転職理由をポジティブに伝えるには?企業が転職理由を聞く意図から例文までご紹介

転職活動において、転職理由をどのような形でポジティブに伝えるかは頭を悩ませる部分の1つではないでしょうか。

 

この記事では企業が転職理由を聞く意図から、転職理由別の例文まで詳しく解説します。

 

転職者のリアルな転職理由について

2020年に厚生労働省が発表した「令和2年雇用動向調査の概要」によると、2020年における転職入職者の前職を辞めた理由は、男性が「その他の理由(出向等を含む)」31.3%、「定年・契約期間の満了」16.0%、「給料等収入が少なかった」9.4%という結果でした。

 

また女性は「その他の理由(出向等を含む)」26.9%、「職場の人間関係が好ましくなかった」13.3%、次いで「定年・契約期間の満了」12.7%という結果です。

 

これらのことから転職者のリアルな転職理由は、男性・女性に関わらず必ずしもポジティブなものではないことがわかります。

 

参考:厚生労働省「令和2年雇用動向調査結果の概要」

 

【転職を検討の方へ】あなただけの「転職エージェント」を探して内定を!

転職に関する悩みは尽きることがありません。加えて自分だけの力で、希望する企業の内定を得るのは難しい時代です。

みんなのエージェント」なら、まずは専属コンシェルジュがお悩みを伺わせていただき、無料で転職相談を承ります。また、あなたにピッタリの転職エージェントをご紹介。

まずはお気軽にご相談ください。

 

企業が転職理由を確認する意図とは?

企業が転職理由を確認するのは、どのような意図があってのことなのでしょうか。

 

3つご紹介します。

 

応募者が入社後すぐに辞めないかを見極めるため

企業が転職理由を確認する最も大きな理由は、応募者が入社した後前職と同じ理由ですぐに辞めてしまわないかを見極めるためです。

 

企業の採用活動や人材育成には決して少なくないコストが発生しているため、転職者がすぐに退職してしまったのではかけたコストを回収できません。

 

企業ではせっかく採用した人材を定着させ、長く働くことで成果を挙げてほしいと考えているため、もし応募者の退職理由が自社にも当てはまる内容であれば、その応募者の採用には慎重になるということです。

 

応募者と企業との相性を見極めるため

採用担当者は、企業が求める人物像、仕事内容、経営理念、企業風土などと、応募者の転職理由に表れる価値観や仕事への意欲、モチベーションなどをすりあわせ、相性が良いかどうかを見極めています。

 

どれだけ仕事ができ将来有望な応募者であっても、企業の求める人物像とのミスマッチがあれば実力を発揮してもらうことは難しくなります。

 

企業と応募者両方にメリットのある採用をするためにも、採用担当者は企業と応募者との相性を転職理由から慎重に判断するのです。

 

応募者の人間性を知るため

企業の採用担当者は転職理由を読むことで、応募者が仕事で何を重視するか、新しい仕事への意欲はあるか、責任感があるかなどの人間性を知りたいと考えています。

 

将来的に自社で活躍し、成果を挙げられる人であるかどうかをさまざまな角度から見ていると言えばわかりやすいでしょう。

 

印象の良い転職理由を作成するためのポイント

企業が転職理由を確認する意図を踏まえた上で、採用担当者にとって印象の良い転職理由を作成するにはどのようなポイントに気を付ければよいのでしょうか。

 

5つご紹介します。

 

うその転職理由を作らない

採用担当者に良い印象を持ってほしいからと、うその転職理由を作ろうとする人がいますが、これは望ましいこととは言えません。

 

転職をする以上、前職に何らかの不満を抱えていたことは募集をかけた企業も理解しているため、うそをついてまで入社しようとする必要がないということです。

 

うそをついて入社し、その後の心証を良くないものにしないためにも、転職理由にうそを書くのはやめましょう。

 

転職理由と志望動機に一貫性を持たせる

採用担当者を納得させやすくするため、転職理由は志望動機と一貫性を持たせましょう。

 

例えば志望動機が「給与が安定しているため」で、転職理由が「家族の生活に必要な分の安定した収入を得たいけれど、前職の給与制度がフルコミッション制度で収入に増減があったため」であれば志望動機と転職理由が一貫しているので、説得力があるということです。

 

転職は自分のキャリアプランをかなえる手段の1つであるため、志望動機と転職理由が一貫していないのは本来おかしなことだと言えます。

 

転職理由の印象だけを考えてしまうと、本質が伝わりにくくなってしまうことを頭に留めておきましょう。

 

ネガティブな理由はポジティブに変換して伝える

転職理由はネガティブなものであったとしても、ポジティブな表現に言い換えて伝えるのが望ましいと言えます。

 

よくある転職理由を、ネガティブな表現とポジティブな表現で書き換え、表にまとめてみました。

 

ネガティブな表現 ポジティブな表現
キャリアアップができないため 応募先企業でしかできない業務を経験し専門性を高めたかったため
パワハラを受けたため 風通しの良いフラットな組織の中で、自分らしさを活かして仕事に取り組みたいため
会社の将来性を不安に感じたため 応募先企業では新規事業に積極的に取り組んで成功させていて、自分も新しいことにチャレンジしたいと感じたため
やりがいが感じられないため 業務の幅を広げ、自分のスキルを発揮して会社に貢献したいため
給与が少ないため 客観的な評価で成果に応じた報酬がほしいため
有給休暇が少ないため ワークライフバランスを考え効率よく仕事に取り組みたいため

