フルスタックエンジニアとは?市場価値や必要なスキル、目指す方法について解説

フルスタックエンジニアという職種を知ったが、具体的にどういう仕事を行っているか分からないという方は多いのではないでしょうか。本記事ではフルスタックエンジニアの定義や、市場価値が高い理由、求められるスキル、目指す方法について解説していきますね。

フルスタックエンジニアとは?

フルスタックエンジニアの定義は企業によって異なりますが、一般的には「広範囲に渡る開発ができるエンジニア」を指します。また、企業によってはフルスタックエンジニアではなく、「スペシャリスト」や「エキスパート」と呼んでいる場合もあります。

たとえば、Webアプリを開発する企業の場合、バックエンドとフロントエンド開発が両方でき、かつWebアプリを稼働させるためのインフラ整備も行える、といったエンジニアがフルスタックエンジニアに該当すると言えますね。

 

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なぜフルスタックエンジニアは市場価値が高いのか?

フルスタックエンジニアは市場価値が高いとされています。市場価値が高い理由は大きく分けて次の2つです。

  • ①コミュニケーションコストを減らせる
  • ②人件費を削減できる

1つ1つの理由について詳しく解説していきます。

 

①コミュニケーションコストを減らせる

フルスタックエンジニアを採用することで、コミュニケーションコストを減らせるメリットがあります。

基本的にシステム開発は複数人で行うことがほとんどです。ただ、開発担当者の数が多いと、開発担当者同士で頻繁に意思疎通を行う必要があります。

意思疎通が上手くいけば良いのですが、ときには伝言ゲームのように間違った情報が伝えられてしまい、開発効率が悪くなることもあります。

フルスタックエンジニアが社内にいれば、プロジェクトに必要なエンジニアの数が減ります。そのため、コミュニケーションの数が減り、開発効率が良くなることもありますね。

特に最近は新型コロナウイルスの影響もあり、テレワークを導入する企業が増えています。テレワークではコミュニケーションを取るのが難しいため、コミュニケーションコストを減らせるフルスタックエンジニアはより求められると言えるでしょう。

 

②人件費を削減できる

フルスタックエンジニアを雇うことで、人件費を削減することが可能です。

たとえば、Webアプリを普段運用している会社が、新しくスマホアプリもリリースするとします。

スマホアプリとWebアプリ開発で使う技術は異なるため、通常は新しく人材を雇う必要があります。ただ、スマホアプリの事業は上手くいくか分からず途中で撤退する可能性もあるため、わざわざ新しい人材を雇いたくないという場合もあるでしょう。

こういった場合、スマホアプリの開発もできるフルスタックエンジニアが社内にいれば、人材を雇う必要がなくなりますね。

企業にとって人件費をおさえられるのは大きなことです。

 

フルスタックエンジニアに求められるスキル

フルスタックエンジニアに求められるスキルは広範囲に渡ります。なかでも特にフルスタックが求められるスキルを3つまとめました。

  • ①プログラミングによるシステム開発
  • ②クラウドサービスによるインフラ構築
  • ③OSやミドルウェアに関する知識

実際はこの3つだけでなく、さらに多くのスキルが求められる点は注意が必要です。1つ1つの求められるスキルについて詳しく解説していきますね。

 

①プログラミングによるシステム開発

フルスタックエンジニアは1種類だけでなく、複数のプログラミング言語を扱える必要があります。たとえば、PHPだけでなくJavaScriptも扱うことで、Webアプリ開発におけるバックエンドとフロントエンド開発の両方を担当できるようになります。

また、MySQLなどデータベースを操作するための言語も習得する必要があるでしょう。

各言語の特性やメリット・デメリットを理解し、開発分野によって使い分けられる柔軟さが、フルスタックエンジニアには求められますね。

 

②クラウドサービスによるインフラ構築

最近ではシステム運用を行う場合自社でサーバーを管理することが減り、AWSなどのクラウドサービスを活用する事例が増えました。クラウドサービスを使った方が、システムの運用コストをおさえることができるためです。

そのため、フルスタックエンジニアにはクラウドサービスを使ってのインフラ構築ができることが求められます。また、オンプレミスからクラウドへの移行作業を任される場合もあり、クラウド化するためにシステムを最適化するスキルも必要な可能性もありますね。

 

③OSやミドルウェアに関する知識

フルスタックエンジニアにはOSやミドルウェアに関する知識も求められます。

システムを運用する場合、サイバー攻撃などの外部からの攻撃に対してあらかじめ対策を打つ必要があります。セキュリティ対策を行うには、OS・ミドルウェアの知識が必要不可欠です。

 

フルスタックエンジニアを目指すのが向いている人

ここまで解説したことを踏まえて、フルスタックエンジニアを目指すのが向いている人の特徴をまとめました。

  • ①幅広いITスキルを突き詰めたい
  • ②体力面に自信がある

上記2つに該当する方はフルスタックエンジニアを目指してみても良いかもしれません。

 

