転職における最後の砦となるのが最終面接です。この難関を突破すれば、晴れて内定をもらうことができます。最終面接は一次面接や二次面接とどんな違いがあり、どこを評価しているのでしょうか。
最終面接で会社が見ているポイントが分かれば、そのポイントに的確にアジャストできれば採用してもらえる確率も上がり、自分のキャリアにとって最適な会社か見極めることもできます。
そこで当記事では、最終面接まできた転職活動中のあなたへ、最終面接の合格率から内定を勝ち取るためにやるべきことなどを詳しく解説します。
目次
最終面接に進んだからほぼ合格というわけではない
よく最終面接に進んだらほぼ合格したのも同然と聞きますが、最終面接で合格する確率は50%といわれています。一次・二次と面接を通過してきたにも関わらず半分は最終面接で落ちることになるので、ほぼ合格だと楽観視してはいけません。
最終面接の合格率が50%近くなってしまう理由は、中途採用は募集枠が一名〜若干名と採用人数が少ないためです。新卒採用ではある程度募集枠を大きくとっていることもありますが、中途採用は欠員募集や増員募集などピンポイントで採用枠が決まるため、応募者の中から一番手にならないといけません。
また、最終面接を受けた人の評価だけでなく希望年収や入社時期などを総合的に判断し、内定を出すか会社としての判断が下されます。決裁者のGOサインなくして内定することはなく、最終面接で合格したとしても決裁者から承認されなければ内定は出ません。
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最終面接の形式は2パターンある
①顔合わせ型
②最終選考型
最終面接には、上記2つのパターンがあると言われています。顔合わせ型は、採用を前提とした話し合い、最終選考型は最終面接に残った数名の採用者から1名に絞り込む目的で行われます。
①顔合わせ型
顔合わせ型の最終面接は、採用を前提とした話し合いという意味合いで行われる面接パターンです。顔合わせ型の面接担当者は、会社の社長や役員クラス。これまでの面接では職務経歴からの実績や入社意欲について確認済みで同様の質問もありますが、それ以上に社長や役員から見て応募者が会社のカルチャーに合うかを判断される場としての印象が強いです。
自分が応募している会社の雰囲気が合っていると感じ、面接担当者の役員クラスも我々と気が合うと感じてもらうことができれば合格率は上がります。反対に、どれだけ実績や輝かしい職務経歴だとしても会社に合わないと判断されれば、合格することは難しいでしょう。
最終選考型
一方、1名の採用枠に複数名の候補者がいて決めかねている場合、採用者を絞り込む目的で最終選考型の面接が行われます。面接担当者は現場責任者に加え社長や役員クラスなど、会社全体を管理する責任者となります。
これまでの職務経歴や将来のキャリアプラン、入社意欲など以前の面接と同様に確認され、最終的に募集枠に適した人材を絞り込まれます。これまでの面接以上に具体的な質問だけでなく、会社の一員として将来的には組織の中枢を担ってもらうことをイメージした質疑が行われるため、気を抜くことがないようしっかりと面接に挑みましょう。
最終面接が始まってみないと、どちらのパターンの面接かは判断できないので、しっかりとどちらのパターンか見極めて挑むことが重要です。
一次面接・二次面接と最終面接の違い
最終面接とこれまで行ってきた一次面接・二次面接では、面接担当者が大幅に変わります。応募者を選考し採用するか否か重要な決断をする最終面接となるため、会社の社長や役職者が面接担当者になります。
一次面接では多くの場合は人事担当が面接担当者で、二次面接では現場責任者になることが多く、最終面接はより緊張感の高い場となることが分かります。この最終面接の担当者が複数名いる場合、キーマンを知っておくことが大切です。なぜなら、採用の可否を決定する際、一番影響力を持つ人になるからです。面接担当者の中に社長がいれば、社長を意識して真摯に回答することを心がけましょう。
社長がいない場合のキーマンは、面接担当者の中で職責が高い方をキーマンとして意識しましょう。それぞれの面接で見られているポイントも異なります。一次面接では主に会社に長く勤めてくれるかという視点で面接を行い、職務経験、スキルの確認、志望動機、転職理由、自己PR等から二次面接に進めるか判断していました。
二次面接では、より具体的な職務経歴による質問や将来のキャリアプランなどの質問へと深掘りされます。経験や実績はもちろんのこと、チームとして部署に馴染んでくれるか、一緒に働いてみたいと思えるかという視点も面接で確認されます。
最終面接ではこれまでの面接で聞かれたことをベースに、会社の理念やビジョンに共感してくれる人材かどうかをチェックしています。
最終面接で会社が見ているポイント
最終面接では、どのようなポイントを担当者は見ているのでしょうか。これまでの面接とは違い、より会社へのマッチングや会社にとって採用することで有益な人材かを見ていることが多いです。
