以前から転職を考えていて今度は別の業界に挑戦したいけれど、転職しないほうがいい業界があるならできれば避けたいと感じている人はいませんか?
この記事では2022年現在、転職しないほうがいい業界の特徴や見極め方について詳しく解説します。
転職しないほうがいい業界の特徴とは?
転職しないほうがいい業界にはどのような特徴があるのでしょうか。
5つご紹介します。
離職率が高い
厚生労働省が2020年に発表した「令和2年雇用動向調査」によると、産業別の離職率は高い順に「宿泊業・飲食サービス業」26.9%、「サービス業」19.3%、「生活関連サービス業・娯楽業」18.4%となっています。
それぞれの業界にやりがいを感じて転職したとしても、結局のところ働き続けることができなければキャリアを積み重ねることはできません。
離職率の高い業界の企業全てが転職先としてふさわしくないわけではありませんが、労働環境が良ければ離職率は低くなるということも頭に留めておきましょう。
AIで代替ができる職種が多い
株式会社野村総合研究所は2015年12月2日のニュースリリースにおいて、イギリスオックスフォード大学のマイケル A.・オズボーン准教授とカール・ベネディクト・フレイ博士との共同研究を行い、国内 601 種類の職業がAIなどで代替される確率を試算したと発表しました。
その結果、日本の労働人口の約 49%が就いている職業は代替可能であることがわかったのです。
代替可能である職種は製造業界、運輸業界に多く、業界を問わなければ事務職も多いと言えるでしょう。
長く働き続けることを意識するなら、AIで代替しにくい職種の多い業界への転職を考えるのもよいのではないでしょうか。
参考:野村総合研究所ニュースリリース「日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に」
新型コロナウイルスの影響が大きい
2021年12月に日本銀行が発表した、全国約1万社に景況感を聴く全国企業短期経済観測調査(日銀短観)で、景気が良いと回答した企業の数から景気が悪いと回答した企業の数を引いた数値は、「宿泊・飲食サービス」がー61、「運輸・郵便」が-18、「小売」が-11でした。
これは新型コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受けた業界ほど、景気が良くないと回答しているのです。
ワクチン接種や新薬の開発などで、新型コロナウイルスへの対策も少しずつ行われてはいますが、すぐに転職を希望しているなら新型コロナウイルスの影響が少ない業界への転職を考える方がよいのではないでしょうか。
参考:日本銀行「全国企業短期経済観測調査(短観)(2021年12月調査全容)」
利益率が低いビジネスモデル
そもそも利益率が低いビジネスモデルを採用している業界では、転職しても大幅な年収増加は見込めません。
業界別利益率ランキングなどで毎年上位に入る業界であれば問題ありませんが、利益率の低い業界では人件費をまず削減しようとするということを覚えておいた方がよいでしょう。
毎年利益率ランキングは少しずつ変化するため、転職したいタイミングで一度は目を通しておくことをおすすめします。
参考:業界動向SEARCH.COM「業界別利益率ランキング」
キャリアアップが見込めない
転職先の企業で更なるキャリアアップをしたいと考えて、転職に踏み切る人は少なくないのではないでしょうか。
しかし業界によっては転職しても仕事の幅が広がらず、キャリアアップにつながりにくいことがあります。
例えばタスク作業やルーティン作業ばかりが多い業界では、転職してもその後のキャリアアップは難しいと言えるでしょう。
応募する業界で仕事を続ければ自分の求めるキャリアが手に入るかどうかは、転職前に必ずチェックしておきましょう。
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転職しないほうがいい業界の見極め方
転職しないほうがいい業界とは、転職するなら慎重に考えた方がよい業界のことですが、このような業界の見極め方を3つご紹介します。
業界の市場規模と将来性を知る
転職時の業界研究としては基本的なことかもしれませんが、やはり転職しないほうがいい業界を見極めるためにも転職したい業界の市場規模と将来性については知っておきましょう。
そもそもどのような業界があるのかということは、就職活動の時に一度は研究しているはずなのでまずは市場規模からですが、官公庁の出している調査結果であれば経済産業省の「工業統計調査」、財務省の「法人企業統計調査」がおすすめです。
工業統計調査では「産業別統計表」、法人企業統計調査では結果の概要から「売上高」や「経常利益」などを見ておくとよいでしょう。
また業界の将来性や成長性は、各業界の動向や成長データを集約しているサイトで検索をかけてみると最新情報が得られるでしょう。
コロナ禍でも業績を伸ばしている業界について知る
