転職活動における自己PRについて検索をかけてみると、意外と「思いつかない」というキーワードで検索をかけている人が多いことに気づきます。
この記事では、転職を成功に導く自己PRの書き方のコツから例文まで詳しくご紹介します。
自己PRと自己紹介の違いとは?
自己PRと自己紹介は混同されがちですが、どのような違いがあるのでしょうか。
項目別に比較し表にまとめてみました。
役割 | 内容 | 構成 | |
自己PR | 経験を通じて得た強みや仕事へのこだわりを理解してもらう | 自分の経験・実績・スキル・成果・裏付けとなる具体的なエピソード | ①結論となる自分の強み
②根拠となる背景やエピソード ③成果や実績の具体的な数値 ④志望する企業でスキルや経験をどう活かせるか |
自己紹介 | 人物像を相手に理解してもらう | 自分の職歴・経歴 | ①氏名
②現職または前職の社名・所属・職種 ③職務経歴・実績 ④入社への意気込み |
企業の採用担当者は自己紹介を通して「第一印象」「要約して伝える力」「相手にわかりやすく伝える力」なども見ているため、読んで人物像が浮かぶかどうかを考えて作成するのが望ましいでしょう。
また自己PRでは冒頭における自分の強みを具体的に表現することが大切です。
自己紹介は自分を応募先企業に知ってもらうこと、自己PRは自分を応募先企業に売り込むことを目的としていることを考慮すると、書き方の違いがイメージしやすくなるのではないでしょうか。
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企業が自己PRを知る目的とは?
企業はどうして応募者の自己PRを知りたいと考えているのでしょうか。
3つご紹介します。
スキルを知るため
企業は採用活動をする際自社に必要な人材の要件を明確に定めているものですが、その要件に近いスキルを応募者が持っているかどうかを自己PRを通して見定めているのです。
スキルには「ポータブルスキル」と「テクニカルスキル」の2種類があります。
ポータブルスキルとは、厚生労働省によって「職種の専門性以外に業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキルのこと」と定義づけられています。
テクニカルスキルとは1955年にハーバード大学の経営学者ロバート・カッツ氏によって提唱された、特定分野の業務を行う上で必要な専門的知識や技術のことです。
ポータブルスキルは未経験者や第二新卒、20代の転職で重視される傾向があり、テクニカルスキルは同業界や同職種、30代~40代での転職で重視される傾向にあります。
これらのことから、応募者は募集要項や企業のホームページなどから企業の求める人材の要件を理解し、それに合ったポータブルスキルやテクニカルスキルを自己PRを通じてアピールする必要があると言えるでしょう。
経験を知るため
転職市場においては企業が即戦力を求めて採用活動を行うため、自己PRを通して経験が評価されます。
自分では特別な強みとは感じていない経験でも、それが企業の求める人材の要件に合った経験であれば、採用に至る可能性は高くなるということです。
自己PR作成時に貴重な自分自身の経験を書き洩らしてしまわないようにするためにも、職歴の棚卸しはしっかりと行うようにしましょう。
人間性を知るため
正社員を募集する場合は特にそうですが、企業は自己PRを通じて応募者の人間性を知りたいと考えています。
仕事に対する価値観や姿勢が社風に合っているかどうかはもちろんですが、共に働きたいと感じる人であるかを重要視しているのです。
そのため、どれだけスキルや経験が企業の求める人物像に合っていても、人間性がマッチしていなければ共に働きたいとは思ってもらえないでしょう。
自己PRでは、企業の募集要項やホームページから企業の社風や働いている社員の特徴を把握し、それに合った人間性をアピールするようにしましょう。
自己PRで転職を成功に導くための事前準備とは?
自己PRで転職を成功に導くためには、どのような事前準備が必要なのでしょうか。
3つご紹介します。
企業の求める人物像を知る
自己PRを作る前に、まずは応募先企業ではどのような人材を求めているのか募集要項やホームページで調べましょう。
例えばホームページには今現役で仕事をしている役員や社員のメッセージ、企業理念などが記載されていることがあります。
この内容から社員に「どのような働き方で、どのような成果を挙げてほしいのか」を汲み取ることができれば、それに合った自分の強みを自己PRに記載できるでしょう。
自己分析をする
自己PRを作るための素材はたくさんあるのが望ましいですが、その素材をたくさん集めるために準備段階でしておきたいのが自己分析です。
キャリアの棚卸しを仕事内容と実績を時系列で書き出すことでじっくりと行い、仕事のために取得した資格やスキル、成功体験なども付け加えましょう。
全てを書き出したら、それを基に仕事へのこだわりや自分なりの取り組み方を見出し、自分の強みとしてまとめておくのです。
応募先の企業で自分のキャリアがどのように活かせるかを考える
企業の求める人物像と、それに合わせてアピールするための素材が整ったら、それらを突き合わせながら応募先の企業で自分のキャリアがどのように活かせるのかをイメージしてみましょう。
自分のキャリアが企業にどのようなメリットをもたらすのかが具体的にイメージできれば、自己PRの文章はぐっと作成しやすいものとなります。
もしここでイメージがわかなければ、企業の求める人物像についてもう少し詳しく調べたり、自己分析をさらに深めたりすることをおすすめします。
自己PRの書き方のコツ