 

同じ内容なのに、受ける印象が全く異なることがわかるでしょう。

 

不満や愚痴に終始せず改善のために取った行動を伝える

企業が転職理由をたずねる意図は応募者の不満や愚痴を聴きたいからではないため、転職理由と合わせてこのような内容を伝えるのは控えましょう。

 

満足しなかった理由と、それを改善するために自分がどのような行動を起こしたかということを結果とともに伝えると、課題解決に積極的な姿勢を感じてもらうことができます。

 

前向きな姿勢や熱意を表現する

転職理由はネガティブな内容を深堀りし、ポジティブに変換して伝える必要があるため、応募者であれば誰でも書きにくいものです。

 

しかし自分の弱みやネガティブな点に触れたとしても、あくまでも前向きな姿勢や熱意を文章内において崩さないことで、印象は逆に良いものとなるでしょう。

 

転職理由別の例文

転職理由別の例文を、転職理由が多かった順に4つご紹介します。

 

給与や待遇

給与や待遇が転職理由である場合の例文は次の通りです。

 

<例文>

営業職としてチームで売り上げ1位を達成しましたが、年功序列の給与制度だったため成績が給与に反映されることはありませんでした。御社にはインセンティブ制度があり、成果を挙げた分は給与に反映されるため、モチベーションを高く保ちながら成果を挙げキャリアアップしたいと考えています。

 

職場の人間関係

職場の人間関係が転職理由である場合の例文は次の通りです。

 

<例文>

前職では個人のスキルや経験を活かすことで会社に貢献するという会社の方針があり、それに従って仕事を続けてきましたが、周囲の人と協力し、チームで何かを達成したいという気持ちも芽生えてきました。御社の業務においては1つの仕事をし、成果を挙げるためには同じチームに所属する人や社内外で協力してくださる方々との積極的なコミュニケーションが欠かせません。このような環境に身を置かせていただくことで、自分の協調性やコミュニケーション能力、将来的にはリーダーシップやマネジメントスキルも向上させたいと考えています。

 

能力・個性・資格を活かせない

能力・個性・資格を活かせないことが転職理由である場合の例文は次の通りです。

 

前職では営業事務として、チームに所属する営業職の方々のサポートを5年間に渡り行っていました。契約してまだ1年未満のお客様のみを担当していたため、丁寧な対応をする必要があったのですが、電話やメールでのお客様対応を続けていく中で少しずつ信頼関係が構築され、感謝の言葉もいただけるようになったのです。そんな折、たまたま体調を崩した営業担当の社員の代わりに私がお客様の企業へと伺い、契約内容のご変更の手続きをすることとなりました。現場でお客様の安心したご様子を初めて拝見し、今後はもっとお客様の近くで仕事をしたいと感じました。営業職は未経験ではありますが、今まで営業事務としてお客様と積極的にコミュニケーションを図ってきた経験を活かし、御社に貢献したいと思っています。

 

将来性

将来性のある会社で働きたいことが転職理由である場合の例文は次の通りです。

前職ではエンジニアとしてアプリ開発をしており、その中でARやVR領域での開発にも興味を持ちました。今後のアプリ開発においてニーズの高い技術になっていくと感じましたが、前職の企業ではARやVR技術を使ったアプリ開発をあまり積極的には行わない方針と決まったのです。御社では最先端のAR技術、VR技術を用いたアプリ開発を行うだけではなく、産学連携などにも積極的で、さまざまな新しいことに取り組みながらシェアを拡大していくフットワークの軽さに魅力を感じました。AR技術やVR技術についての知識やスキルはまだ未熟ではありますが、広い知見を身に着け少しでも技術の発達とアプリのシェア拡大に貢献していきたいと思っています。

 

最後に

この記事で説明した内容は次の通りです。

 

  • 転職者のリアルな転職理由は、必ずしもポジティブなものではない
  • 企業が転職理由を確認する意図とは「応募者が入社後すぐに辞めないかを見極めるため」「応募者と企業との相性を見極めるため」「応募者の人間性を知るため」の3つ
  • 印象の良い転職理由を作成するためのポイントは「うその転職理由を作らない」「転職理由と志望動機に一貫性を持たせる」「ネガティブな理由はポジティブな理由に変換する」「不満や愚痴に終始せず改善のために取った行動を伝える」「前向きな姿勢や熱意を表現する」の5つ

 

この記事の転職理由別の例文も参考にして、ぜひ自分らしく印象の良い転職理由を作成してみてください。

無料!エージェントを直接指名して転職を成功させよう

転職を成功させるための秘訣をご存知ですか?
それは、一流の転職エージェントを選ぶことです。みんなのエージェントには多くの転職者から評判のエージェントが勢揃い。
無料で、自分にあったエージェントの提案を受けることができます。評価や口コミを参考にしながら気になるエージェントを探し、まずは気軽に話を聞いてみましょう。

 

 

AUTHOR

この記事を書いた人

みんなのエージェント 編集部

あなたのキャリアを本当に考えてくれるエージェントを見つけることが、転職の第一歩です。 私たち「みんなのエージェント編集部」は、転職エージェント探しのコツから、転職全般にまつわる情報まで、みなさまのお役に立てる情報を届けてまいります。