会社の社風に合うか
これまでの面接の場でもありましたが、最終面接でも会社の社風にマッチしているかはチェックされます。転職理由や職務経歴から具体的な経験から業務内容が募集職種とマッチするかチェックしますが、最終面接は役員の目線から今一度会社の一員として認めることができるか注視されます。
社風は会社創立メンバーが長い時間をかけ作ってきたもので、経営方針にも影響のある大切なもの。どれだけ実績があり優秀でも、社風が合わなければ会社として一緒に働くことはできません。よって、自社の社風に面接者が合うかどうかが見られることが多いです。
会社にとって将来性があるか
中途採用しているほとんどの会社は、採用者に長く会社で働いてほしいと願っています。採用コストと面接に費やす時間をできるだけ少なくしたいと考えているからです。
長く働き将来的には社内の中心メンバーとして活躍してくる応募者であれば、より採用したいと思うはずです。転職者は会社の仕事を通じてスキルを上げたい、成長したいと思っていますが、会社は事業を発展させることに注力しています。
応募者が会社にとって将来性のある人材と評価すれば、最終面接も優位に進めることができます。
最終面接に受かって内定をもらうには
①信用できる人物として認められる
②チームで活躍できることをPRする
③部署の中心メンバーになれることをPRする
最終面接に合格し内定をもらうためには、上記のように会社の一員としての素質があるだけでなく協調性をもって将来的に中心メンバーとして活躍できる人物像であることに意識を置いて面接に挑むことが大切です。それぞれ詳しく解説していきましょう。
①信用できる人物として認められる
まず、転職して会社の一員として働くことになるので、会社から信用できる存在と認められなければいけません。会社にとって信用とは、忠誠心であり会社への貢献力です。
そのために社風に合っているかを評価ポイントの一つにし、長期で働いてくれるかを面接で見ています。社風が合わなければ、幾度となく方向性について会社ともめることにもなり、会社に貢献していると思っていることも、会社が求めていないこともあります。
最終面接ではこれまでの面接やホームページで感じた社風に自分が共感していることを伝え、長く会社の発展に貢献できることを伝えていきましょう。
②チームで活躍できることをPRする
会社は個人プレイで成り立つことが少なく、大なり小なりチームで仕事をすることが多いため、コミュニケーション力に対してもPRすることが必要です。どれだけ能力が高くても協調性がなければ部署の中でも浮いてしまい、会社としては扱いづらい存在になります。
また、メンバーとのコミュニケーションが疎かになることで、統制が取れなくなり順調に組み立ててきた組織を崩しかねません。個人の力を発揮できることはもちろん、これまでの経験や知識を会社のチームで共有して業務に取り組み、会社へ貢献できることを伝えていきましょう。
③部署の中心メンバーになれることをPRする
会社は転職者に、中長期的に会社の中枢メンバーとして活躍してもらいたいという新しい風を求めています。新卒や第二新卒であれば育成という意味で会社も雇用していく方針ですが、転職者にはこれまで経験してきたことを即戦力として活躍してもらい、早く周りを引っ張っていってくれる存在になってほしいと考えています。
もちろん転職してすぐに部署の業務を批判し変えてしまうと、部署内の空気も悪くなってしまいますが、4〜5年で部署の中心メンバーになれるようなリーダーシップ力を面接でPRすることができれば、面接担当者の印象も上がります。
最終面接後にやるべきこと
最終面接を受け結果通知が来るまでにやっておいたほうが良いのが、お礼状の送付です。お礼状は合否に影響はないと言われますが、送付してもネガティブな印象になることはありません。
最終面接の次はないので、挽回するチャンスもありません。できることが限られている中の一つになるので、採用してもらいたいという気持ちが強ければお礼状は送ってもよいでしょう。
お礼状はメールでも手紙でも問題ありませんが、これまでの面接で感じたことや感謝の気持ちを伝えるのも一つです。最終面接を終えた後、できるだけ速やかに送るようにしましょう。
最後に
当記事で解説してきた内容について最後にまとめます。
・最終面接はほぼ合格ではなく50%は落ちる
・最終面接は社風が合って将来性があるかが見られる
・面接では将来中心メンバーで活躍できることをPRする
転職における最終面接は転職理由に共感してもらい会社の求めるスキルがあり、あなたを会社の一員として迎えるべきか最後に見極めたいという場です。
最終面接では会社のビジョンや社風に合うか、長く仕事を続ける覚悟があるか、配属部署で活躍し将来的に中枢を担う人間性があるかをチェックされます。最終面接だからといって気を抜くわけではなく、最後までしっかり気を引き締め、合格を手繰り寄せましょう。
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