結婚を機に転職を考えている人も多いと思います。結婚の前と後、どちらのタイミングで転職するべきか、悩んでいる人も多いのでは?そこで今回、結婚の前後で転職するメリット&デメリット、注意点などについて解説します。
結婚のタイミングで転職するなら、結婚の1年以上前の転職が理想
結婚の前と後、どちらのタイミングで転職するべきか、それぞれのライフプランやキャリア志向によって異なってきます。結婚を機に仕事を辞めようと思っている人もいれば、正社員だったものを契約社員に変えることを希望する人もいるはずですし、結婚後も仕事を続ける人も少なくないことでしょう。そのため、どちらが良いかはケースバイケースというのが大前提です。
もし、結婚後も引き続き仕事を続けていく意思があるようなら、結婚する1年以上前に転職するのがおすすめです。
その理由として、入社後1年以上経過していないと、育休を取得できないなど、労使協定で規則を定めている企業が少なくないことが挙げられます。結婚の1年前に転職をすませておけば、結婚と同時に、産休や育休を取得することができます。業務を引き継ぐための期間を十分にとることができますから、仕事と出産、どちらも妥協することなく、納得のいくかたちでライフプランを形成することができるはずです。
また、働く時間を制限しなくてすむことも、結婚前に転職しておいたほうがよい理由のひとつです。フルタイムで働くことができる結婚前の転職であれば、求人の選択肢も広がることでしょう。
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結婚の前後で転職することのメリット&デメリットは?
結婚を機に転職する場合、結婚の前と後とでそれぞれどんなメリット、デメリットがあるのでしょうか?以下でくわしく見ていきましょう。
【結婚前】に転職するメリット&デメリット
まずは結婚前に転職するケースから。
結婚前に転職するメリット
既婚の場合に比べて、未婚の女性のほうが「フットワークは軽い」と判断する企業は少なくありません。そのため、結婚する前に転職することで、仕事の選択肢の幅は広くなる傾向があります。
また、結婚前に転職すれば、新しい職場での仕事の流れに十分に慣れてから結婚することができます。そのため、仕事を軸にして生活プランを組み立てていくことが可能です。
たとえば、ひと月あたりの残業時間がどの程度か、休日をどのくらいとることができるのか、毎月のサラリーはどれくらいになるのかなど、生活の根本となる要素をきちんと把握したうえで結婚生活を始めることができます。
また、結婚後に子どもを儲ける予定がある場合、会社に対して、産休の申請を余裕をもってすることもできるため、それだけ職場の理解も得やすくなるはずです。当然、業務の引き継ぎもスムーズに行うことができるので、無理なく産休・育休に入ることができるでしょう。
結婚前に転職するデメリット
ただし、結婚前に転職するデメリットもあります。転職するにあたって、どこに住むか、いつごろ妊娠・出産するかなどを考えながら、労働時間や雇用形態など、条件にあう職場を探すことは可能です。とはいえ、結婚後の生活が思い通りになるとは限りません。想像していたように休むことができない、当初の予定とは違う勤務地に配属になるなど、予想とは違う流れになることは十分に予想できます。調整するためにお金や労力がかかるだけならまだしも、またすぐに転職しなければいけない場合もあるでしょう。
結婚前に転職する場合、転職してすぐに結婚のための準備を始めることになるケースも考えられます。新しい職場に慣れないなか、結婚式の準備をしたり、引っ越ししたり、住環境を変えたり…。ただでさえ忙しいのに、いろんなことが重なって大きなストレスがかかってしまうことに。そんな事態を避けるために、結婚前に転職をするのであれば、転職後、ある程度職場に慣れてから結婚することを検討したほうがよいでしょう。
【結婚後】に転職するメリット&デメリット
次に、結婚後に転職するケースについて解説していきましょう。
結婚後に転職するメリット
結婚後に転職することの最大のメリットは、現時点の生活に合った条件の転職先を探すことができる点です。結婚後、新生活が落ち着いてからの転職活動であれば、どんな条件であれば無理なく働くことができるかわかった状態での職探しが可能になります。
また、結婚後に苗字が変更になるケースもあるでしょう。結婚後に転職すれば、住所が変わり、銀行口座など名義変更をすませたうえでの入社となるので、住所届を再度提出したり、口座情報を登録しなおしたりなどの二度手間が発生しません。
結婚後に転職するデメリット
