休職中の転職活動は不利になるって本当?トラブルを起こさないポイントとは

現在の職場を休職をして、そこから転職ができるか悩んでいる方は少なくないことかと思います。そこで今回は、休職中の転職で悩んでいる人のために、転職するための方法や企業とトラブルを起こさないポイントについて解説します。

 

休職中の転職活動自体は可能

結論からいうと、休職中の転職活動は可能です。休職中であれば応募書類の作成などの準備に時間が取れ、面接の日程調整もしやすいといったメリットも存在します。

しかし、一般的に休職は「現在の勤務先に復職すること」を前提としている制度であるため、休職中の転職活動は推奨されるものではないと考えたほうが良いでしょう。

 

履歴書に休職中である旨を書く必要はない

基本的には休職の理由や、経緯などはプライバシーに関わることであるため、すすんで履歴書に記載する必要はありません。しかし、履歴書や職務経歴書などの公的書類に虚偽の内容を記載することは詐欺にあたるため、本当のことだけを書くようにしてください。休職期間があるにも関わらず、その期間に「元気に働いていた」「しっかりと業務を遂行していた」と偽った内容を記入するのは避けましょう。

 

また、必ずしも記載しなければならない義務ではないものの、長期に及ぶ休職は、後々転職先に発覚するおそれがあるため、休職が発覚する前にみずから伝えておいたほうが良い場合もあります。

 

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休職中に転職活動をするリスク

ここまで、休職期間中の転職活動に関する法律上の取り扱いや、応募先企業への説明義務について見てきました。では、休職中に転職活動をすることにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。ここからは、休職中に転職活動をするリスクについて説明します。

 

1.休職の原因によっては不利になることがある

心身の病気や怪我による休職を隠していたことが判明した場合、雇用後に企業の安全配慮義務を果たせない可能性があると捉えられ、採用の判断そのものに影響するリスクがあります。

 

2.休職期間が長ければ長いほど不利になりやすい

採用担当者も休職に至った経緯を理解はしながらも、やはり自分の会社に対するリスクを考えると採用を躊躇するものです。特に心身の病気による休職の場合、「治療に専念してほしい」「病気は治して欲しいけど、他の従業員の負担が増えるおそれが否めない」と、あまりプラスには捉えられないのが現実です。休職期間が長くなるほど、転職活動は不利になると言えます。

 

3.休職が発覚すれば内定取り消しになる可能性がある

前述した通り、休職に関する詳細は履歴書に記載する必要はないものの、採用後に何かしらの理由で休職が明らかになるケースは決して珍しくありません。自らの申し出ではなく、後から休職していたことが発覚したとなると、「雇用契約において伝えるべきことを隠しているとは、雇用後も信頼関係が築けない人物では」と企業側が不安になる可能性が高く、最悪の場合、内定取り消しになる可能性があります。

 

4.転職後にかつて休業していたことがバレる可能性がある

休職の期間や形態によっては、採用が確定した後に提出する源泉徴収票で休職していたことが判明する場合があります。なぜなら、休職期間が長期に渡っている場合は年収が不自然に低く記載されるためです。しかし、傷病休暇など休職期間中も給与が支払われている場合は人事手続きからバレてしまう心配はほぼないといえるでしょう。

 

5.現職の会社に転職活動がバレてトラブルになることも

休職中に転職活動をしていたことが発覚した場合、現職の会社に大きな不信感を抱かれることにつながりかねません。特に、転職活動が思うように進まずに在職を続けた場合、復職後の人間関係が悪くなったり、今後の昇給・昇格などに悪影響を与えたりする可能性が高いため、転職と復職の判断は慎重に行う必要があります。

また、同じ業界内で転職する場合、前職と転職先の企業につながりがある可能性も否めません。トラブルを起こせば、転職先企業に悪い評判が伝わるリスクもあるでしょう。

 

休職経験者が転職活動で不利にならないためには

休職中であることを選考時に伝えると不利になるのでは、と心配になる人も少なくはないでしょう。しかし、実際に不利になるかどうかは休職理由と伝え方次第で変わってきます。ここでは、休職経験者が転職活動で不利にならないための5つのポイントを紹介します。

 

1.休職中の転職活動は避ける

転職活動のタイミングは復職後、もしくは退職後のいずれかがおすすめです。休職中に転職準備をし、復職後に転職活動をすることで、さまざまなリスクを避けることができます。転職のタイミングに迷っている方は「復職後」もしくは「退職後」を検討してみてください。

 

【休職明けに転職活動するメリット・デメリット】

メリット

  • 通常の転職活動と同じ扱いになるため、退職時にトラブルになるリスクを減らせる

 

