事務職の正社員に転職するには?未経験から転職するポイントを解説

安定した仕事として古くから人気のある事務職。未経験ながらも、事務職に挑戦してみたいという方は少なくないことかと思います。そこで当記事では、事務職の正社員を希望されている方のために、事務職に向いている人の特徴や転職に役立つ資格について詳しく解説します。

 

一般事務職の正社員になるのは難しい?

厚生労働省が発表している職業別一般職業紹介状況データによると、事務職の有効求人倍率は0.33倍と低水準に留まっています。特に昨今では、新型コロナウイルスの影響もあり、全体的に減少傾向にあるため、一般事務職の正社員になることは決して容易ではありません。

 

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事務職への転職が向いている人の特徴

事務職は、オフィス内での作業がメインとなり、重たいものを運ぶといった力仕事や外回りをすることが少ないため、女性や体力に自信がない方でも働きやすいのが魅力です。しかし、ひと口に事務職といっても、実際にはさまざまであり、職場によって仕事内容も異なっています。人によっては向き不向きもあるため、まずは事務職への転職が向いている人の特徴について理解を深めておきましょう。

1. 事務職の就業経験がある

事務職の就業経験があることは、入社後に期待される「職務」を特別なトレーニングやOJTを受けなくても、すぐに担当できると評価されることが多いものです。そのため、事務職の実務経験がある場合は、採用確率が著しく高まることでしょう。また、事務職としては未経験だとしても、同じ業界での業務経験があれば、業界知識を保有しているために業務習得や順応も早いと期待でき、プラスに評価されます。

2. 簿記や秘書などの資格を持っている

簿記とは、会社などで発生するお金に関する記録や計算・整理などをおこなう方法を指します。一般事務の業務で必須になるわけではありませんが、業務内容次第ではもっていると有利になる資格です。実務で活かすためには2級以上の取得を目指すと良いでしょう。

秘書検定も直接的に一般事務で必要になる資格ではないものの、所持していればマネジメントスキルやビジネスマナーに対する高度なスキル・知識を有していることが証明できます。強みとして使うのであれば準1級を目指すと良いですが、2級以上でも実務に役立つレベルと判断されます。

3. PC操作のスキルが高い

事務の仕事はパソコンでの作業がメインになるため、パソコン操作のスキルが高いと仕事を早くこなすことができます。特に、基本的な操作以外に、複雑な計算式を扱えるようになると、より専門性の高い仕事を任せられるようになり、仕事の幅が広がります。パソコンに不慣れな人は、パソコン教室に通ったり、エクセル・ワードのスキルを証明する「マイクロソフトスペシャリスト(MOS)」の取得を目指してみてはいかがでしょうか。

4. 基本的なビジネスマナーが身についている

一般事務の仕事は、社内外の人と触れ合う機会が非常に多いため、最低限のビジネスマナーが必要です。ビジネスマナーを学ぶには書籍で勉強するほか、ビジネスマナー研修を受けると良いでしょう。

5. コミュニケーションスキルが高い

事務職は定型業務が多いと思われがちですが、電話対応や来客対応、他部署からの突発的な依頼といった仕事も多々あります。電話では要領を得ない話し方をする人もいますし、アポなしで突然来社する人もいます。そのような場合でもこちらから質問するなどして、相手の要望は何かを的確に把握しなければなりません。このような理由から、その場でしっかり考え、必要に応じて上司に相談するなどして適切な言動を選択できるコミュニケーションスキルが高い方に向いています。

事務職で契約社員から正社員になるには

事務職で契約社員から正社員になるための方法はいくつかの種類が存在します。今回はなかでも最もポピュラーな方法として知られる「正社員登用試験」と「契約社員の5年ルール」について説明します。

1. 現職で正社員登用試験を受ける

契約社員から正社員を目指すにあたって、最もポピュラーな方法は正社員登用試験を受けることです。契約社員からの正社員登用を行っている企業では、原則的にこの正社員登用試験が行われています。細かい試験内容は企業によってさまざまですが、一般的には人事担当者や役員との面接試験や業務内容や一般常識に関する筆記試験が課される事が多いものです。

業務内容に関する適性は、契約社員としての採用試験時にある程度見られているため、この段階ではあくまで「その企業における正社員としての適性」が見られます。正社員登用試験を突破するためには、まず契約社員としての採用試験時に「正社員雇用について質問しておく」という点がポイントです。

