ
転職活動には、履歴書代・履歴書に貼付する写真代・面接会場への交通費や宿泊費・面接時のスーツ・面接会場近辺での食事代やお茶代など、さまざまな経費がかかります。スーツ以外の経費は、応募する会社の数に比例して増えていきますので、転職活動の期間が長期化すると経費も比例してかさんでいくのです。一般的にかかる費用の目安は、在職中は30万円から40万円、退職後になると70万円から80万円ほどだといわれています。
転職活動の前に退職している場合は、上記の費用にプラスして生活費の確保が必要なうえ、忘れてはならないのが税金や健康保険料などの支払いです。在職中は給与から天引きされていても、退職後は自分で支払う必要があります。退職後に支給される失業手当は手続きが必要なほか、自己都合による退職は一定期間を経過しないと支給されないため、あらかじめまとまった金額を用意しておくことが大切です。
転職活動の経費を抑えるには、オンライン面接が可能かどうか応募先の会社に問い合わせてみるのもひとつの方法です。交通費や宿泊費が節約できるほか、時間も有効活用できます。
3.精神的なプレッシャーや焦り
自分の希望通りに転職活動が進まないと、いつ決まるのだろうかというプレッシャーや焦りを感じるようになります。活動を始めた時点では、すぐに転職先が見つかるだろうと考えていても、なかなか内定がもらえずに時間ばかりが過ぎてしまうと、精神的に追い詰められる人も少なくありません。
今の職場に不満があって、早く転職をしたいと考えていると、焦りが生じる場合もあります。あまりにも焦ってしまうと、反対に転職活動がうまくいかなくなり、ますます辛いと感じるようになるのです。ネガティブな思考は不安や焦りを増大させてしまいます。
4.プライベートの時間が削られる
在職中の転職活動は、昼休みや休日などプライベートの時間を活用して行います。休息や趣味などに充てていた時間で転職活動をするため、休日を全て活動に費やさないといけないこともあるでしょう
。
転職活動は、書類の準備だけでなく企業研究や面接対策などが必要であり、じっくり取り組む時間の確保が必要です。仕事と同じように気を引き締めて行わなくてはならず、気が休まらないために辛いと感じます。
5.周囲にばれないように活動すると気を遣う
在職中に、周囲にばれないよう転職活動を行うときには、行動に気をつける必要があります。転職先が決まらないうちに、退職する心づもりがあることを知られてしまうと、周囲の態度が変わり業務に支障をきたす場合もあるでしょう。
仕事中の会話や有給の取得タイミングなどで気を遣うことが増えるために気苦労が増え、転職活動が辛いと感じる原因になるのです。
【転職を検討の方へ】あなただけの「転職エージェント」を探して内定を!
転職に関する悩みは尽きることがありません。加えて自分だけの力で、希望する企業の内定を得るのは難しい時代です。
「みんなのエージェント」なら、まずは専属コンシェルジュがお悩みを伺わせていただき、無料で転職相談を承ります。また、あなたにピッタリの転職エージェントをご紹介。
まずはお気軽にご相談ください。
年代ごとに感じる転職活動の不安とは?
転職活動を行う上での不安は人それぞれ異なりますが、年代によって似た傾向が見られる場合があります。年代ごとでどのような不安や悩みを抱えるのでしょうか。
1.20代の場合
20代では、社会人経験が短くキャリアが少ないために、自分のアピールポイントをどこに定めるのか迷うことがあります。また、上司や先輩の指示で仕事をしていたために、職務経歴書の提出を求められても特筆できる業務がないと悩む場合も多いです。
20代での転職では、これまでの経歴よりも、転職理由や入社後の展望などを前面に押し出しアピールすることが大切です。20代ならではのフレッシュさややる気に期待している企業が多く、志望動機や熱意などをしっかり伝えると転職に有利になるでしょう。
2.30代の場合
30代では、ある程度の社会人経験を積み、役職経験者も出てくる年代です。新卒で入社した会社で働き続け、30代で初めて転職活動をする人も少なくありません。20代のフレッシュさとは異なり、即戦力としてのスキルを求められるため、自分の持つ能力が即戦力として認められるかを懸念する声も聞かれます。
30代前半の転職では、キャリアや実績を今一度見直したうえで、自分に何ができるかを再確認しましょう。30代後半であれば、マネジメント能力などのスキルをプラスしてアピールできると転職活動を有利に進められます。
3.40代の場合
40代になると、役職経験者が多く、ヘッドハンティングを受ける場合もあるでしょう。会社での立場を確立していると、転職そのものに迷ったり、転職活動が自分にプラスになるのかどうかを不安に思ったりします。転職活動がうまく進まないと、さらに気持ちが揺らぐこともあるでしょう。
30代よりもさらに即戦力が求められる40代では、会社に与える影響だけでなく、取引先へのインパクトも重視されます。現職での実績を具体的に数値化し、経験をアピールすると良いでしょう。
新卒採用後1年目と転職1年目では辛さがどのように異なるのか?
