「市場価値を高めることが大事」とはよく聞くものの、市場価値とは具体的にどういうものなのかイメージできない方も多いのではないでしょうか？本記事では市場価値とは何か、低い人の特徴、低いと感じている人向けの対処法、自分の市場価値を知る方法について解説します。

市場価値とは？その定義から確認

市場価値の一般的な定義を解説します。市場価値とは、転職市場におけるその人の需要の高さを表す言葉です。「市場価値が高い・低い」といった使われ方をしますね。

市場価値が高い人材は書類選考が通りやすかったり面接を通過しやすかったりする場合が多いとされています。また、内定後の給与交渉も有利に立ち回れる可能性が高いでしょう。

市場価値の高さを決める指標については、次の5つに分解されます。

• 専門性
  
• スキル
  
• 経験
  
• 実績
  
• 再現性

専門性とはその職種で扱うスキルのことで、たとえばエンジニアならプログラミング、営業職ならセールストークなどを指します。スキルとは社会人としてのビジネススキルやコミュニケーションスキルなど、仕事に必要な技術全般を指します。

経験とは「その職種を何年続けたか」という意味であり、「実務経験3年以上」など募集要項に記載されているならそれをクリアすることが求められます。実績とは仕事での成果のことであり、「営業成績で1位になった」「会社の売上に貢献した」など面接でアピールできるもののことです。再現性はどの現場でも通用すきるスキル・知識のことです。

これら5つを全て高めることで、市場価値の高い人材を目指すことが可能です。

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市場価値が低い人の特徴

市場価値が低い人は次の4つに該当する場合が多くあります。

• ①社会人としての基礎能力が低い
  
• ②自己分析ができていない
  
• ③再現性の高いスキルが不足している
  
• ④主体的に仕事を行った経験が少ない

これら4つに自分が該当していないか確認しましょう。もし該当している場合、転職活動で不利になる恐れがあるので、早めに改善することをおすすめします。

1つ1つの市場価値が低い人の特徴について、詳しくみていきましょう。

①社会人としての基礎能力が低い

1つ目は社会人としての基礎量力が低い場合です。ビジネスマナー、論理的思考力、コミュニケーション能力などどの会社でも必要な基礎スキルというものはいくつかあり、市場価値の高い人はこれらを総合的に身につけています。

面接でもこれらの能力の有無は採用担当者に重点的に見られます。そのため、これらの能力が低い方は面接で落とされてしまう可能性が高いのです。

これらの能力は一朝一夕で身につくものではありません。日々の仕事をコツコツと高いレベルでこなしていくことで培われるものです。

②自己分析ができていない

2つ目は自己分析ができていない場合です。自分のどこに長所があり長所を活かすには何をすれば良いか把握していない、という方は多いです。

自己分析ができていると自分で認識している場合であっても、実はできていない可能性があります。というのも自分で思っている自分の性格と他人が思っている自分の性格は、食い違う場合が多くあるからです。他人が思っている自分の性格を知らないと、採用担当者に自己分析ができていないと思われてしまいます。

逆に、自己分析さえできていえば、今の自分に足りないスキルも分かりそれを身につけるために行動に移すことが可能です。転職活動はまず自己分析をしないと始まらないと言えるでしょう。

③再現性の高いスキルが不足している

3つ目は再現性の高いスキルが不足している場合です。現在勤めている会社でしか通用しないスキルばかり磨いてしまっている、という方は結構多いです。その場合社内での評価は高い反面、いざ転職活動すると全然上手くいかない、という状況になってしまう可能性があります。

市場価値を上げるには、どの会社でも使えるスキルを高める必要があります。

④主体的に仕事を行った経験が少ない

4つ目は主体的に仕事を行った経験が少ない場合です。上司に言われるがまま行った仕事やマニュアルに沿って行った仕事は、実績として弱く見られがちであり、面接でアピールしても意味がない可能性もありますね。

逆に、自分で率先して行った仕事や企画の経験がある場合、転職で行動力や計画力、周囲を巻き込む力などを高く評価されるため、市場価値が上がることに繋がるのです。

市場価値を上げたい方は、今からでも主体的に仕事を行うことを意識しましょう。

市場価値が低いと感じている人向けの対処法

続いて、市場価値が低いと感じている人向けに対処法について紹介しましょう。市場価値を上げるには次の3つを意識すると良いです。

• ①自分の強み・キャリアプランを明確化させる
  
• ②業界内で価値の高いスキルを調べる
  
• ③明確にアピールできる実績を作る

市場価値を上げることで面接か通りやすくなるほか、給与交渉でも有利に立ち回れる可能性が高くなります。1つ1つの対処方法について詳しく解説しましょう。

①自分の強み・キャリアプランを明確化させる

まずは自分の強みやキャリアプランを明確化させることが肝心です。そのためには自己分析を正しく行わなくてはいけません。

自己分析を行うコツは「なぜ？」と考えて深堀りしていくことです。たとえば「自分はコツコツと頑張れる」→「コツコツ頑張れるのは計画を立てるのが得意だから」→「計画を立てるのが得意なのは少し未来のことを想像することが好きだから」といった感じです。

