技術職に興味があるものの未経験から転職できるのか分からないという方は多いのではないでしょうか。技術職は未経験からでは転職が難しい印象は確かにありますが、実際は職種によって転職難易度は大きく異なります。本記事では未経験から技術職に転職するポイントや、技術職の種類などについて解説します。
目次
未経験から技術職に転職は可能?
結論から言うと、未経験から技術職に転職することは可能です。ただ、技術職のなかでも未経験から転職しやすいもの・転職しにくいものがあります。
技術職のなかには高いスキル・経験が求められるものも多くあり、それらの中途採用の求人は未経験者向けがほとんどない場合もあるため、未経験からの参入は容易ではないです。
一方、技術職のなかでもプログラマーなどは、比較的多くのスキル・経験を求められないこともあり、未経験でも転職しやすい傾向があります。
また、同じ職種でも企業によって、未経験者を積極採用するかどうかは異なります。
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技術職には大きくわけて2種類ある
技術職には大きく分けて次の2種類があることをまず理解する必要があります。
- ①IT系
- ②メーカー系
この2つの業界で具体的にどのような事業が行われているのか詳しく解説しますね。
①IT系
IT業界はインターネットやコンピュータに関連するサービスを提供する業界です。
IT業界はソフトウェアの開発・提供を行うソフトウェア業界、Webサービスの開発・提供を行うWeb業界、他企業からシステムの開発を受託するSIer業界などに細分化されます。
コンピュータは私達の生活に身近になってきていることもあり、IT業界は他業界に比べ伸びていると言われています。また、人材が不足している傾向が強く、未経験者であっても積極採用する企業も多くあります。
dodaが算出したデータによると、2021年7月の時点でIT・通信の求人倍率は6.82倍となっており、平均の2.31倍を大きく上回っています。
参考:
【転職求人倍率】求人倍率は+0.03ptの2.18倍。求人数は微増し、転職希望者数は微減したことで、求人倍率は上昇。 |転職ならdoda(デューダ)
②メーカー系
メーカー系は製造業とも呼ばれており、原材料を加工して製品の生産・提供を行う業界のことです。
メーカーは自動車メーカー・食品メーカー・機械メーカーなどいくつかの種類に別れており、それぞれの業界で研究者や設備保全技術者など多くの技術職が活躍しています。
メーカーもIT業界に負けず劣らず伸びている業界です。製造業は2020年の段階で日本のGDPの19.4%も占めており、サービス業に次いで多いです。
IT系の主な技術職
IT系の技術職はさまざまなものがありますが、大きく分けると次の3つになります。
- ①開発職
- ②インフラ系
- ③技術営業
これらの技術職は仕事内容や必要なスキルがまったく異なります。そのため、IT系に転職する場合、3つのうちどれが自分に適しているか、これまでのキャリアを活かせそうか、考えることが重要です。
①開発職
開発職はシステムやソフトウェアの開発に関わる仕事です。
代表的なのはプログラミング言語を使い実際にシステムを開発するプログラマーです。ほかにも、システムの設計書を作成するシステムエンジニア、開発現場を統括するプロジェクトリーダーなどの職種があります。
②インフラ系
インフラエンジニアはシステムを動かすためのインフラを運用・開発する仕事です。
たとえばWebサービスを動かす場合、Webサーバやネットワークの管理が必要になります。インフラエンジニアはシステムが常に正常稼働するように、負荷状況を監視するなど、運用・保守を行う必要がありますね。
③技術営業
技術営業はソフトウェアなどの自社製品を、技術的な観点から顧客に売る仕事です。技術職でありながら営業職でもある点が特徴ですね。
顧客に自社製品の機能説明などを行わなくてはいけないため、ある程度のIT知識が必要になります。さらに、契約を勝ち取るためのセールストーク力も求められます。
技術営業は営業職からも、転職しやすい仕事と言えるでしょう。
メーカー系の主な技術職
続いて、メーカー系の技術職の種類について解説します。メーカー系の代表的な技術職は次の3つです。
- ①研究職
- ②設計職
- ③設備保全
1つ1つの技術職の仕事内容について詳しく解説していきますね。
①研究職
研究職は新商品を考案しそれを製造するための技術を生み出す職種であり、多くのメーカー企業には研究を専門に行う方が在籍しています。
研究職の方はまず過去の売上データなどから顧客のニーズを調査します。そして、需要が高い製品は何か考えていきます。
研究職は製品化に必要な材料や技術を考え、1から製品を生み出す必要がありますね。
②設計職
設計職は製品を実際に作るための生産ラインを設計する仕事です。研究職が生み出した製品を実現できるように調整する役割を担います。