転職活動が無事に実を結び、転職先が見つかったものの、採用後も辛いと感じることがあります。転職後の辛さは、新卒の辛さと内容が異なりますので、それぞれの辛さを理解しておくと転職活動の参考になるでしょう。
新卒の場合
新卒は、文字通り大学などの学校を新規で卒業した人物であり、社会人経験がありません。学生時代と環境が大きく変わるために、最初のうちは戸惑う人がほとんどです。業務はもちろんのこと、社会人としてのマナーや心がけを覚えなければならないのに加え、社会人の常識を知ってて当たり前という認識を突然押し付けられてしまいます。
学生時代と社会人では、人間関係も大きく変化します。関わる人物のほとんどが同世代であった学生時代とは異なり、社会人は幅広い年代の人たちと一緒に仕事をします。苦手な相手であっても、学生時代のように距離を取ることは難しく、人間関係の構築に難しさを感じる社会人が多いのです。
授業やアルバイトなどをこなすといった学生時代の生活から、毎日たくさんの業務を覚えながら長時間働く社会人としての生活に変わると、急激な環境の変化に慣れるまで時間がかかります。売上成績などの面で周囲と比較される場面があると、さらに息苦しさを感じ辛い思いをするでしょう。
転職1年目の場合
転職者は新卒と異なり、以前の会社で社会人教育やスキルなどを多少なりとも積んでいるため、即戦力としてみなされることがほとんどです。20代の転職者に対しても、新卒のように細かい指導を行う会社は少なく、慣れないうちは辛く感じます。
新卒者は、研修や指導を通して人間関係を築くことができます。一方、研修を受けられない転職者は、人間関係を築くための行動を自ら起こさなくてはいけません。行動を起こさないと孤立してしまう可能性もあり、仕事以外での辛さを感じるでしょう。
定年まで働くことを前提に考えている社員が多い会社では、転職者が肩身の狭い思いを感じるケースも考えられます。この場合には、より積極的にコミュニケーションを取り、働きやすい環境づくりができると良いでしょう。
転職活動を辛いと感じたときの解決策とは?
転職活動を辛いと感じることは、誰しも起こりえるものですが、どのように対処するかで活動の方向性や成功の確率が変わってきます。自分に合った転職先を見つけるために、心がけたいポイントを解説します。
1.自分の能力を再確認し、能力に合った仕事を探す
自分の能力を把握せずに、能力とかけ離れた仕事を探していても、転職活動を的確に進められる可能性は低いでしょう。例えば、マネジメント経験がないにもかかわらず、マネジメント業務への転職を考えていても、難易度はかなり高いと言わざるを得ません。
自分がどのようなスキルや能力を持っているか再確認し、それを活かせる仕事を探すことが、転職活動における重要なポイントです。活動中に意欲が湧いたのであれば、スキルを高めるため、資格取得に向けて勉強をするのも良いでしょう。資格取得の勉強中であることを履歴書などに記入すると、応募先に好印象を与えられます。
2.なぜ転職したいのかを再確認する
転職活動を辛いと感じた時には、なぜ自分が転職したいのか、理由を振り返ってみましょう。現場から逃げ出すために、勢いで転職活動を始めると、目標を見失いやすいと言われています。だらだらと活動を続けていても、時間とお金を無駄に使うだけで、結果を出すのは難しくなるでしょう。
転職の理由や目的を再確認するには、転職したいと思ったきっかけを今一度思い出しましょう。スタート地点に戻ることで初心に帰り、モチベーションアップの効果が期待できます。
3.しっかり休む時間を設ける
転職活動を辛いと感じるのは、気持ちに耐えられずに心と体が悲鳴をあげている証拠です。辛い気持ちに正面から向き合い、休む時間を意識的に設けましょう。
転職活動で大切なのは、メリハリのある時間の使い方を心がけることです。転職活動に絶対的な期限はありませんので、いったん活動から距離を置いてリフレッシュするのも良いでしょう。リフレッシュした後に、書類作成や面接対策などがスムーズにできるようになるかもしれません。
4.転職に成功した自分を想像する
転職活動を前向きに進めるには、転職に成功した自分を想像し、ポジティブに考えてみましょう。辛い時はネガティブな思考に陥りがちですが、ポジティブに考えることでプラス思考が働くようになります。
転職先でいきいきと働く自分を想像したり、転職先でチャレンジしたい仕事をピックアップしたりすると効果的です。
5.相談相手を見つける
辛い気持ちや悩みなどを打ち明けられる相談相手がいると、自分では分からなかった解決策や突破口が見つかる可能性が高まります。自分のことを理解している友人や元同僚でも良いのですが、転職についての相談であれば、転職のプロであるエージェントに相談できるとさらに心強いはずです。
転職エージェントへの相談で、転職活動における問題点や悩みを解決し、適切なアドバイスも受けられるため、活動の辛さを軽減できスムーズな転職へつなげられます。
最後に
転職には大きなエネルギーを要するため、辛いと感じる人がほとんどです。しかし、辛い気持ちから脱するために焦って転職活動を行っても、良い結果は得られないでしょう。
本記事で紹介した事を参考にしながら、前向きな気持ちで転職活動を行いましょう。