技術開発職とは、新しい商品を作るとき、どんな技術を活用するのが最適かを考える仕事です。その仕事内容や向いている人、必要なスキルやキャリアパスなどについて解説します。
技術開発職とは?
技術開発職とは、企業によって仕事内容が異なりますが、たとえば、試作品を効率よく生産するために生産設備の設計したり、新しい商品を作るとき、どんな技術を活用するのが最適かを考えたりする仕事です。また、新しい通信規格ができたとき、それに新商品をどう対応させればよいのか、効率化などの観点から技術的な領域の事柄を考える、いわばエンジニアのような役割を果たしもします。商品開発や研究部門と生産部門とのあいだで橋渡しのような役割を担うことが多いと言えるでしょう。
技術開発職には当然、高い専門性が必要とされます。初めて世に出るものであれば特許出願することになります。もし特許を取得することができれば、会社の財産となるため、会社はもちろん、社会に大きく貢献することになります。高い技術が必要ですが、大きな成功を手にできる可能性を秘めている仕事と言えるでしょう。
技術開発職の仕事内容
技術開発職は具体的にどんな仕事をしているのでしょうか?その業務は大きく以下の二つに分けられます。
・新製品の開発
・既存製品のリニューアル
新製品の開発と既存製品のリニューアル化に共通しているのは、基礎研究で得たデータをもとに開発するという点です。データに不具合がないかを確認しながら、開発を進めていくことになります。
どんなに高機能な製品であったとしても、それが社会から求められるものであり、また使ってもらえるものでなければまったく意味がありません。そのため、技術開発職につく人は、市場の動向にいつも目を向けていなくてはなりません。多くの方が欲しがっている製品を作ることが技術開発職の目標と言い換えることもできるでしょう。
技術開発職と他の開発職との違いとは?
開発職は一般的に商品づくりに関わりますが、関わる領域によって以下の三つに分類されます。
・技術開発職
・研究開発職
・商品開発職
開発職への転職を目指す人の中には、この三つの違いをよく理解していない人も少なくないのではないでしょうか?それぞれの仕事内容や特徴について、詳しく解説していきます。
研究開発職
研究開発職とは、研究から得た知識や技術を商品に反映していく仕事のことをいいます。いわゆる理系職として位置付けられます。研究開発は、明確な目的意識のもとでおこなわれるものであり、場合によっては、数年単位の長期間に及んで研究が続けられる場合があります。そのため、研究開発職では、現在ある技術や商品に何をプラスすれば新しい価値を作り出せるかを考えることも求められます。長い目で研究に取り組む持続力のある人が研究開発職には向いているといえるでしょう。
商品開発職
商品開発職は、研究開発において得られた知見をもとに新しい商品を作り出していく仕事です。企画部門から提案された商品イメージを下敷きとして、マーケティング戦略を練ったり、強みとなるような部分をコンセプトづくりに埋め込んでいきます。また、業種によっては、安全性のテストを商品開発職が担当する場合もあります。他の部門とのやりとりが欠かせないため、高いコミュニケーション能力が求められます。
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技術開発職に向いている人
技術開発職にはどんな人が向いているのでしょうか?以下で詳しく見ていきましょう。
ものづくりが好きな人
何かものをつくることが好きな人は、技術職に向いていると言えるでしょう。ユニークなアイデアでもって新しい製品を作り出すのが技術職の役割です。世の中にあるものでなんとかするのではなく、「こんなものがあればもっと便利なのに」と普段から考えている人や、新しいものをつくったり、つくる過程自体を楽しめる人におすすめの仕事です。
探究心がある人
技術開発職者として働くためには、探究心が欠かせません。高い専門的な知識や技術を持っていたとしても、常に新しい知識や技術を学びたいと思うどん欲さが欠かせません。新しい課題を見つけて解決するためには、どれだけの知識や技術があったとしても十分とは言えないからです。そのため、常に新しい情報や技術に対して関心があり、またアンテナをはって集めることができる、探究心がある人が技術職に向いていると言えます。