製品を市場に出すための流通経路を確保したり、製品開発を継続して行うためのコスト削減方法などを考えたり、仕事内容は多岐にわたりますね。
③設備保全
設備保全は製品の生産ラインを実際に稼働させる仕事です。
具体的には製品を作るための行動の点検や監視を行い、製品が常に安定して生み出せるようにします。工場の設備が故障した場合は、早急に原因の解明と修理依頼を出します。
製品は常に安定して世の中に供給されないといけないため、設備保全は重要なポジションと言えますね。
技術職への転職が向いている人
技術職への転職が向いている人とそうでない人がいます。技術職に転職すると、その後も長く同じ仕事を続ける場合も多いため、自分が技術職に向いているか判断したうえで転職を決断することが重要となります。
技術職への転職が向いている人は次の3つに該当する方です。
- ①ものづくりが好き
- ②コツコツと真面目に作業できる
- ③コミュニケーション能力が高い
これら3つに該当する方は技術職に向いている可能性が高いですね。
①ものづくりが好き
技術職にはさまざまな種類がありますが、いずれにも共通しているのは新製品を考えて1から作ったり、既存のものを改良したりするということです。
つまり、ものづくりが好きでないと技術職は務まらないと言えますね。
ものづくりに情熱を向けられる人なら、どのような分野であっても活躍できる可能性がありますよ。
②コツコツと真面目に作業できる
ものづくりを行う際にはコツコツと真面目に作業していく必要があります。ときには作業をやり直したり、これで問題ないのか何度も確認を行ったりしなくてはいけません。
たとえば、システム開発を行う際は、プログラムのソースコードに1文字でもミスがあると正しく動きません。技術職の方は、プログラムのどこに問題があるのか、じっくり探していく必要があります。
③コミュニケーション能力が高い
技術職にはコミュニケーション能力も求められます。
技術職は顧客に製品を売り込んだり、経営陣と打ち合わせを行ったりする機会は少ないかもしれません。しかし、同じチームのメンバーと連携を取り、意思疎通を図りながら作業を進めていくには、コミュニケーション能力が必要不可欠と言えますね。
技術職に未経験から転職するポイント
最後に、技術職に未経験から転職するポイントをまとめました。技術職への転職を目指す場合次の3つを意識すると、転職が成功しやすくなります。
- ①志望動機を明確にする
- ②技術職に強いエージェントを活用する
- ③前職の経験を上手く活かす
1つ1つのポイントについて詳しく解説していきますね。
①志望動機を明確にする
技術職に転職するにはまず、「なぜ技術職に転職したいのか」志望動機を明確にすることが重要です。単に「ものづくりが好き」というだけでは、志望動機として弱いですよ。
なぜものづくりが好きなのか、具体的にどの技術分野に興味があるのか、その技術について現在どこまで勉強しているのか、などを具体的に語ることが重要です。
②技術職に強いエージェントを活用する
未経験の職種に転職を目指すなら、転職エージェントを活用することをおすすめします。エージェントでは、求人紹介だけでなく転職サポートも行ってくれるためです。
たとえば、技術職に転職するための自己PR方法や面接での受け答えの方法、逆質問の例、などを担当者から教えてもらえます。そのため、選考通過率を高めることが可能です。
技術職に強い転職エージェントも多くあるため、それらに1つ登録してみましょう。
③前職の経験を上手く活かす
前職の経験を上手く活かすこともポイントです。
技術職自体が未経験でも前職の経験を活かせることはあります。たとえば、営業職で身につけたコミュニケーション能力は、プログラマーの仕事でも役立ちます。先ほども解説した通り、技術職はチームでのコミュニケーションが重要な仕事であるためです。
前職の経験を語り志望動機と結びつけることによって、志望動機にさらに説得力が増しますよ。前職の経験をどのように活かせば良いか分からない場合、やはり転職エージェントに相談するのがおすすめです。
最後に
この記事で説明してきた内容をまとめると以下のとおりです。
この記事のポイント
- IT系の主な技術職:開発職/インフラ系/技術営業
- メーカー系の主な技術職:研究職/設計職/設備保全
- 技術職への転職が向いている人:ものづくりが好き/コツコツと真面目に作業できる/コミュニケーション能力が高い
- 技術職に未経験から転職するポイント:志望動機を明確にする/技術職に強いエージェントを活用する/前職の経験を上手く活かす
ものづくりが好きであれば、未経験からでも技術職としてやっていける可能性もあります。ただ、職種や業界によって転職難易度は異なるため、そのあたりについて詳しく知ったうえで転職活動するためにも、まずは転職エージェントに相談してみることをおすすめします。
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