ゲームクリエイターの転職先とは

ゲームクリエイターとは、ひとつのゲームを作り上げていく過程において、企画やシナリオ、音楽やキャラクター、プログラミングなど、それぞれの役割を担う専門家のことです。

近年のゲームは複雑化していて、技術の進歩により、ハイクオリティでジャンルも多種多様です。今後もゲーム業界は常に進化を続けていくと予測されています。こうしたなか、ゲームクリエイターの転職先は主に、ゲームソフト開発会社やゲームメーカーになります。

ゲームソフト開発会社

ゲームソフト開発会社は、メーカーから依頼を受けてソフトの開発をメインに行う企業のことで、デベロッパーとも呼ばれます。会社の規模は、大企業から中小企業までさまざまですが、やはり名の知れた大手の企業であるほど転職希望者数も多く、ハードルは高いと言えるでしょう。

ゲームメーカー

ゲームメーカーとは、ゲーム機やゲームソフトの企画・開発・制作・宣伝・販売を手掛けている企業のことで、ゲームパブリッシャー（ゲームの販売元）とも呼ばれます。スーパーマリオシリーズの株式会社任天堂や、Call of Dutyシリーズのアクティビジョン・ブリザードなどがこれにあたります。

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ゲームクリエイターの職種とは

ゲームクリエイターと一言でいっても、その仕事内容は実に多岐にわたり、さまざまな職種があります。

ゲームプランナー

ゲームプランナーの仕事は、ゲームの構成や企画を考案することです。ゲームの世界観やストーリー、キャラクター設定のほか、ユーザー獲得のためのマーケティング戦略も練ります。SNS専用ゲームなどは、リリース後もイベント企画やキャンペーンを立案するなど、継続的に関わっていきます。

キャラクターデザイナー

ゲームプランナーが企画した内容をもとにして、ゲームの世界観にマッチしたキャラクターを考え出す仕事です。キャラクターは、人物以外にも動物やモンスター、ロボットなどさまざまです。更に服装や持ち物にいたるまで、すべてのアイテムを魅力的に考えだす必要があり、クリエイティブさが求められます。

ゲームプログラマー

ゲームプログラマーの具体的な仕事内容は、ゲームプランナーが作成した仕様書・設計書に則り、キャラクターの動きや効果音、ゲームシステムの構築などを行うことです。そして、ゲームのシーンが意図した通りに動くように、C++やC言語といった開発言語を用いてゲームのプログラミングを行います。

サウンドクリエイター

ゲームのイメージに最適な効果音やテーマソングを作る人を指し、音楽の編集ソフトを使用して主にパソコン上で作曲します。サウンドクリエイターは、テーマとなる曲だけにとどまらず、BGMや効果音などあらゆるサウンドを作成します。ゲームのストーリー展開次第では、音の演出は非常に重要なものとなり、肝となりえるでしょう。

CGデザイナー

CGデザイナーとは、コンピューターと専用のソフトを使用して、2D・3Dのグラフィックスを制作する仕事です。最近のゲームの多くは3Dであり、ゲームの臨場感を醸し出すためのデッサン力や構成力が求められていて、その役割は重要です。また、デザイン性に加えて、データの重さなどの操作性もあわせて考え抜く力や、新しいソフト・技術を使いこなす柔軟性と吸収力も必要とされます。

ゲームグラフィッカー

ゲームグラフィッカーとは、主にゲームの画像、映像、特殊効果などのグラフィックを手がける仕事です。グラフィックはユーザーに多大なる影響を与え、ゲーム全体の印象を左右するため、魅力的なグラフィックを制作することが求められます。

ゲームクリエイター転職に有利な資格とは

ゲームクリエーターとして転職する際、資格よりも経験が優先され、実務経験がある人が好まれる可能性があります。しかし、実務経験の乏しい未経験者にとっては、資格を保持していることが武器となり、転職に少なからず有利に働く可能性があります。それぞれの資格について見ていきましょう。

C言語プログラミング能力検定

C言語プログラミング能力検定は、サーティファイ情報処理能力認定委員会主催の民間資格です。C言語を用いた応用プログラミングを作成する能力を認定するもので、級は以下の3つです。試験は、1月、6月、9月の年に3回です。

