転職活動を考えているが自分の年齢でも転職できるか不安、という方も多いのではないでしょうか。30代、40代でも転職を成功させる方法はあります。本記事では転職は何歳まで可能か、職種と年齢の関係、30代以降でも転職を成功させる方法、について解説します。
転職は何歳まで可能?
転職は何歳まで可能なのか、気になる方は多いかと思います。参考まで記載しておくと、2021年に転職した人の平均年齢は31.7歳となっています。男性が32.5歳、女性が29.9歳となっています。
また、転職成功者の年齢割合も見てみましょう。24歳以下は9.2%、30〜34歳は23.3%、35〜39歳は12.5%、40歳以上は14.6%となっています。
このデータを見るかぎり、30代・40代でも転職成功する人は結構多いことがわかります。
30代以降でも転職を諦める必要はないでしょう。ただ、若い人の方がどちらかといえば有利ということもいえそうですね。
参考:【転職成功者の平均年齢調査】転職するなら何歳まで?年代別ポイントは? |転職ならdoda(デューダ)
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若い人の方が転職に有利な理由
若い人の方が転職が有利なのにはいくつか理由があります。特に次の3つの理由は大きいでしょう。
- ①将来性がある
- ②低い給料で雇える
- ③30代後半以降だと管理職に就く人が増える
なぜ若者の方が有利なのかわかると、30代以降の転職で何をすればよいかも見えてきます。1つ1つの理由について詳しく解説していきますね。
①将来性がある
若い人は将来性が高いとみなされることが多いです。20代の場合、たとえ現時点でのスキルが低くても、これからじっくりと研修や実務を通じて育てていくことが可能です。そのため、20代の場合スキルよりもポテンシャルを見込まれて採用される人が多いです。
一方、40代の場合後20年程度で定年となってしまうため、1から育てていると戦力になってくれる期間が短くて、メリットがないと考える企業も多いのです。
そのため、30代・40代の場合は即戦力となることを求める傾向があります。前職で優秀な実績をおさめていたり、高度なスキルを持っていたりしないと採用されないことが増えます。スキルがなくても転職できる分、若手のほうが転職に有利といわれているのです。
②低い給料で雇える
若い人は給料水準が低いため、企業にとって燃費の良い人材であると捉えられやすいです。一方で40代の場合、40代に見合う年収に設定しないといけないため、企業側も採用に慎重になります。
40代の方が高い給料で雇う必要があるため、20代と同程度の生産性しか出さないとみなされれば当然企業は20代のほうを雇うでしょう。
30・40代の場合は「自分が給料に見合うほどスキル・実績があるか」を考える必要が出てきます。
③30代後半以降だと管理職に就く人が増える
30代後半になると管理職やマネジメント職に就く人が増えてきます。そのため30代後半から平社員で雇うことをしにくい、という事情もありますね。
30代後半で平社員として雇うと、上司がその人よりも年下になる可能性もあります。そのため「上手く連携が取れるだろうか」と不安に思う企業が多いのです。
年下が上司というのは想像以上にきついものです。仕事で叱責されて「なんで従わなくてはいけないのか」と思う場合もありますし、価値観が合わずに反発してしまったりということもあります。
職種別の転職と年齢の関係について
続いて、職種別に年齢を重ねることが転職においてどのような影響を与えるか解説します。次の4つの職種についてまとめたので、参考にしてください。
- ①エンジニア
- ②営業
- ③コンサルタント
- ④経理・事務
①エンジニア
システムやアプリの開発は需要が高まっているにも関わらず、人手が足りていない傾向があります。そのため、年齢が高くても雇われる確率が高い傾向がありますね。
特にSIerやSESなどの業種は未経験者でも採用する傾向が高いです。一方、自社開発企業は即戦力を求めることが多く、未経験だと採用されないことも多いでしょう。
ひとつ注意点としては、IT業界は平均年齢が若く30代で管理職に就く人が多いことです。そのため、中途で転職すると上司が年下になることが多くあります。上司が年下でも上手く連携を取れるか、面接でしっかりアピールする必要がありますね。
②営業
営業職は比較的30代未経験者でも採用されやすい仕事です。営業はどの会社でも必要なことが多いため求人数が多く、経験者に内定を奪われる可能性が少ないためです。
ただし、営業職は歩合制を採用している場合も多くあります。歩合制とは成績や売り上げに応じて給与の支給額が変わる仕組みのことです。未経験だと成績が出せず、想像以上に給料が下がってしまうということもあるので、注意しましょう。
営業職に30代以降から転職するコツは、自分の知識を活かせる分野を選択することですね。たとえば、前職でSEをやっていたならソフトウェアやパソコンの知識を活かしセールスエンジニアに転職する、といった感じです。