これによって自身が将来的に正社員として働く意欲を持っている事をアピールできると同時に、その企業が契約社員からの正社員登用についてどのようなスタンスをとっているかが分かります。正社員登用試験の際には「他の契約社員と自分の差別化」が重要となるため、契約社員としての雇用期間中に自分の強みを伸ばして企業に貢献するポイントをアピールできるようにしておきましょう。

2. 契約社員として5年以上働く

契約社員として同じ企業で5年以上勤務し続ければ、そのまま正社員として登用してもらえるチャンスが巡ってきます。これはいわゆる「契約社員の5年ルール」という仕組みによるものです。この5年ルールは「契約社員として5年以上の勤続年数がある従業員から申し出があった場合、企業はその従業員を正社員として雇用しなければならない」という内容になっています。

5年ルールは2013年に改正された「労働契約法」の中で定められており、法的な効力を持っています。改正労働契約法には5年ルールの他にも「不合理な事由がある場合は雇い止めができない」「契約社員と正社員の間で不合理な差を設けてはならない」といった内容が盛り込まれています。

これにより、収入状況や雇用が不安定になりがちだった契約社員の労働環境を安定させる流れが作られました。契約社員でも同一企業で5年以上の勤続年数を積み重ねれば、自分から申し出て正社員になる事は可能です。ただし、人件費や経営状況の兼ね合いで企業側が正社員登用を渋る場合は、5年ルールが適用される前に契約を解除する場合があります。5年ルールの適用を狙って正社員雇用を目指す場合には、所属先企業にそのような事例がないか確認しておくのがおすすめです。

正社員が他社の事務職に転職する方法

現在、正社員として事務職で働いている方のなかにも、他社の事務職に転職したいと思っている方もいることかと思います。ここからは、正社員が他社の事務職に転職する方法について紹介します。

1. 自己分析を明確にしたうえ転職エージェントに相談する

転職活動は自分の置かれた状況を見つめ、今後の可能性にじっくりと向き合い、将来を考える貴重な機会です。転職エージェントは、長期的なキャリアプランの相談のほか、最近の採用動向や経験・スキルを考慮して、プロの視点でキャリアプランを提案してくれるため、困った時は積極的に活用すると良いでしょう。

2. 他社に転職した先輩社員や上司に話を聞きにいく

他社に転職した先輩社員や上司に話を聞きにいくことも有効な手法のひとつです。在籍時に仲の良かった先輩であれば、自身の経験から適切なアドバイスを教えてくれることも多いものです。

3. 企業の中途採用ページを確認する

企業によっては、求人媒体に依頼をせず、自社のHP上で事務職の募集を行っている場合もあります。希望の会社が決まっている場合は、小まめに中途採用ページをチェックすることをおすすめします。

未経験者が転職で事務職の正社員になるためには

未経験から一般事務にチャレンジするときに最も大切なのは、企業が一般事務という仕事にどのような人材を求めているかを知っておくことです。ここでは一般事務に応募する前に持っておくと有利な資格や、転職成功率を高めるための具体的な方法について紹介します。

 

1. 簿記などの資格を取得する

未経験から目指す場合であっても、採用試験に備えて一般事務の仕事に役立つ簿記などの資格やパソコンスキル(文字入力・表計算・グラフ作成等)を事前に習得しておくことも重要です。特に資格習得は、やる気をアピールするためのツールにもなるため、採用試験の前に行動を起こしておきましょう。

2. 幅広い業界の事務職に応募する

ひと口に事務職と言っても会社によって仕事内容は異なり、一般事務だけではなく、営業事務や経理事務、会計事務や金融事務、秘書的な事務や法務事務などその種類は多岐にわたります。そのため、「これはちょっと」とか「あれは無理かも」と思わず、新しいことにチャレンジする気持ちで応募するといいでしょう。

3. 正社員登用制度のある会社への応募も視野に入れる

一般事務の求人には、未経験可の正社員募集もありますが、応募数が多いと経験者が優遇されやすく、初心者の応募では採用されにくくなることが懸念されます。転職活動がうまくいかないと感じた時には、正社員登用の制度を設けている会社もあるため、パート・アルバイトや契約社員、派遣社員を経験してから正社員として就職するといった道も検討してみてください。

最後に

事務職の正社員の雇用倍率は0.33倍と狭き門ではあるものの、未経験で転職を実現している方は多くいらっしゃいます。ぜひ本記事で解説した内容を参考に、実務経験やスキルを身につけながら、やりがいを感じられる事務職のお仕事に、チャレンジしてみてください。

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この記事を書いた人

みんなのエージェント 編集部

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