【SE(システムエンジニア)の主要職種をチェック】それぞれの仕事内容を解説

SE(システムエンジニア)に興味があるが、SEにはどういう職種があるのかわからないという方も多いのではないでしょうか。一口にSEといってもさまざまな種類があり、必要なスキルも異なるため、自分がどのSEを目指すか整理することが重要です。本記事ではSEの職種一覧についてまとめました

SEの職種一覧(開発系)

まずSEの中でも開発系の職種について紹介します。現場で実際に開発や運用・保守を行う仕事です。

  • ①アプリケーションエンジニア
  • ②組み込みエンジニア
  • ③データベースエンジニア
  • ④ネットワーク・サーバエンジニア
  • ⑤社内SE

これら5つの職種について詳しく解説していきます。

①アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアはスマホアプリ、Webアプリや業務アプリなどを開発するSEのことです。アプリケーションエンジニアになるためには、プログラミング言語のスキルを習得する必要があります。

開発するアプリの種類によって使う言語は異なります。たとえば、AndroidアプリならJavaやKotlin、iOSアプリならSwift、WebアプリならPHP、Ruby、Python、業務アプリならJava、C#などの言語が使われます。

そのため、アプリケーションエンジニアになるなら、自分が開発したアプリの種類に合わせた言語を習得する必要がありますね。

②組み込みエンジニア

組み込みエンジニアはテレビやエアコンなど家電製品に組み込まれるコンピュータを開発するSEです。家電が正常に稼働するようプログラムを組む必要があります。

特に最近ではIoT製品というネット接続が可能な家電製品が話題を読んでいます。たとえば、今日の献立を診断してくれる冷蔵庫などがあります。そのため、組み込みエンジニアの需要も高まっていますね。

組み込みシステムでは主にC言語やアセンブラ言語が使われています。他の言語より難易度が高めですので、組み込みエンジニアを目指すなら多くの勉強時間が必要でしょう。

③データベースエンジニア

データベースエンジニアはデータベース設計を行うSEのことです。データベースとは扱いやすいよう整理されたデータの集まりのことです。SNSなどのWebサービスでは、データベースにユーザー情報などを格納して扱います。

データベースエンジニアはセキュリティやサーバへの負荷などを考慮してデータベース設計を行う必要があります。

昨今ではビッグデータと呼ばれる大規模なデータを扱う需要が増えています。たとえばSNSの書き込みなどの情報を抽出して整理することで、企業にとって有益な情報を抜き出す試みがされています。そのためデータベースエンジニアの需要も高まっているといえるでしょう。

④ネットワーク・サーバエンジニア

ネットワーク・サーバエンジニアは、Web開発におけるインフラ部分の開発・管理を担当するSEです。Webサービスに適したサーバを構築したり、ネットワークやサーバのメンテナンスを行ったり、障害時に対応を行ったりします。

最近では自社でサーバを構築することは減っています。代わりにAWSなどのクラウドサーバを使うことが多いです。今後はクラウドサーバでの設計・管理のスキルが求められていくでしょう。

⑤社内SE

社内SEは社内で扱うシステムの開発を行うSEです。たとえば、業務効率化アプリを作成し社員の労働時間削減に貢献できるようにします。そのため、プログラミングスキルが要求されます。

ほかにも、社内のパソコントラブルを解決するのも重要な役割です。社員が快適に作業できるように社内SEは気を配らないといけませんね。

社内SEはプログラマやSEから転職してなる人が多いです。

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SEの職種一覧(上流系)

続いて、SEの中でも上流系の職種について紹介します。システム開発は下流と上流にわかれており、上流は開発の前段階の作業、下流は開発開始後の作業を指します。上流工程はシステムの方向性を左右する重要な仕事です。

上流系のSEの職種には次のようなものがあります。

  • ①システムエンジニア(狭義)
  • ②プロジェクトマネージャー
  • ③ITアーキテクト
  • ④ITコンサルタント
  • ⑤ブリッジSE

1つ1つの職種について詳しく解説していきますね。

①システムエンジニア(狭義)

システムエンジニア(狭義)は、顧客要望をヒアリングしてシステムの要件を定義します。IT業界でSEというと、こちらを指す場合が多いですね。

システムエンジニアは顧客の話を聞き、どういうシステムを求めているか正しく分析しなくてはいけません。また、分析結果を元にシステムに必要な機能をまとめ、システムの設計書を作成していきます。

その後設計書をプログラマに渡します。プログラマは設計書を元にプログラミングを行います。

システムエンジニアはITに関する知識およびビジネススキルが求められるため、未経験からは転職できない場合が多いです。大抵の場合プログラマからキャリアアップしてなる人が多いですね。

②プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、システム開発の1つのプロジェクトを取りまとめる役割です。具体的には顧客とのスケジュール・予算の調整、プロジェクトメンバーの選定、スケジュール管理などを行います。

また、メンバーに対し何を行えばよいかの指示出しも行います。予定通り作業が進んでいない場合、プロジェクトマネージャーがフォローしなくてはいけません。さらに、トラブルや障害時もプロジェクトマネージャーが率先して解決に向かう必要があります。

このように、システム開発において重要な役割を担うのがプロジェクトマネージャーです。システムエンジニアとして高く評価された方がこのポジションに就くことが多いですね。

③ITアーキテクト

ITアーキテクトは、アーキテクチャ図というシステム全体の構造を示す図を書くSEです。アーキテクチャ図を書くことで、メンバーが全体を把握しやすくなり、作業が円滑に進むようになります。

特に大規模開発においては、ITアーキテクトは重要なポジションです。長丁場になるプロジェクトでは、方向性が途中で変わってしまわないようにする必要があるためです。

④ITコンサルタント

ITコンサルタントは顧客課題をヒアリングし、解決するためのシステムを提案するSEです。顧客の事業のどこに問題点があるか調査し、最適な解決案をプレゼンして顧客に合意を求めます。

ITコンサルタントはシステム開発の知識はもちろん、論理的思考力やコミュニケーションスキルが高く求められる仕事です。プロジェクトマネージャーからこの仕事に転職する人が多いです。

⑤ブリッジSE

ブリッジSEはオフショア開発時に、エンジニアを取りまとめる役割です。オフショア開発とは海外の子会社に開発の一部を任せる形態のことです。海外で開発を行うことで、コストをおさえられるメリットがありますね。

ブリッジSEは海外のエンジニアに作業内容を指示する必要があります。そのため、ビジネスレベルの英語力が求められるでしょう。また、設計書も英語に翻訳して書かないといけません。他のSEとは求められるスキルが異なる点は注意が必要です。

このように、企業と海外エンジニアとの橋渡し役がブリッジSEです。

SEの職種一覧(その他)

最後に、その他のSEの職種について解説します。システム開発以外にもSEが活躍する場面は多くあります。

  • ①セールスエンジニア
  • ②サポートエンジニア
  • ③ITインストラクター

こちらの3つのSEについて詳しく解説しましょう。

①セールスエンジニア

セールスエンジニアは、IT製品の営業を行うSEです。顧客に対しIT製品のよい点や魅力を伝え、購入へと繋げるのが主な役割です。メーカー業界などでセールスエンジニアは多く活躍しています。

セールスエンジニアはIT製品に関する知識が必要ですね。顧客にIT製品の説明をするには、システム的な部分まで知っていなくてはいけません。そのため、プログラマからセールスエンジニアに転職する人も多いです。

後は、営業マンとしての営業スキルやビジネスマナーなども求められるでしょう。

②サポートエンジニア

サポートエンジニアは、自社システムに関する質問・クレームに対応するSEのことです。たとえばWebサービスを運営する企業で「会員登録の方法が分からない」と電話がきた場合、登録手順を丁寧に教えます。

また、顧客からのクレームに対して謝罪するのも重要な役割です。さらに、クレーム内容は開発メンバーに共有し、状況に応じてシステムの改良をするように伝えます。

このように、自社サービスの品質を保つ上で重要な役割と言えますね。

③ITインストラクター

ITインストラクターは先生としてITスキルを教えるSEです。たとえば、プログラミングスクールなどで受講生にプログラミングを教えたり、公民館で市民向けにパソコンの使い方を教えたりします。

エンジニアの中には副業でITインストラクターをやっている人も多いです。プログラミングスクールなどと業務委託契約を結んで仕事を行います。

ITインストラクターはITスキルはもちろん、わかりやすく噛み砕いて教える能力が求められますね。

最後に

この記事で説明してきた内容をまとめると以下の通りです。

この記事のポイント

  • 開発系SE:アプリケーションエンジニア/組み込みエンジニア/データベースエンジニア/ネットワーク・サーバエンジニア/社内SE
  • 上流系SE:システムエンジニア(狭義)/プロジェクトマネージャー/ITアーキテクト/ITコンサルタント/ブリッジSE
  • SE(その他):セールスエンジニア/サポートエンジニア/ITインストラクター

一口にSEといってもさまざまな役割があります。SEを目指す場合、自分がどれに適正があるか考えることが大切です。「どれを目指すべきかわからない」という場合転職エージェントに相談するのもおすすめですよ。エージェントでは自分のスキルやキャリアプランを踏まえた上で、どのSEがよいか判断してくれます。

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