①幅広いITスキルを突き詰めたい

1種類だけでなくさまざまなITスキルに興味があり、それらのスキルを高めたいと思っている方はフルスタックエンジニアに適性があると言えます。

自分の専門分野以外にも興味を持つには、ITが本当に好きでないと難しいでしょう。

 

②体力面に自信がある

フルスタックエンジニアは体力も求められますね。

フルスタックエンジニアは広範囲の開発を担当することになるため、業務量が増えてしまいがちです。そのため、体力もある程度ないと厳しいことが多いでしょう。

 

フルスタックエンジニアを目指すのが向いていない人

続いて、フルスタックエンジニアを目指すのが向いていない人について解説します。

  • ①経営に近い仕事がしたい
  • ②興味の範囲が狭い

上記2つに該当する方は無理してフルスタックエンジニアを目指さなくても良い可能性が高いです。

 

①経営に近い仕事がしたい

将来経営に近い仕事がしたい方はフルスタックエンジニアには不向きですね。

フルスタックエンジニアは、プロジェクトマネージャーやコンサルタントなどのゼネラリストとは真逆のキャリアと言えます。

このような経営に近い仕事がしたいなら、フルスタックエンジニアを目指す必要はありません。

ゼネラリストを目指すべきかスペシャリストを目指すべきか、キャリアプランをしっかり固めることが大切ですね。

 

②興味の範囲が狭い

1種類のスキルを極めたい方や他のスキルには興味がない方は、フルスタックエンジニアには向いていないと言えます。フルスタックエンジニアは、複数の専門分野を持つことが条件だからです。

無理してフルスタックエンジニアを目指す必要はありません。1種類のスキルを極めるというのも、それはそれで立派なエンジニアの形と言えますよ。

 

フルスタックエンジニアを目指す方法

最後に、フルスタックエンジニアを目指す方法についてまとめました。フルスタックエンジニアを目指すなら、次の3つを率先して行うと良いです。

  • ①専門分野を広げていく
  • ②IT業界の最新動向をチェックする
  • ③IT業界に特化した転職エージェントを使う

フルスタックエンジニアは容易になれるものではありませんが、上記3つを行うことで、少しでもフルスタックエンジニアに近づくことは可能です。1つ1つの方法について詳しく解説していきます。

 

①専門分野を広げていく

複数の専門分野を持つことがフルスタックエンジニアの条件です。

複数の専門分野を持つには日々の業務をこなすだけでは難しく、土日などに独学を行う必要があるでしょう。自分が経験したことがない分野も積極的に学ばないといけません

土日に独学を行うにはITスキルに関する強い情熱、および体力が必要になってきますね。

 

②IT業界の最新動向をチェックする

フルスタックエンジニアを目指すならIT業界の最新動向をチェックしたいです。

複数の専門分野を持つ必要があるといっても、時間は当然有限ですから、ITスキルのすべてを学ぶことはできません。

そのため、IT業界の最新動向をチェックし、市場で求められるスキルを優先的に身につけるようにすることが大切ですよ。セミナーに足を運んだり、IT系のニュースサイトを読んだりして、身につけるべき最新スキルをキャッチアップしましょう。

 

③IT業界に特化した転職エージェントを使う

フルスタックエンジニアの求人を探すなら、IT業界に特化したエージェントを使うのがおすすめです。

特化型のエージェントなら、ハイクラス向け求人も多く保有していますし、ハイクラス向け求人の選考を通過するための対策も念入りに行なってくれますよ。

せっかくスキルを身につけられても、それを選考の場で的確にアピールできなくては転職できないため、面接が苦手な方は特にエージェントを使うことをおすすめしますね。

 

最後に

この記事で説明してきた内容をまとめると以下のとおりです。

この記事のポイント

  • フルスタックエンジニアの市場価値が高い理由:コミュニケーションコストを減らせる/人件費を削減できる
  • フルスタックエンジニアに求められるスキル:プログラミングによるシステム開発/クラウドサービスによるインフラ構築/OSやミドルウェアに関する知識
  • フルスタックエンジニアが向いている人:幅広いITスキルを突き詰めたい/体力面に自信がある
  • フルスタックエンジニアが向いていない人:経営に近い仕事がしたい/興味の範囲が狭い
  • フルスタックエンジニアを目指す方法:専門分野を広げていく/IT業界の最新動向をチェックする/IT業界に特化した転職エージェントを使う

フルスタックエンジニアは目指すのが難しいポジションでもあります。今後のキャリアについて深く考えたいエンジニアの方は、転職エージェントに相談してみるのもおすすめです。エージェントは求人紹介だけでなく、キャリア相談にも対応してくれます。

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