前の項目でご紹介した日銀短観では、逆にコロナ禍でも業績を伸ばしている業界はどこなのかを調べることができます。
例えば景気が良いと回答した企業の数から景気が悪いと回答した企業の数を引いた数値が「6」である鉱業・採石業・砂利採取業、「5」である情報通信などの業界では景気がそれほど悪くないと感じているため、業績を伸ばしている可能性が高くなります。
転職しないほうがいい業界へと足を踏み入れたくなければ、業界の市場規模や成長性と併せて調べておくのが望ましいでしょう。
参考:日本銀行「全国企業短期経済観測調査(短観)(2021年12月調査全容)」
転職エージェントに相談する
転職しないほうがいい業界の最新情報を知っておきたいなら、転職エージェントに登録して信頼できる担当者から話を聴いてみるのもよいでしょう。
転職エージェントの担当者は転職を希望する人たちのサポートをするのが仕事のため、転職に必要な情報を幅広く持っています。
今伸びている業界から、あまりおすすめできない業界まで詳しく教えてもらえるでしょう。
転職エージェントへの登録は無料なので、自分でできる情報収集には限界があると感じたら登録し、相談してみてください。
転職しないほうがいいと言われやすい業界について
転職しないほうがいいと言われやすい業界は存在するため、これから理由とともにご紹介します。
しかしそのような業界だからこそチャンスをつかめる可能性があることと、全ての企業が当てはまるわけではないことは頭に留めておきましょう。
離職率の高い「宿泊業界」「飲食サービス業界」
前の項目でもお伝えした通り、厚生労働省が2020年に発表した「令和2年雇用動向調査」によると、「宿泊業・飲食サービス業」が産業別の離職率が最も高く26.9%でした。
宿泊業、飲食サービス業はともに、サービス提供でお客様が喜んでくれる姿を見られることもありやりがいのある職種と言えますが、勤務がシフト制だったり、土日祝日を休むことができなかったりと人によっては負荷が高いと感じる場合もあるようです。
企業によっては現場を離れて本社でのデスクワークをするといった可能性もありますが、その前にやめてしまうことにならないよう、応募先企業の選択は慎重に行いましょう。
AIで代替できる職種が多い「製造業界」
将来的にAIで代替できる職種が多い製造業界も、転職しないほうがいい業界と言われがちです。
しかし同じ製造業といっても、職種によってはAIで代替できない仕事もあるため、転職するなら人間でなければ今後もすることのできない職種を選ぶことが大切だと言えるでしょう。
新型コロナウイルスの影響が大きい「観光業界」
新型コロナウイルスの影響が大きく、未だにあとを引いているのが観光業界だと言えます。
実際の旅行に行くのが難しいことからVR旅行などの技術が開発され、お土産品などのお取り寄せも一般化したことから、コロナ禍がおさまっても以前のような客足を急に取り戻すのは難しいのではないでしょうか。
しかし、どうしても足を運ばなければ体験できない魅力ある観光先や、旅行プランを開発できる自信があれば、観光業界への転職を考えるのもよいでしょう。
利益率の低い「ブライダル業界」
ブライダル業界はそもそも収益性の低いビジネスモデルを採用しています。
ブライダル業界の売上は、「集客数×成約率×組単価」で決まりますが、結婚が決まった人が結婚式を挙げなくなってきているため、集客数が少ない上増やしにくいという状況に置かれていると言えるでしょう。
これに加えて生涯未婚率が上がっていくため、集客数は将来的にますます下がると予想されているのです。
ブライダル業界での仕事はお客様の幸せをサポートすることができるため、やりがいがあると言えますが、年収が上がりにくいことは頭に留めておきましょう。
キャリアアップが見込めない「娯楽業界」
娯楽業界にはゲームセンターやパチンコ店などが含まれますが、これらの職種における仕事内容はルーティン業務と簡単な接客が主となるため、あまりキャリアアップは見込めないでしょう。
長期的に見るとなくなる可能性は少ない業界だと言えますが、働きがいや将来性を見出せるかどうかをよく考えてから転職するのが望ましいと言えます。
最後に
この記事で説明した内容は次の通りです。
- 転職しないほうがいい業界の特徴としては「離職率が高い」「AIで代替ができる職種が多い」「新型コロナウイルスの影響が大きい」「利益率が低いビジネスモデル」「キャリアアップが見込めない」の5つが挙げられる
- 転職しないほうがいい業界の見極め方はまず業界の市場規模と将来性について知り、新型コロナウイルスの影響があるかどうかを調べ、自分だけで情報収集しにくければ転職エージェントに登録して聴くのが望ましい
この記事を読むことで転職しないほうがいい業界について知り、より自分が楽しく働ける環境を目指して転職活動をしてみてください。
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