内定を獲得したもののオファー面談の内容が好ましくないため辞退したい、ということはよくありますが、「オファー面談後に辞退するのは失礼なのでは?」と思う方もいるのではないでしょうか?本記事ではオファー面談後の内定を辞退することは可能か、内定辞退する際のおすすめの理由、内定辞退する際の例文を解説します。
オファー面談後の内定を辞退することは可能?
オファー面談まで完了した後に内定辞退しても訴えられるなどはないか、不安な方もいるでしょう。結論からいうとオファー面談は法的に定められていることではないため、内定を辞退するのは可能なのです。
たとえば、オファー面談での給与や業務内容などの確認事項が想定と異なっていた場合や、他の企業も内定が出てしまいそちらを優先したい場合などに、内定辞退するのはありでしょう。
とはいえ、内定辞退は企業側に迷惑のかかる行為であることは事実です。企業は多くの採用コストをかけて1人の人材を雇います。内定辞退されてしまうと採用コストが無駄になってしまう上に、その後の研修スケジュールや人員補充なども再調整しないといけません。
オファー面談後に辞退するのは、できれば好ましくありません。内定を辞退する意思があるなら、早めに連絡することが大原則ですので、今後は繰り返さないようにすることが大切です。
また、これ以上失礼を重ねないよう、内定辞退は丁重な姿勢で行うことも肝心です。内定辞退した企業とは今後も取引先として関わる可能性もあるため、イメージを悪くしないように心がけましょう。
どうすれば失礼を重ねないように内定辞退できるかは次の項目から詳しく解説しています。
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内定辞退する際のおすすめの理由
内定辞退する際のおすすめの理由をまとめました。嘘を付かないというのは前提ですが、これら4つの理由は角が立ちにくいので内定辞退のときに使いやすいでしょう。
- ①キャリアプランを今一度検討した結果
- ②実家の家業を継ぐことになった
- ③自分には適性がないと判断した
- ④地元企業で内定があった
企業にメールを送る際はこれらの理由を盛り込んで本文を作成すると良いです。1つ1つのおすすめの理由について詳しく解説していきましょう。
①キャリアプランを今一度検討した結果
「自分のキャリアを今一度検討しました結果辞退させて頂きます」という断り方は1番無難な選択肢と言えるでしょう。キャリアプランが内定獲得後に変わるのはよくあることですし、企業側も目的が違う人を雇うわけにはいかないため仕方がないと諦めるでしょう。
この理由で断る際は、企業側の問題ではなく「自分の目標が変わったため」であることを強調することが大事ですね。「給料が少ないから」「労働環境が良くないから」などは本音であったしても言うべきではないでしょう。
②実家の家業を継ぐことになった
実家の家業を継ぐごとになったというのも、内定辞退の理由としては使いやすいです。
どうしてかというと、家のことには企業も顔を突っ込みにくく、「なぜ家業を継ぐのか?」などと追求された質問がきにくいからです。また、家庭の事情で内定を断るのは仕方がないと思われやすいですね。
ただし、この理由を使う場合実家が本当に家業を営んでいる場合のみにしてください。家業を営んでないのにこの理由を使っては、後々嘘がバレてしまう可能性もあります。
③自分には適性がないと判断した
自分には適性がないと判断した、というのも内定辞退の理由として多く使われています。「私のスキルでは厳しいと思った」と言えば、企業側には全く非がないことが伝わるため角が立ちにくいでしょう。
実際、オファー面談で言われた業務内容などが想定と異なる場合も多くあります。たとえば、プログラミングができないのにシステム開発の仕事も業務の1つとして挙げられていた、などは結構ありますよね。
こういった場合、素直に自分では難しいと話した方が良いでしょう。企業も自分で適性がないと判断している方を、無理に勧誘しようとはしませんので、ご安心ください。
④地元企業で内定があった
辞退理由が「他の企業で内定があったから」という方は多いと思いますが、その中でも「地元企業で内定があった」というのは内定辞退の理由として使いやすいと言えます。なぜなら、地元愛が使わる辞退理由なら相手も仕方がないと思えるからです。
「地元企業に転職し地域の発展に貢献したい」と言えば、そこまで角が立つことはないでしょう。ただし「地元企業の方が残業が少ないから」といった理由はあまりよくありませんので、言い方には気をつけてくださいね。
企業同士で優劣をつけるような言い方はせず、あくまで地元に貢献したいという方向でいってみましょう。
オファー面談後に内定を辞退する際の注意点
オファー面談後に内定を辞退する際の注意点を紹介します。これら3つには最低限気をつけないと、企業側から文句を言われたり、良くない雰囲気になってしまったりする可能性があります。
- ①会社側に非がある言い方をしない
- ②無理して会社側の質問に答える必要はない
- ③会社同士を比較する言い方をしない