几帳面で真面目な人
几帳面さや真面目さがなければ、新たな製品や技術を作り出すことは難しいでしょう。技術開発の過程とは、トライ&エラーの繰り返しに他なりません。とはいえ、手当たり次第に実験をして失敗を重ねるのはいいやり方とは言えません。効率よく技術開発をするためには、計画的にデータを取得し、実験することが大切です。そのためには、しっかりプランを立てて、計画的に段取りよく作業を進められる几帳面で真面目な人が向いていると言えるでしょう。
コミュニケーションを取って作業できる人
技術開発職が仕事を進める上では、他部署との連携が不可欠となります。開発の過程では、商品開発や研究開発といった部門との意見交換が欠かせませんし、開発した製品を生産ラインにのせるためには、生産技術者とのコミュニケーションが必要です。仕事の質を高められるかどうかは、他の部門との協業にかかっており、高いコミュニケーション能力が求められると言えるでしょう。
技術開発職になるのに必要なスキルとキャリアパス
技術開発職に求められるのは、まだ世に出ていないものを作り出すことです。時代によって必要な技術は変わりますが、人が豊かな暮らしを求め、社会が発展を続ける以上、技術開発職の仕事には終わりはありません。そのため、技術開発職は社会に欠かせない存在だと言えるでしょう。
社会から必要とされ続ける技術開発職に転職したいと思っている人も多いと思います。技術開発職になるにはどんなスキルが求められるのでしょうか?キャリアパスとともに以下で詳しく見ていきます。
技術開発職になるには
技術開発職には専門的な知識が必須です。技術開発職になるためには、就業前に大学や大学院などで専門的な知識をある程度習得しておく必要があります。
たとえば、化学系の技術開発職に興味があるのであれば、理学部や理工学部などの学部に進んで知識や基本的な技術を身につけておくのが一般的です。機械系の技術開発職になりたいのであれば、機械工学を学ぶことができる大学や大学院に進む必要があるでしょう。
逆の言い方をすれば、何を専攻し、具体的にどのような研究を行って、その結果どのようなスキルを身につけたかによって、就職先はおのずと決まってくることになります。
技術開発職の活躍できる領域
技術開発職はそのような企業や組織で働くことになるのでしょうか?以下で、医療・化学系と機械・電気系とに分けて、主なものを取り上げてご紹介します。
医療・化学系:
製薬会社/化粧品メーカー/食品メーカー/化学メーカー/病院研究所など
機械・電気系:
自動車メーカー/電気メーカー/情報系の会社/航空会社など
技術開発職がキャリアアップするには
技術開発職についたあと、どのようなキャリアパスを通ることになるのでしょうか。技術開発職者のその後のキャリアパスとして、以下の二つのいずれかの道を歩むことが多いようです。
・管理職
・専門職
そのまま役職を上がっていった場合、管理職につくことになります。主任→クラス→課長→部長→という具合に、段階的にキャリアを積み上げていくことになるでしょう。現場で技術開発職として働くことにこだわりのない人であれば、管理職となってマネジメントを担当したり、他部署と連携したりして、職能の幅を広げることが可能です。
自分が有する専門的な技術をさらに磨いていきたいという人は、そのまま専門職を極めていく道もあります。技術開発職として「こんなものを作りたい」という明確な目標がある人や、ものをつくること自体に喜びや楽しさを感じる人に向いているキャリアパスです。
最後に
この記事で説明してきた内容をまとめると以下のとおりです。
この記事のポイント
- 技術開発職は、商品開発や研究部門、生産部門との橋渡しのような役割を担う
- 技術開発職は、新製品の開発と既存製品のリニューアル化を行う
- 技術開発職になるには、大学や大学院などで専門的な知識を習得する必要がある
技術開発職は、ものづくりを担うとても重要な仕事です。新しいものを作り出すことから、適性がある人ならやりがいや達成感が得やすいでしょう。納得のいくキャリアパス構築にお役立てください。
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