もちろん、結婚後に転職することにもデメリットはあります。たとえば結婚してすぐに転職する場合、出産・子育の予定があるないに関係なく、企業側から「このあとまもなく産休や育休を取ることになるかもしれない」と思われる可能性が高くなります。そのため、場合によっては、採用面で不利が生じることが考えられます。
また、子供を持ちたいと考えている場合、上でも説明してきた通り、転職後少なくとも1年間は育休を取得できないケースが少なくありません。生活設計はきちんとしておきたいところです。
くわえて、転職してから1年間は住宅ローンを組めないことも多いようです。家の購入を検討している場合は、購入後に転職するほうがよいかもしれません。
結婚前後に転職する場合の注意点
生活プランと照らし合わせながら、自分にふさわしい転職のタイミングがわかってきたと思います。ここからは、結婚前後に転職をする場合の注意点について解説していきます。
産休・育休がどのくらい取得されているかを確認する
近い将来、子どもが欲しいと思っているのであれば、転職先となる職場に、産休・育休などの制度があるかどうかはもちろん、産休・育休がどのくらい取得されているかも事前に確認しておきましょう。
産休・育休の取得実績が十分に高いようであれば、子育てしながら働くことに対して、会社側にある程度の理解があると判断することができます。制度があっても、実際には取得しづらい状況があって、ほとんど誰も制度を利用していないという企業は案外多いと思ってください。
さらに、職場の部署に、子育てを経験した人がいるかどうかも確認できるのが理想的です。子どもが幼いころは時短勤務で、成長したらフルタイムに戻すような事例があるかなど、自分が理想とするような働き方をしている人がいるかどうか、可能なら先輩社員に聞いてみるのがいいでしょう。面接官に聞いてもいいですが、聞きづらい場合は、転職エージェントに聞いてもらうという手もあります。
また、業種・職種によっては当てはまらない場合もありますが、女性社員の割合が大きい企業は、女性が働きやすい環境があると判断できます。
転職先の残業時間・休日出勤のほか、福利厚生についても確認する
どのくらい残業があるのか、休日出勤があるかも事前に知っておきたいところです。もし、毎日のように何時間も残業が必要な場合や、休日出勤が多い場合などは、結婚したパートナーと一緒に過ごす時間を確保できないことも。仕事も大切ですが、充実した結婚生活を送るためにも、残業や休日出勤に関する情報は入手しておきましょう。
また、出張についても同様です。子育て中は、出張を免除されるなどの配慮があるかどうかも確認しておきたいところです。
最近は、リモートワークを取り入れている企業も増えてきました。積極的にリモートワークを取り入れている企業であれば、子育てしながらでも仕事を無理なく続けやすくなります。
福利厚生も確認しておきましょう。家族手当・扶養手当などが充実している企業であれば、給与が希望額に届かない場合でも、かえって手取り額が多くなるケースもあるようです。給与額だけではなく、家族手当や扶養手当にも着目することで、企業の選択肢が広がり、より理想に近い転職につながるはずです。
結婚予定の相手とよく相談を
結婚の前と後、どちらのタイミングで転職する場合であっても、結婚生活を良きものとするためにも、必ず結婚する相手としっかり相談するようにしましょう。同じ場所に住むことになるわけですから、転職先を決めるにあたっては、ふたりの勤務地はもちろん、収入状況なども考えることが欠かせません。必ずふたりで結論を出してから、転職活動を始めるようにしてください。
できれば、結婚の前と後、どちらのタイミングで転職するかもふたりで決めましょう。その際、具体的に暮らしをイメージしながら、家事の分担はどうするのかも話し合うのが理想的です。家事の分担次第で、より自分に適切な労働時間や雇用形態が見えてくるはずです。もし、話し合いの結果、フルタイムで働くことは難しいという結論に達したなら、産休・育休をとることを想定し、結婚前に転職することを考えてもよいでしょう。フルタイムで仕事を続けられそうと判断できれば、結婚後に生活が落ち着くのをまって転職するのがよいかもしれません。
最後に
この記事で説明してきた内容をまとめると以下のとおりです。
この記事のポイント・結婚のタイミングで転職するなら、結婚の1年以上前に転職するのがよい
・結婚前後の転職、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で決断を
・結婚前後に転職する場合、産休・育休の取得率に注目すべし
・残業時間・休日出勤のほか、福利厚生についても要確認
結婚のタイミングでの転職を成功させるには、パートナーとの相互理解が不可欠です。よく話し合って、最高の転職・結婚生活を実現してください。