一般的な転職の方法

転職活動の一般的な流れとして、事前準備で自己分析から始まり、業界や企業などの情報収集を行います。その後、実際の応募で書類作成及び審査、面接を経て、内定に至ります。

具体的には、下記5つのステップです。

• 求人情報を集める
• 転職活動の準備を整える
• 書類を作成・応募する
• 面接
• 内定・入社

平均的な転職活動期間は約3ヵ月から半年程度で、在職中に転職活動を行う人が多いものです。

1.求人情報を集める

最初に行うことは、なぜ転職したいのかなどの自己分析を通して、希望の業界、職種を見つけて求人情報を集めます。求人情報を集める前には、その業界、職種の特徴や将来性、働き方などをインターネットや転職サイト、またその職業に就いている人に聞いて情報収集しましょう。そのうえで、自分の転職の目的や働き方に合うかどうかを考えてみます。

希望する業界や職種、自分の転職の軸が決まったら、求人情報を転職サイトやエージェントなどから集めていきます。

2.転職活動の準備を整える

次に本格的な転職活動を開始するため、履歴書の購入や、面接に向けて身だしなみを整えるなどの準備をします。面接官は一日のうちに多数の応募者と面接をするため、第一印象は非常に重要です。最近はリモート面接などもありますが、意外と対面よりも接近することになるため、身だしなみには注意しましょう。

3.書類を作成・応募する

転職活動の準備が整い、応募企業が決まったら、応募する企業に提出する履歴書、職務経歴書などの書類を作成して、応募をしていきます。この際、企業には膨大な数の履歴書が届くため、採用担当者の目に留まるような書類にするのが重要です。転職エージェントなどを活用すれば、応募書類の添削や応募の手続きも行ってくれるので、ぜひ活用することをおすすめします。

書類の応募は、ある程度まとめて行うことをおすすめします。1社ずつ応募していくよりも効率的に転職活動が進むうえ、応募企業を比較できたり、みずからの書類の改善点が可視化できたりするようになります。

4.面接

無事に書類審査を通過すれば、次に転職活動のメインともいえる複数回の面接を受けることになります。面接の回数や方法は、企業によって異なります。面接に関する情報はインターネットや転職エージェントを活用して、事前に確認しておきましょう。

転職の面接ではほぼ例外なく聞かれる質問があります。その代表的なものが自己紹介、自己PR、転職理由、志望動機、そして活かせる経験・スキルです。これらはすぐに対策できるものであるため、自信をもって答えられるように準備をしておきましょう。また、実際の面接を想定して家族や友人を面接官と見立て、模擬練習することも有効です。

5.内定・入社

ライバルとの競争に勝ち、面接を突破したら、念願の内定・入社です。複数の内定を獲得した場合にも、焦らず転職を始めた際に決めた軸を振り返り、冷静に判断しましょう。内定を獲得して入社を決めたら、入社意思の提示と入社日の相談、現職での退職手続きおよび引継ぎを行っていきます。

その中で、よくあるトラブルが退職手続きと引継ぎがうまくいかないケースです。上司からの引き止めや引継ぎが終わらない、有休消化ができないなどです。最悪の場合、内定先への入社日を遅らせなければならないケースがあるので、事前に確認や相談をしておきましょう。

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転職先の探し方

ここまで転職の流れについて、説明してきました。次に、転職活動をする上で、転職先の手段・探し方を4つ紹介します。

• ハローワーク
• 転職サイト
• 企業の公式ホームページ
• 転職エージェント

どの手段も一度は聞いたことがあると思いますが、それぞれで特徴も異なるので、見ていきましょう。

1.ハローワーク

ハローワークは、全国各地にある職業安定所に登録することで、求人情報を確認・応募できます。退職後の手続きで訪れるため、そのまま利用する人も多くいます。特徴として、企業側の求人掲載が無料ということもあり、地元の中小企業や零細企業を中心に掲載されています。大手の転職サイトには掲載されていない求人もあるため、地元や地方で探したい方にはおすすめです。ただし、担当者は固定されておらず毎回アドバイスも変わるため、手厚い転職支援は期待できません。

2.転職サイト

転職サイトは、転職先を探すのにもっとも多くの人が利用する方法です。基本的に日本全国の求人が幅広く掲載されていて、年収や勤務地など自分の希望に合わせて検索できます。求人数が多いものや高収入のハイクラス向けなど、さまざまな特徴の転職サイトがあるので、自分の目的に合った転職サイトを選ぶとよいでしょう。転職サイトにはスカウト機能などもあり、自分の経歴を登録しておくことで、企業側からスカウトが来ることもあります。

3.企業の公式ホームページ

希望する企業が明確であれば、企業の公式ホームページから直接応募するのもひとつの手段です。NPOや学校法人などの公的企業は、転職エージェントや転職サイトに掲載していないため、公式ホームページから直接応募となります。また、直接応募することで志望度が高いことのアピールや、企業によっては選考が優遇されるケースもあります。