転職を成功させるためには、どのようなことに気を付けて自己PRを作成すればよいのでしょうか。
3つご紹介します。
文字数とわかりやすい書き方を意識する
自己PRの文字数を企業側から指定された場合は、その8割以上を目安として記入するのがマナーです。
指定されていない場合でも簡潔に記入するのが望ましいとされているため、要点がまとまっていない文章にするのは避けましょう。
また意外としてしまいがちなのは「穏やかな性格」といった抽象的な表現です。
企業は入社後に活躍してくれそうな人材であるかどうかを自己PRで見極めたいので、このようなわかりにくい表現では意図が伝わりにくいでしょう。
自己PRは具体的な表現で、簡潔にまとめることを意識して作るのが大切です。
自分の「強みとその根拠」「志望理由」「成果」の3要素を入れる
自己PRには自分の「強みとその根拠」「志望理由」「成果」の3つの要素を入れましょう。
前職で得た経験やスキルを企業の求める人物像に合わせて伝え、応募した企業になぜ入社したいのかを理解してもらうことが重要だからです。
また採用担当者に人間性が伝わるような内容を加えることができればなお良いでしょう。
オリジナリティのある内容とする
自己PRから浮かび上がる人物像に個性がないと、採用担当者に興味を持ってもらうことは難しくなります。
誰にでも当てはまりそうな「協調性が高い」「コミュニケーション能力がある」といったありきたりな表現は避け、自分らしさを大切にした自己PRを作りましょう。
自己PRの例文サンプル
転職における履歴書や職務経歴書でよく使用する文字数ごとに、営業職経験者の方向けの自己PRの例文を6つご紹介します。
100文字
私の強みは傾聴力です。現職では設計事務所への住宅設備提案営業を担当し、施主の潜在ニーズを丁寧なヒアリングで顕在化したため、設備のスペック、稼働ともチーム1位、前年度売上比200%を達成することができました。
150文字
私の強みは傾聴力です。現職では設計事務所への住宅設備提案営業をする中、施主の設備に対する潜在ニーズを設計事務所への丁寧なヒアリングで顕在化し、設備のスペック、稼働ともチーム1位、前年度売上比200%を達成しました。御社でもお客様の潜在ニーズを探り当て、それを踏まえた提案を行っていきたいと考えています。
200文字
私の強みは傾聴力です。現職では設計事務所向けの住宅設備提案営業をしていますが、仕事の中で住宅設計においては施主の顕在化していないニーズを探りそれに応えることが大切だと感じるようになったのです。設計事務所への丁寧なヒアリングを重ねた結果、設備のスペック、稼働ともチーム1位、前年度売上比200%を達成することができました。御社でもお客様の潜在的なニーズを大切にし、それを踏まえた提案を行っていきたいと考えています。
400文字
私の強みは傾聴力です。現職では設計事務所向けの住宅設備提案営業を担当していますが、仕事の中で住宅設計においては施主の顕在化しているニーズだけではなく、潜在的なニーズも探り当ててそれに応えることが大切だと感じるようになったのです。最初は足を踏み入れたことのない設計事務所に飛び込みでお邪魔し、御用聞きをすることから私の営業活動は始まりました。何度も設計事務所に通い、信頼関係を構築した所、少しずつ新規物件の情報を担当者や所長が教えてくれるようになりました。その際設計事務所への丁寧なヒアリングを重ねた結果、私の提案する設備が施主のニーズをかなえるものであるということがわかったため、積極的な提案やフォローを続けた結果、設備のスペックイン、稼働ともチーム1位、前年度売上比200%を達成することができました。御社でもお客様の潜在的なニーズを大切にし、それを踏まえた提案を行っていきたいと考えています。
600文字
私の強みは傾聴力です。現職では設計事務所向けの住宅設備提案営業を担当していますが、仕事の中で住宅設計においては施主の顕在化しているニーズだけではなく、潜在的なニーズも探り当ててそれに応えることが大切だと感じるようになったのです。最初は足を踏み入れたことのない設計事務所に飛び込みでお邪魔し、御用聞きをすることから私の営業活動は始まりました。年月をかけて繰り返し設計事務所に通い、信頼関係を構築した所、少しずつ新規物件の情報を担当者や所長が教えてくれるようになりました。いくつかの新規物件情報を獲得し、その中で設計事務所への丁寧なヒアリングを重ねた結果、私の提案する設備が施主のニーズをかなえるものであるということがわかりました。その後すぐに設計事務所だけではなく施主の元にも所長とともにお伺いして積極的な提案を行いました。また設計図に設備がスペックされた後も稼働に至るまで設計事務所、施主双方への定期的なフォローを続けた結果、設備のスペックイン、稼働ともチーム1位、前年度売上比200%を達成することができました。御社でもお客様の潜在的なニーズのヒアリングを丁寧に行うことで顕在化し、それを踏まえた提案を積極的に行い、更なる売上につなげていきたいと考えています。
最後に
この記事で説明した内容は次の通りです。
- 自己紹介は自分を応募先企業に知ってもらうこと、自己PRは自分を応募先企業に売り込むことを目的としているのを理解して作成する
- 企業が自己PRを知りたい理由は応募者のスキル、経験、人間性を把握したいため
- 自己PRを書くための事前準備として企業の求める人物像を理解し自己分析をする
- 自己PRを書くコツは「強みとその根拠」「志望理由」「成果」の3要素を入れ簡潔に書くこと
この記事を参考にして、ぜひ自分らしい自己PRを作成してみてください。
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