面接での自己PRは、自分の強みをアピールして売り込むためのものであり、応募先の企業もどのような活躍ができる人材なのかを見ています。どれだけ説得力をもって伝えられるか、そのための準備が必要不可欠です。自己PRの準備段階においてアピールポイントを見つける方法など正しい自己PRの仕方について解説します。
目次
自己PRは面接対策の一環として入念な準備が必要
高評価を得られる自己PRは、入念な準備のもとに実現します。具体的な準備は、自分のアピールポイントを見つけることから始めます。過去の業務や経験を書き出し、その中で評価された業務や評価につながった行動を掘り下げていきます。応募先企業が求める人物像と自分のアピールポイントとの共通点を探したうえで、入社後どのように貢献できるか検討することが重要です。
次に、アピールポイントの詳しい説明など効果的な自己PRの仕方を検討します。自己PRはポイントをつかめば、より好印象を与えることが可能です。このように、面接対策の自己PRは準備が不可欠なのです。
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自己PRを正しく行うために確認すべきポイント
就職活動において、自己PRにおいて混同しやすい言葉があります。似ていますが、決して同じ意味ではありません。面接では、質問に対して的確な答えが求められますから、間違ったアピールをしないよう区別しておく必要があります。また、転職活動においては新卒の自己PRとの違いを確認しましょう。
自己PRにおいて混同しやすい言葉との区別
自己PRに使われる言葉には、自己紹介や長所があります。また、自分の価値をアピールすることは自慢することに似ています。ここでは、どのような意味があるのか、混同しやすい言葉との区別について解説します。
自己PRと自己紹介
転職における面接は通常、自己紹介・自己PRから始まります。自己紹介から始まることもあれば、自己紹介と自己PRを交えて行われる場合も多いようです。自己紹介は、自分自身の背景や人柄を簡単に知ってもらうための説明です。必要な情報は、氏名、経歴、専門分野、趣味、特技などの内容になります。
対して自己PRは、経験やスキルといった強みを中心に掘り下げた内容になり、入社したいという強い意志を伝えるものです。自己紹介と自己PRはどちらも簡潔に話すことは共通していますが、内容が全く異なるため重複しないように区別しておきましょう。
長所と強み
長所は、他者よりも優れているところという意味で、主に特性を指します。自己PRにおいて、強みもよく使われる言葉です。日常的にはほぼ同じ意味で使われますが、自己PRでは区別しなければいけません。
強みは、長所の中で業務において成果を上げるために活用できるものを示します。長所をもっていても、活用する場面がなければ強みとはいえません。したがって、自己PRでは強みを扱います。面接で長所を尋ねられた際には、強みについて説明しましょう。
アピールと自慢
企業に対するアピールも、一歩間違えると自慢になってしまうことがあるため注意が必要です。自己PRにおけるアピールというのは、企業に訴えるという意味があり、企業に受け入れられるものという意味もあります。
一方の自慢は、自分に関するものを自分で褒め、人に誇るという意味があります。つまり、アピールは客観的に自分の良さを分かってもらえるように主張することであり、自慢は自分で自分を褒め、人に自分の価値を誇るということになります。したがって、企業に自分のスキルや経験をアピールするというのは、自慢することとは異なるのです。
新卒の自己PRとの違い
新卒の自己PRの内容は、そもそも社会人経験がないため、学生時代の活動(ゼミ、サークル、アルバイトなど)をもとに資質や成功体験をアピールの材料にします。ゆえに、限られた材料から将来性や可能性をアピールするしかありません。
しかし、社会人経験を積み、前職でスキルを磨き経験を積んできたはずの人が、新卒と同じような自己PRをしていては、業務上のアピールポイントがないと判断されても仕方ありません。自分の強みに対して掘り下げが不十分だと、企業が求める人物像から離れ、的外れなアピールになってしまう可能性があります。
自己PRできるアピールポイントを見つける方法
企業にアピールするのであれば、高評価を得られる特別なものを選びたいと考える方も多いでしょう。しかし、特別なことを探そうとすると、なかなか見当たらなくなってしまうこともあります。アピールポイントは、これまでの業務を振り返ることで発見できるのです。大したことではないと、自分でフィルターをかけて見つけにくくなっているという訳です。ここでは、自己PRできるアピールポイントを見つける方法を解説します。
過去の業務から経験やスキルを書き出す