デメリット

  • 応募書類の作成や面接対策の時間を確保しづらい
  • 面接の日程調整がしにくい

 

【休職明けの退職後に転職活動するメリット・デメリット】

メリット

  • 応募書類の作成準備に時間がとれ、面接の日程調整もしやすい
  • 「バレないか」「不利にならないか」と不安を抱えずに済む

 

デメリット

  • 離職期間が長いと、再就職が難しくなる可能性がある
  • 経済的に不安定になる
  • 社会保険の切り替え手続きを自分で行う必要がある

 

2.休職期間の過ごし方を充実させる

休職期間中は心身を休め、穏やかな毎日を過ごしながら体調を元に戻すことが最優先です。急な転職活動は病状を悪化させるだけではなく、在職中の会社からもペナルティを課せられかねません。まずは、心身の療養に専念し、休職期間の過ごし方を充実させましょう。

 

3.面接で問題なく勤務できることを伝える

体調不良によって休職していた場合は「現在は回復し、問題なく働ける状態にある」ということを強調して伝える必要があります。現在の状況をきちんと伝え、転職後もきちんと勤務できるということを理解してもらいましょう。

 

4.復帰ではなく転職を選ぶ理由を考えておく

復職ではなく転職を選択した際には、応募企業から転職理由を聞かれることがあります。この疑問に答えるには、復職しない理由が客観的に考えて納得できる内容である必要があります。現職の会社の労働環境に問題がある場合は、「月の残業時間が100時間を超えていた」「人員不足で3人分の業務量を1人で担っていた」など定量的に表せる理由を端的に述べましょう。

 

5.前職の批判を面接でしない

休職に陥ることになった原因が職場環境にあった場合、会社のせいであることを主張したくなることもあるでしょう。しかし、前職の批判をすることは、面接官にネガティブな印象を抱かせることになるため避けるのが無難です。休職の理由を伝える際には、ネガティブな内容だけではなく、前向きな内容に言い換えられるように配慮することをおすすめします。

 

後悔のない転職活動を行うポイント

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いざ、転職を決断した後に「転職しなければよかった」「転職した意味がなかった」と後悔が残ってしまっては、なんの意味もありません。今後のキャリアにも大きく関わる選択を間違えないためにも、後悔のない転職活動を行うポイントについて、ここで理解を深めておきましょう。

 

1.復帰か転職かを慎重に決める

前職の仕事内容や職場の人間関係が原因で休職している場合、「いますぐ転職したい」と思うのは当然の流れかもしれません。しかし、一刻も早く今の職場を離れたいといった焦りは禁物です。なぜなら、必ずしも転職先の業務や職場環境が自分に適しているとは限らないためです。転職後に「こんなはずじゃなかった」という事態に陥らないためにも、「これからどう働いていくか」という自身の今後の展望に目を向けながら、復帰か転職かを慎重に判断しましょう。

 

2.無理はしない

体調面や精神面での不調が原因で休職している場合、無理をすれば更なる悪化のおそれもあります。自分では「大丈夫」と思っていても人事担当者に見抜かれ、敬遠される可能性も0ではありません。転職活動を成功させるためにも無理は禁物です。自分で判断するのが難しいときには、周囲の人の意見も参考にしてみてください。万全の体調で転職活動を行うことが、転職活動を成功に導く肝要となります。

 

3.休職期間中に少しずつ転職情報を集めておく

休職後しばらくして体調が回復してきたら、「実際に転職へ向けた準備」を始めてみると良いでしょう。準備では、転職先候補の会社の情報を集めたり、履歴書を書いたりし、資格や転職先企業で役に立ちそうな知識を勉強するのもおすすめです。実際に転職をするべきなのかどうかを見極めるためにも、しっかりと時間をかけて準備してください。

 

4.心身に問題なく働けそうな求人に応募をする

過労やストレスなどによって、元の仕事に従事する自信がない場合は、思い切って職種を変更してしまうのもひとつの手です。心身共に問題なく働けそうな求人に応募をし、自分の体を労りながら社会生活を営みましょう。

 

最後に

今回の記事では休職中の転職活動について解説してきました。心身の病気やケガなどで休職する可能性は誰にでもあるものですし、現在は休職自体が特異なケースではない時代となっています。

そのため、休職の経験を隠すことよりも、自分に合う働き方や今後のキャリアをしっかりと考え、それを実現できる道を探すことが重要です。みずから応募先に「休職している」と言わない限り、隠し通せる可能性もあります。しかし、バレたときのリスクは決して小さくないため正直に申告し、胸を張って選考に挑みましょう。

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この記事を書いた人

みんなのエージェント 編集部

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