内定辞退する際は企業側も自分も気持ちよく終われることを目指して行いましょう。1つ1つの注意点について、詳しく解説していきます。
①会社側に非がある言い方をしない
1つ目は会社側に非があるような言い方をしないことです。「給料が少ないから」「ネットで悪い評判があったから」などは話さないようにしましょう。
内定獲得後に企業の口コミサイトを確認する人は多いと思いますが、そういったものを見ていることを話すのはかなり失礼にあたります。
内定辞退する際は、企業側ではなく自分に責任があることを強調するのが基本です。「自分の目標が変わった」「もっと他にやりたいことがある」といった理由は相手のせいにしておらず、角が立ちにくいでしょう。
②無理して会社側の質問に答える必要はない
2つ目は無理して会社側の質問に答える必要はない、ということです。
内定辞退の旨を伝えた際「どこの会社に行くの?」「会社の何が不満だったの?」と質問されることは多くあるでしょう。答えにくい質問には「申し訳ございませんがお答えできません」と言っても問題ありません。
「質問に答えないのは失礼じゃないの?」と思うかもしれませんが、しかし無理して質問に答えた結果会社を批判するなどしてしまう方が失礼になりますので、答えない方が無難でしょう。
また、内定先の企業名を聞かれた際も答えない方が良いですね。内定先の企業と辞退する企業に関わりがある場合、トラブルになってしまう可能性もあるからです。
③会社同士を比較する言い方をしない
3つ目は会社同士を比較する言い方をしない、ということです。
「他の会社の方が給料が良いから」「残業が少ないから」といった辞退理由は、企業側に非があるような言い方に聞こえてしまい不快感を与えてしまいます。やはり基本は、自分の方に問題があることを伝えることです。
内定辞退する際の例文
最後に、内定辞退する際の例文をご紹介します。内定辞退する際はこちらを参考にしてもらえると幸いです。
注意点ですが、こちらの例文をそのまま使うのはだめです。あくまで参考にするのみで、自分の言葉で書き表すことが肝心です。内定辞退の理由も、自分の状況に合わせたものに変えて伝えてください。
○○株式会社
人事部 ○○様
お世話になっております。内定の通知をいただきました○○です。
先日はお忙しい中オファー面談を行っていただき、本当にありがとうございました。
大変恐縮なのですが、今回の内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。
オファー面談を通じて、改めて今後のキャリアプランを検討させて頂きました。
大変悩んだのですが、「地元の発展に貢献したい」という幼い頃からの思いから、地元企業への転職を目指そうと考えています。
本来であれば貴社へお伺いし直接お詫びをしたいところではございますが、 コロナが蔓延しているご時世などを踏まえ、メールでのご連絡とさせて頂きます。何卒ご容赦いただきたくお願い申し上げます。
改めまして今回は本当に申し訳ございませんでした。
最後になりますが、今後の貴社の発展を心よりお祈りしております。
メールを出す際はこのように謝罪の旨と辞退理由を端的に書くことが大切です。濁すような言い回しはせず、辞退理由をはっきりと書きましょう。ただし、会社側に非があるような言い方はしないことが原則です。
今回の例では「地元の発展に貢献したい」を辞退理由にしています。こういった理由なら、会社側の心象をなるべく悪くしないでしょう。
「本当は直接会社で謝罪したかった」ことを記載すると、ちゃんと謝罪したい気持ちが伝わりやすくなります。また、貴重な時間を使ってオファー面談を行ってもらったことに対する感謝の気持ちも、忘れずに記載しましょう。
また、メールを書く場合締めの言葉も大切です。最後にもう一度謝罪した後、「貴社の発展を心よりお祈りしております」のような文を付け加えると良いでしょう。このあたりは内定辞退に限らず、ビジネスメールを送る際にも基本となることです。
その他、メールを送る際はなるべく早めに連絡することが大切です。時間が経つほど伝えることが辛くなりますし、企業側にも迷惑がかかってしまうからです。早めに辞退する旨を確認できれば企業側は人員を補充などの措置を取ることができます。
また、メールを送る時間帯は営業時間内にすることが望ましいでしょう。あまり遅い時間に送るのは好ましくありません。
内定辞退のメールを送るときは、このようなことに気をつけて行いましょう。
最後に
この記事で説明してきた内容をまとめると以下の通りです。
この記事のポイント
- オファー面談後の内定辞退は基本的には可能である
- 失礼がない辞退メールを送ることを心がける。会社側に非がある言い方はしない
- 会社側からの質問には「申し訳ございませんがお答えできません」と言って良い
会社側に非がある言い方をしたり会社同士を比較したりせず、あくまで自分の問題であることを強調することが穏便に済ませるコツです。穏便にお断りするコツは身につけておくと、社会人になった後も役立ちますよ。
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