販売する商品に関する知識をあらかじめ備えている場合は転職しやすくなりますし、転職後もよい成績を収めやすくなるでしょう。
③コンサルタント
コンサルタントは他社に経営や事業のアドバイスを行う仕事ですので、他の職種よりも必要なスキル・実績が多く転職難易度は高めとなっています。
ただ、大手のコンサルティング会社なら人材育成の余裕があるため、未経験者採用に積極的な場合もあります。未経験の場合、アナリストというコンサルティングの前段階の情報収集の業務の担当からスタートすることが多いですね。
30代以降からコンサルタントに転職するには、やはり前職で培った知識を武器にする必要があるでしょう。たとえば、前職で建築業に携わっていたなら、建築業界向けのコンサルティングができる可能性があります。
④経理・事務
経理・事務は一つの会社で数人しか在籍しておらず、入れ替わりも激しくない傾向があるため、求人数が少なめとなっています。そのため、未経験の場合若い人のほうがどうしても有利になってしまうかもしれません。
30代以降で未経験から転職するなら資格獲得を目指すのがおすすめです。中小企業診断士、宅建といった資格を持ち即戦力として活躍できることをアピールすれば、採用される可能性はありますね。
30代以降でも転職成功させるポイント
30代以降でも転職成功できる人は多くいます。転職に成功する人は次の4つを行っていることが多いです。
- ①自分の強み・弱みを正確に把握する
- ②キャリアに一貫性を持たせる
- ③転職エージェントを活用する
- ④マネジメント経験を武器にする
1つ1つの転職を成功させるポイントについて詳しく解説していきます。
①自分の強み・弱みを正確に把握する
1つ目は自分の強み・弱みを正確に把握することです。自分にはどんなスキルがあるか、前職でどのような成果を出したか、などを洗い出し、面接での自己PR材料としましょう。
30代以降はポテンシャルよりも経験・実績が見られますよ。面接で的確にアピールできないと内定獲得は難しいです。新卒時の面接とはやり方が異なることを意識しましょう。
また、前職での実績が分かる資料も残しておきたいです。年収交渉の際に資料を提示すれば説得力が増し、成功する可能性が高まるからです。
②キャリアに一貫性を持たせる
2つ目はキャリアに一貫性を持たせることです。一貫性がない人は一つの仕事でスキルが蓄積されず、転職で不利になってしまい、給料がなかなか上がらない傾向があります。
たとえば、営業とSEを5年ずつやっていた人と営業を10年やっていた人では、後者の方が営業経験が長いため基本的には企業は後者を選ぶわけです。特に30代以降はスキルが明確に求められてくるため、キャリアに一貫性がない人は苦戦しがちですね。
キャリアに一貫性を持たせるには、自分は5年後・10年後何をしているか想像してみて、そのために今何のスキルを高めるか考えてみることです。「この仕事は将来の役にどのように立つか」を意識しながら働くことが大切ですね。
③転職エージェントを活用する
3つ目は転職エージェントを活用することです。転職エージェントに登録すると担当者が自分のスキルに沿った求人を紹介してくれます
なかには30・40代向けに特化したものや管理職求人を中心に保有したものもあります。これらを活用することが転職成功の近道といえるでしょう。
また、転職エージェントでは面接練習や提出書類の添削を行ってくれます。実績があるのに転職で上手くいかないという方は、エージェントでサポートを受けるとよいかもしれませんね。
④マネジメント経験を武器にする
4つ目はマネジメント経験を武器にすることです。特に40代以降はマネジメント経験を持っていることが明暗を分けることも多いです。
スケジュール管理や部下の進捗管理、トラブル解決、顧客との納期交渉などをやった経験があるか、が重要ですね。
マネジメント経験がないなら今からでもマネジメント関連の本を読んでスキルを高めておき、マネジメント経験が積めるプロジェクトなどあれば率先して手を挙げるようにしましょう。
最後に
この記事で説明してきた内容をまとめると以下の通りです。
この記事のポイント
- 若い人のほうが転職に有利なことが多いが、30代以降でも転職を諦めるほどではない
- 若い人のほうが転職に有利な理由は、将来性がある/低い給料で雇える/30代後半以降だと管理職に就く人が増える
- 30代以降でも転職成功させるポイントは、自分の強み・弱みを正確に把握する/キャリアに一貫性を持たせる/転職エージェントを活用する/マネジメント経験を武器にする
30代・40代でも転職に成功できる場合はあるため、諦める必要はありません。これまでに培った経験・スキルをアピールできる点においては、30代・40代のほうが有利ですよ。
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