4.転職エージェント

転職エージェントは、各登録者に転職のプロであるキャリアアドバイザーがついて、求人の紹介から応募先に応じた選考対策を行ってくれます。企業側とのやり取りや履歴書の添削、面接対策などのフォローがあるので、初めての転職の方などにおすすめです。

また、転職エージェントでは、一般に公開されていない非公開求人も扱えるので、自分では見つけられない求人も紹介してもらえます。

応募する企業がわからないときには

転職はしたいけど、「何をしたいのか」、「どんな企業に就きたいのか」が決まっていない人もいると思います。そんな時には、下記4つの方法を試してみましょう、

• 自己分析を徹底的にする
• キャリアやスキルを活かせる業種・職種を絞る
• 信頼できる相手に相談をする
• 就きたくない仕事を明確にしておく

では、詳しく方法を説明していきます。

1.自己分析を徹底的にする

転職活動を始めるにあたっては、自己分析を徹底的にすることが重要です。自己分析の目的はキャリアの棚卸しから、強み・弱み、そして自分が大切にしている価値観などを分析して、自分自身について考え、軸となる考えを発見することです。自己分析を疎かにして、自分自身を理解しないまま、今の仕事への不満だけで転職活動を進めても失敗します。ネガティブな感情の解消のために環境を変えても、結局新しい会社で同じような悩みを抱えることが多いものです。自分の考えや軸を考えることで、現職での解消方法が見つかる可能性もあります。

2.キャリアやスキルを活かせる業種・職種を絞る

応募する具体的な業種・職種が決まっていない場合は、これまでのキャリアやスキルを活かせる業種・職種に絞るのもひとつの方法です。これまで経験してきた業種・職種であれば、応募する会社が求めているスキルも理解しやすいものです。自信を持って、自身の強みもアピールできます。

3.信頼できる相手に相談をする

信頼できる相手に相談をすることで、自分では分からなかった第三者の目線でアドバイスをもらえるでしょう。家族や友人、職場の尊敬する先輩など、信頼できる相手であれば誰でも良いと考えます。また、より具体的に応募企業について考えたい場合は、転職エージェントを活用することも有効です。これまでの経験を元に、自分の希望にマッチした企業を提案してくれます。

4.就きたくない仕事を明確にしておく

自分の強みや就きたい仕事を考えるのと同じぐらい、苦手なことや就きたくない仕事を明確にすることは、とても大切です。転職する理由ややりたくないこととして、「残業が多い」や「今の仕事にやりがいを感じない」などがあります。これらの理由を深掘りして、「ライフワークバランスを重視したい」「やりがいを感じる対象は何か」など、仕事の方向性を明確にすることが、転職先を探すうえでミスマッチを防ぐ重要なポイントになります。

後悔しない転職活動をするためには

最後に、後悔しない転職活動をするためのポイントを紹介します。

主なポイントは下記4つです。

• 視野を広く持ってさまざまな求人を見る
• 自分の強みを言語化する
• 転職先で活かせそうな資格の勉強を始める
• 信頼できる転職エージェントを利用する

1.視野を広く持ってさまざまな求人を見る

転職活動を進める際は、視野を広く持ってさまざまな求人に目を通すことも大切です。自分の希望とは違う条件の求人でも、何らかのマッチポイントがあるかもしれません。そのなかで、自分では気付かなくても実は向いている職種や、今の希望とは異なるが今後のキャリアに繋がるなどもあります。

2.自分の強みを言語化する

自己分析を深めるなかで、過去のキャリアの棚卸しにより、自分の強みを言語化するのは重要です。キャリアの棚卸しについては、テクニカルスキルとポータブルスキルの2つに分けて行いましょう。テクニカルスキルは、語学力や資格など、これまでの経験から身につけた専門的スキルです。一方、ポータブルスキルは、どこに行っても使える分析力やコミュニケーション力といったスキルです。何となく感じている自分の強みを言語化することで明確化され、面接などでも自信をもって説明できるようになります。

3.転職先で活かせそうな資格の勉強を始める

キャリアの棚卸しをして、転職先でアピールできるスキルを見つけられなかった場合は、転職先で活かせそうな資格の勉強を始めてもよいでしょう。人事職や経理職を目指す場合には、「社労士」や「日商簿記」などの資格を取得することで、転職に有利となる可能性があります。働きながら資格を取得するとなると、まとまった学習時間の確保が難しく、取得にも時間がかかるでしょう。そのため、資格の勉強を考えている場合には、早めに始めることをおすすめします。

4.信頼できる転職エージェントを利用する

一人で客観的な自己分析を行うのはとても難しいため、信頼できる転職エージェントを利用してみましょう。第三者の意見を取り入れることで、客観的に自分の強みや弱み、価値観などを振り返ることができます。転職エージェントのなかでも、自分に合う人と合わない人がいるため、自分が安心して任せられる担当者を見つけることが大切です。

最後に

転職活動を始めたばかりのときは、どうして良いのか分からずに一人で悩むことも多いと思います。この記事では、転職の流れやポイント、そして自分に合う仕事の探し方を紹介してきました。この記事を参考に、これからの転職活動を後悔しないようにしましょう。

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