1級：C言語を用いた応用プログラムの作成能力、仕様追加の対応をおこなう実技試験

2級：基本的なアルゴリズムの理解度をチェック、約500行の小規模プログラムを適切に書けるか

3級：C言語の概念理解や、簡単なプログラムが書けるか

この検定に合格すると、履歴書でスキル力をアピールできる点がメリットといえます。

画像処理エンジニア検定

画像処理エンジニア検定は、画像情報教育振興協会が実施する民間資格であり、画像処理技術を使った開発や設計のスキルを評価する試験です。「画像処理エンジニア」と「画像処理クリエイター」の2部門があり、難易度はそれぞれベーシックとエキスパートに分かれています。ゲームだけにとどまらず、広告や映画、アニメーション、バーチャルリアリティーといったさまざまな業界で必要とされる能力と言えます。試験は年に2回の実施です。

Illustrator®︎クリエイター能力認定試験

世界基準のグラフィックツール「Illustrator®」の活用能力を測定・評価する検定試験です。主な試験内容は、Illustrator®を用いたDTPファイルおよびWebデザインパーツの作成です。問題の指示に従って、ひとつの作品を作り上げる表現力やコンテンツ制作に関するスキルを認定します。

この試験に合格すると、Illustrator®︎スキルがあることを客観的に証明でき、転職先によっては、有利に働く可能性があります。

Photoshop®︎クリエイター能力認定試験

世界基準のグラフィックツールPhotoshop®の活用能力を測定・評価する資格検定試験です。試験内容は、Photoshop®を用いた画像ファイルの作成や、問題の指示に従って、ひとつの作品を作り上げる表現力などの、コンテンツ制作に関するスキルを認定します。

Javaプログラミング能力認定試験

Javaプログラミング能力認定試験とは、Javaに関する基本知識やオブジェクト指向に基づくアプリケーションプログラムを作成できる能力を認定する試験です。C言語プログラミング能力検定と同じで、サーティファイ情報処理能力認定委員会が主催しています。資格の区分は1〜3級に分かれています。

1級（年に1回）：パソコンを使用した実技試験

• 事前に公開しているテーマプログラムに対する仕様変更
• 仕様追加に対応したプログラム作成および変更仕様書の作成

2級（年に2回）：リモートWebテスト

• 記試験（多肢選択式）
• Javaプログラミングに必要なプログラミング知識と技能
• 3級（年に3回）：リモートWebテスト
• 筆記試験（多肢選択式）
• Javaプログラミングに必要なプログラミング知識･技能

マルチメディア検定

マルチメディア検定とは、コンピュータやインターネットを活用し、デジタル情報でコミュニケーションするうえで、必要な知識と技能を評価する検定試験です。出題される内容は、デジタル情報の基礎やコミュニケーションデザイン、コンテンツデザイン、ヒューマンインタフェース、コンピュータシステムなどに関する問題です。

ゲームクリエイター未経験でも転職を成功させるコツ

未経験のゲームクリエイターが、転職を成功させるためには、主に下記の3点を押さえて転職活動を行うことです。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

転職したい企業研究を徹底して行う

ゲーム業界は、主にゲーム機本体を開発する「プラットフォーマー系」、家庭用ゲーム機中心の開発を行う「コンシューマー系」、ソーシャルゲーム、スマホアプリ中心開発の「Web・モバイル系」、そしてゲームセンター中心の「アーケード系」の4つに分類されます。どのような会社であれ、まずは自分が転職したい企業について徹底して研究を行うことです。例えば、転職したい企業がリリースしているゲームをして、自分なりに考えた改善点などを面接でアピールするのも良いでしょう。

ゲーム業界に強い転職エージェントに相談する

ゲーム業界に特化した転職エージェントは頼りになる存在です。転職エージェントのなかには、自社でゲームの企画・開発なども行っているケースもあります。こうしたエージェントであれば、キャリアアドバイザーの専門性が高く、他のゲーム会社とのつながりもあるため、企業ごとの対策や専門的な相談もしやすいと考えられます。

デバッガーは未経験でも採用されやすい

未経験者がいきなりゲームの根幹を担う、ゲームプランナーやキャラクターデザイナーとしては採用されにくい現状があります。「知識やスキルは少ないものの、なんとしてでもゲーム業界に飛び込みたい」そのような方は、デバッガーとして会社に転職するのもひとつの手です。デバッガーとは主に開発中のゲームのデバッグ作業を行う職種であり、未経験でも比較的採用されやすいと考えられます。

最後に

ゲームクリエイターは、日々激しく移り変わるトレンドとニーズを捉え、そのときにマッチしたゲームを制作することが求められています。未経験者の方は、今回紹介した資格取得や転職エージェントをうまく活用して、効率的な転職活動を進めてみてはいかがでしょうか。

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