面接でも答えた内容に「それはなぜ？」と聞かれることが多いです。そこで予め理由を深堀りしておくことで、効果的な面接対策となるでしょう。

また、5年後、10年後に自分はどのようなポジションについていたいかも想像してみましょう。たとえば「10年後は部長として部下をまとめ上げたい」などです。○年後にどうなりたいか考えることで、キャリアプランが自然と固まっていきます。

②業界内で価値の高いスキルを調べる

業界内で価値の高いスキルを調べることは、再現性の高いスキルを得ることの第一歩です。たとえば、ITエンジニアならDockerやGitHubなどどの企業でも多く使われている技術分野、営業職なら顧客心理を理解した上でのセールストーク力、など他の企業でも必要なスキルが何か探し、それらを優先的に身につけていきましょう。

業界内で価値の高いスキルを調べるには、社外のセミナーに参加するのが良いでしょう。セミナーに参加することで業界内のトレンドが把握できるようになります。

③明確にアピールできる実績を作る

明確にアピールできる実績を作ることも大切です。たとえば「会社の売上を5％上げた」や「開発した業務システムで業務時間が毎日30分短縮された」など、客観的な数字を使って表せる実績を作りましょう。

数字を使って表せる実績は、実際の現場を知らない採用担当者にも凄さが伝わりやすいです。

こういったアピールしやすい実績がない方は、今からでも率先して作りましょう。

自分の市場価値を知る方法もチェック

自分の市場価値は現状どの程度なのか、正確に知りたい方もおられるかと思います。

最後に、自分の市場価値を知る方法について解説します。

• ①転職エージェントに相談する
  
• ②市場価値診断ツールを活用する

これら2つの方法を使えば自分の市場価値を図ることが可能です。自分では市場価値が高いと思っても意外と低かったり、むしろ高かったりする場合も多いです。これらの方法でチェックしてみましょう。

①転職エージェントに相談する

1つ目の方法は、転職エージェントに相談することです。転職エージェントに登録すると、担当者が自分に1人ついてくれて自分の希望に合った企業を紹介してくれます。しかし、エージェントのメリットはそれだけではありませんよ。

エージェントでは担当者が、自分の強みやスキルレベルなどを客観的に判断してくれます。担当者はその業界を熟知している人であり、業界内で何が評価されるのかも知っているため、シビアに査定してくれるでしょう。

転職エージェントには様々な種類がありますが、その中でも特定業界に特化したものがおすすめです。たとえばIT業界なら「type転職エージェントIT」、営業職なら「マイナビ営業 AGENT」、建築業界なら「RSG Construction Agent」、保険業界なら「保険キャリア」、マスコミ業界なら「マスメディアン」といったものです。

「業界名　転職エージェント」で検索すれば特定業界に特化した転職エージェントが見つかるので、調べてみることをおすすめします。

特定業界に特化しているエージェントは、その業界をより知り尽くしていますし、市場価値を上げるために何をすべきか具体的にアドバイスしてくれるでしょう。

また、エージェントを選ぶ際は実際に利用した人の感想をSNSなどで調べると良いでしょう。TwitterなどのSNSで調べれば正直な感想が出てきます。

加えて、エージェントは複数活用するのがおすすめです。複数活用した方がより自分の市場価値を判断しやすくなります。

②市場価値診断ツールを活用する

2つ目の方法は市場価値診断ツールを活用することです。「typeの市場価値診断テスト」「dodaの年収査定」などの診断ツールを活用することで、手軽に市場価値を診断できます。

100%診断ツールの結果が正しいとは限りませんが、ある程度は参考になるでしょう。無料で使えるツールも多くあるので、お時間のあるときにやってみることをおすすめします。

最後に

この記事で説明してきた内容をまとめると以下の通りです。

まずは、自分の市場価値を、転職エージェントに相談したり市場価値診断ツールを利用したりして図ってみましょう。自分の市場価値を知ることで、次に何をすべきかもみえていきます。

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