まず、過去の業務を振り返り、経験やスキルのすべてを書き出しましょう。企業が自己PRを通して知りたいのは、企業に対してあなたがどのようなメリットを与えてくれるのかであり、あなた自身の強みです。そのため、これまでの業務における経験やスキルを伝えることが大切になります。具体的な実務や役職を時系列に沿って書き出し、あなたの強みやその根拠となるエピソードを集めておきましょう。
評価されたことや評価につながった行動を掘り下げる
過去の業績の中で、数字で表現できる実績があれば書き加えておきましょう。数字は、説得力のある根拠となります。また、周囲に評価されたり感謝されたというエピソードも有効です。どのような行動が評価につながったのか、その状況や背景、行動の動機を掘り下げましょう。企業は、意欲や動機の部分を重要視し、評価のポイントにするためです。
応募先企業が求めている人物像との共通点を探す
応募先企業が求める人物像との共通点が、自己PRでアピールすべきあなたの強みです。まず、企業の募集要項やホームページ、パンフレットに職種、業務内容とともに必須とされるスキルや最低限備えていてほしいスキルを確認します。これらの中から、あなたの強みとの共通点を探しましょう。活かせる可能性がある長所も加えておくことも大切です。
入社後どのように貢献できるか考える
共通点の中から最も優先してアピールしたいことを選び、応募先企業に対してどのように貢献できるのかを付け加えましょう。企業が本当に知りたいのは、入社した後にあなたの強みが自社で活かせるかどうかです。優れた実績があったとしても、その企業で役立てることができなければ意味がありません。企業が求めている人材像を踏まえて、あなたを採用するメリットをしっかりアピールできるようにしておきましょう。
自己PRの仕方を効果的にするには
アピールしたい経験やスキルが決まったら、自己PRの仕方を検討しましょう。高評価を得るには、自己PRの仕方が重要な鍵になります。ここでは、自己PRの仕方を効果的にするポイントについて解説します。
アピールしたい能力を最初に提示する
効果的な自己PRの仕方は、最初にアピールしたい経験やスキルを提示します。「私には◯◯のスキル(経験)があります」とし、何について話すのか、テーマを明確にします。自己PRでは、結論から話し始めるのが鉄則です。ここでいう結論とは、あなたが伝えたいアピールポイントのことです。最初に結論を述べておけば、話の展開を理解した上でその後の説明を聞いてもらうことができ、伝わりやすくなります。
エピソードを交えて能力が備わっている根拠を提示する
続いて、具体的なエピソードを交えて能力が備わっている根拠を説明します。また、背景となった行動や考え方についても話すと説得力が増すでしょう。ただし、自分が言いたいことをすべて伝えようとすると話が長くなり、本当に伝えたいことがぼやけてしまう可能性もあります。簡潔に述べるにとどめておき、内容の薄さは気にしないようにしましょう。自己PRは時間が限られていますから、面接担当者も承知しているはずです。端的に内容を伝えることが重要になります。
姿勢を正して明るい表情を心がける
自己PRは、姿勢を正して明るい表情を心がけましょう。ポジティブな印象を与えることができ、高評価につながります。自信満々な態度は不遜な態度に映りやすく、暗い雰囲気は覇気がなく、どちらも一緒に働きたいと感じてもらえるような良い印象を残すことは難しいです。採用活動に時間を割いてもらっていることに感謝して、謙虚な姿勢で臨みましょう。
自己PRで好印象を与えるエピソードとは
効果的な自己PRの仕方をご紹介してきましたが、あくまで実体験をベースにアピールポイントを考えていきます。高評価を得たいあまり、エピソードを盛ってしまうことがあるようです。
できないことをあたかもできるかのように話すのは見抜かれるでしょうし、入社後適正に業務を遂行できるのか疑わしいものです。良くいえば、入社意欲の表れですが、やはり採用選考にネガティブな影響を与えてしまいます。無理矢理作り出したり誇張するのではなく、アピールポイントを深掘りする作業を丁寧に進めた自己PRをしてこそ、好印象につながるのです。
最後に
自己PRの準備段階においてアピールポイントを見つける方法など正しい自己PRの仕方について解説しました。限られた時間の中で、どれだけ簡潔にかつ分かりやすくアピールできるかが重要です。そのためには、あらかじめ何を伝えたいかも吟味し、明確にしておく必要があります。正しい自己PRの仕方で面接を成功させましょう。
この記事のポイント
・正しい自己PRの仕方には入念な準備が必要
・アピールポイントは過去の業務を振り返り、評価につながった業務や行動をエピソードに加える
・自己PRの仕方は、アピールポイントから話し始め、エピソードで根拠を伝えることが効果的
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